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ストーリー代表・CEO

リスクをコントロールし、企業のレジリエンス(回復)を支援

最新ストーリー代表_日本レジリエンス株式会社

リスクマネジメントは事業展開の基盤となる機能。攻めの経営を可能にする、鉄壁の守りを。

須田 亨妃 / Yukihi Suda
日本レジリエンス株式会社
代表取締役

先の読めない社会情勢が浮き彫りにした二つのリスク

新型コロナウイルスによるパンデミックや、ロシアによるウクライナ侵攻。ここ数年、私たちは誰も予想し得なかった社会情勢の中にいる。これらの事態によって浮き彫りになったのは、「有事想定への意識」の低さなのではないだろうか。サイバーセキュリティ事業を主軸に据える、日本レジリエンス株式会社の代表取締役・須田亨妃は次のように語る。

「社会情勢不安やリモートワークの増加によってあぶり出されたリスクとして、『サイバーセキュリティ』と『メンタルヘルス』が考えられます。私たちを取り巻く環境が大きく変化する今、この二つのリスク対策は極めて緊急度の高い課題だと言えるでしょう。日本レジリエンスは個々のリスクを別物として扱うのではなく、大きく『リスクマネジメント』という観点でとらえています。今、各企業に、あらゆるリスクを包括する『高いリスク感性』を持ったリスクマネジャーが必要だと考えています」

サイバーセキュリティ対策とメンタルヘルス対策は、それぞれ異なる部署の管轄にしている企業がほとんどだという。日本レジリエンスでは、それら二つを「リスク」というカテゴリー内に存在するものとし、さまざまなサービスを提供している。顧客が理解しやすいように分けられてはいるが、サービスに共通するのは「高いリスク感性」。これがなくては、安心・安全な企業運営ができないと考えている。

「リスクマネジメントというと、コストセンターのようなイメージを持たれる方も多いでしょう。しかし本来、リスクマネジメントとは、攻めの経営を可能にするための投資。安心して事業を進めるための機能なのです」

現在地を正しく計測・把握し、打ち手を明確にする

サイバーセキュリティについて対策を施す際、重要なのは現状把握である。今現在、どれだけ安全なのか、あるいは危険なのか。それを知ることなく、やみくもにセキュリティ対策ソフトを入れても、脆弱性は解決しない。

「弊社では、まずリスクを測定します。脆弱性を見える化することで、初めて打つべき手段が分かります。社内のパソコンやインフラはセキュリティ対策が進んでいても、Webサイトに関しては脆弱なまま、という中小企業がまだまだ多いのが現状です」

日本レジリエンスは「SecurityScorecard」という、セキュリティ測定ツールを採用している。サイバーセキュリティのリスクを測定するうえで重要とされる指標をすべてカバーし、「攻撃者からの狙われやすさ」を数値で見ることができる。世界で1,200万社以上の企業が継続的に「SecurityScorecard」の評価を受けている。

特に対策が遅れがちなWebサイトを守るためのクラウドシステムを提供し、オリジナルのレポートを毎月発行している。

「毎月のレポート『セキュリティ通信』は、お客様に大変ご好評をいただいています。セキュリティ分野における国際資格と、20年以上の実績を持つセキュリティ顧問が書き下ろしており、個々に分断されがちなセキュリティに関する情報を包括的に解説しています」

今この瞬間にも、あらゆるWebサイトが攻撃を受けてい

2021年10月、徳島県内の町立病院の電子カルテシステムがサイバー攻撃を受けた。「身代金ウイルス」とも呼ばれるランサムウェアに感染し、電子カルテにアクセスできなくなったのだ。病院は犯人側と交渉しない姿勢を貫いたため、2カ月間診療がストップするという事態に陥った。

「この事件をきっかけに、医療機関の多くが“明日はわが身”という認識を持ちました。医療機関では、クローズドネットワークと呼ばれるインターネットに接続していない閉鎖的なネットワークを使っています。そのため、外から攻撃されることはないと信じられていました。その神話が崩壊し、医療業界に衝撃が走ったのです」

もはや狙われているのは医療業界だけではない。2022年2月には、トヨタ自動車に部品を納入している企業のサーバーが、サイバー攻撃によってダウンした。その影響で、トヨタ自動車が丸1日生産を停止せざるを得なくなった。

「サプライチェーンに攻撃を仕掛けることで、トヨタのような大企業にもダメージを与えることができてしまう。これが、サイバー攻撃の恐ろしいところです。また『うちのような小さな企業は狙われない』と言われる方もいますが、むしろ、そのような企業のWebサイトこそ、標的になっているとも言えます。私たちはそこを守りたいのです」

国内企業のおよそ78.5%が何らかのセキュリティ事故を経験し、43.8%は被害を受けていることが、2020年10月にトレンドマイクロ社が公表したセキュリティ調査によって明らかになっている。被害が発生した企業の平均年間被害額は1億4,800万円にものぼる。

