LISTEN

TOP > ストーリー代表・CEO > 4人中3人が1年以内に離職する業界で、定職率70%。スタッフファーストでコールセンターの常識を変える
ストーリー代表・CEO

4人中3人が1年以内に離職する業界で、定職率70%。スタッフファーストでコールセンターの常識を変える

最新ストーリー代表_株式会社キャトル・ペンシー

世の中をハッピーにするには、まず仲間から。「ストレス商売」の代表格を「働き続けたい仕事」へ変革し、日本一のコールセンターへ

筒井 大和 / Yamato Tsutsui
株式会社キャトル・ペンシー
代表取締役

「すべての人をハッピーに」の姿勢で、顧客から選ばれ続けるアウトソーサー

商品の注文受付や問い合わせ対応。世の中には、商品・サービスの特徴に関わるコアな業務ではないが、決して疎かにはできない重要な仕事が無数にある。そうした業務を代行し、企業がコアな業務に集中しやすいようにしてくれる存在が、アウトソーサーだ。

株式会社キャトル・ペンシーは、アウトソーサーとしてコールセンター受託業務を中心に、受発注や物流業務の代行、サイト制作などECのバックヤード業務全般の受託を事業としている。主な顧客は、通信販売やECサイトの運営会社など。2017年設立の若い会社ながら、業務品質の高さから絶大な支持を得ている。同社を率いるのが、代表取締役の筒井大和だ。

「私はもともとコールセンター出身。実際に業務を行うオペレーターもコールセンター経験者が多く、電話応対に関しては豊富な知見があります。コールセンターを中心にしながら、発送代行や物流倉庫のコーディネートなど、通信販売・EC事業の入口から出口までを熟知しており、企業からワンストップでお任せいただけることが強みです。また、声を使った双方向のコミュニケーションで培ってきたノウハウを、メールなどのオンラインコミュニケーションにも応用しています」

筒井が同社の活動を通して実現したいのは、「関わるすべての人がハッピーになる」こと。クライアントである企業や、電話やメールの先にいるエンドユーザーはもちろんだが、それよりもまず一緒に働く仲間が幸せであること。その想いはゼロから会社を立ち上げた当時より一切ブレることなく貫いている。

「商談などでお客様に自社の特徴を語るときは、“スタッフファースト”で運営していることを伝えます。オペレーターたちは取引先企業に代わって、その企業の名前でエンドユーザーとコミュニケーションを取る存在。彼らがイキイキと仕事をしてくれることが、何よりサービスの品質を左右します。スタッフの満足度を上げることは、ユーザーやクライアントの満足度につながる、すべてのハッピーの起点だと考えています」

業界の常識を変え、ゼロから新たな文化をつくるべく起業

筒井がコールセンター業界に飛び込んだのは、32歳の時。それ以前は新卒で大手事務機器メーカーに勤務し、29歳で大手報道機関に転職した。営業職として、自分が関わることでお客様を幸せにしたいという気持ちはどちらも同じだったが、一方で大手企業の看板のおかげで取引ができているような気持ちも拭えなかった。

「もっと純粋に自分の力で勝負できるような環境を求めて、“誰も知らない企業”を探していたんです。そこでたどり着いたのが、コールセンターの運営会社。それまで勤めていた2社ではコールセンターが自社内にあったので、専門に請け負う企業があること自体が新鮮でした。また、私にはずっと気になっていたことがあったんです。社内の廊下ですれ違う電話対応の部署の人たちはいつも暗い表情で、『なぜこの人たちは揃って浮かない顔をしているんだろう?』と不思議でした。でも、転職先候補として調べるうちに真相が分かります。コールセンターのオペレーターは、日々クレーム対応などが発生する“ストレス商売”だと言われている。そんな業界の当たり前を自分の力で変えられたら面白いんじゃないか。これこそ自分の力で勝負する環境だと感じたんです」

確固たる決意を胸にコールセンターの会社に転職。しかし、すぐに壁にぶちあたる。営業職として入社したものの、その立ち位置だけでは変革することに限界があると知ったという。

「営業とセンター運営の部門で対立構造があり、溝が深すぎました。自分が受託した