「セキュリティ被害は、お金だけで済む問題ではありません。顧客や取引先からの信用を失うことにもつながります。金融機関からの融資が受けられなくなることもあるでしょう。一度サイバー攻撃の被害に遭うと、その影響は計り知れません」

ハッカーは個人情報の有無に関係なく狙ってくる。乗っ取ったWebサイトを使い、遠隔操作によって大規模攻撃を仕掛けるのだ。一個人のブログでも、毎日数百回から数千回の攻撃を受けているという。

「今の日本でしっかりとしたセキュリティ対策ができている企業は、わずか5%未満。まだ情報セキュリティ意識が十分に形成されていません。精度の高い自動翻訳を使えば、言語の壁もなくなるため、日本企業のWebサイトは非常に狙いやすい攻撃対象になりました。ハッカーたちに狙い撃ちされているといっても過言ではありません」

自身の体験から、メンタルヘルスの重要性を痛感

日本レジリエンスの創業は2021年5月。その年の10月、須田の母親が亡くなった。まだ59歳、あまりに早い突然の訃報だった。

「コロナ禍で2年間会えておらず、久しぶりに会う約束をした矢先のことでした。本当に何の予兆もなくて。親孝行ができなかった苦しみと喪失感でしばらく茫然自失でした。私はこの時、自らの知識と技術を総動員し、マインドフルネスの瞑想や不安を感じた時のルーティンなど、さまざまなメンタルメソッドを実践しました。弊社CRO(Chief Risk Officer)の佐野にも支えてもらい、思いのほか早くメンタルの回復ができました。今では、何かがあっても『母が守ってくれている』と思えるまでになりました」

須田はこの経験を通して、メンタルヘルスの重要性を痛感。サイバーセキュリティ対策に加え、社員のメンタルヘルスに関するリスクマネジメントを日本レジリエンスの基幹サービスとして位置づけることにした。

メンタルヘルスマネジメントについては、心理学や脳科学の見地から、それぞれの企業に合わせたフレキシブルな研修を提供している。

「メンタルヘルスリスクを制するには、企業研修が最も効果的。管理職向け、新入社員向け、あるいは抱えている課題に応じて、カスタマイズした研修が可能です。組織風土の改革プログラムも提供しています」

この組織風土改革プログラムは、ソニー創業者の一人である盛田昭夫氏のスピーチライターを務めた佐々木繁範氏が開発したもので、組織の持つ心理的安全性を定量的に診断することができる。プログラム受講者からは、「共通の目的・目標に向け、共感・共鳴・共振が生まれた」「組織の垣根が低くなり、全社一体となって活動できるようになった」などの声が寄せられている。

「特に重視しているのは数値化です。メンタルヘルスや組織風土といった一見とらえどころがないものについても、方程式に当てはめることで、“なんとなく”ではなく、根拠のある数値となり、診断が可能になります。その分析結果を基に個別具体的なアプローチを考え、研修やプログラムで課題を解決していきます」

社名の「レジリエンス」は、英語で「回復力」や「弾性(しなやかさ)」を意味する単語。心理学では「変化に対応しながら回復していく力」(精神的な強さの指標の一つ)として使われている。

「この激変の時代において、変化に対応しながらチャレンジしていく人材の育成や、企業風土構築の力になりたい。そのサポートを日本レジリエンスにさせていただければと思っています」

リスク教育で、リスク感性の高い文化醸成を

日本のリスクマネジメント意識が低いのは、リスク教育の遅れが要因といわれている。

海外では、メンタルヘルスやサイバーセキュリティのリスクについて、義務教育の授業でも教えている。例えば、アメリカの小学校では、宿題として「20分間の瞑想」が出されることも。瞑想がメンタルヘルスの安定に効果があると広く認められているからだ。

「将来的には、子どもたちにリスク教育を提供し、リスク感性の高い文化を醸成していきたいと思っています。自治体などと連携し、学校の課外授業のようなかたちで任意に参加できるものを提供したり、親御さん向けのセミナーを開いたりができればと考えています」

サイバーセキュリティとメンタルヘルスの二つの課題を解決することで、企業のレジリエンス向上を支援する日本レジリエンス。須田の描く未来には、リスクマネジメントという盾を持ち、果敢に攻めていく日本企業の姿が映し出されている。

公開日:2022年9月8日

Profile

千葉県立東葛飾高校を卒業後、メンタルヘルス不調により大学進学を断念。自身の体験から独学で心理学を学ぶ。前職で社員120名の管理部門の責任者として人材育成、規模拡大に貢献。管理業務を行う傍ら、企業向けリスクコンサルティングに関する業務を11年間経験。

未来の日本を担う子どもたちのために「日本をレジリエンスし続けたい」というビジョンのもと、2021年にサイバーセキュリティ及びメンタルヘルスの「リスクコントロールの実装と運用」を支援する会社を立ち上げる。小学生の子を持つ二児の母。

Contact
東京都豊島区西巣鴨4-31-3西巣鴨ビル4階

Staff

インタビュー・執筆:稲田和絵/編集:室井佳子
撮影:田中振一

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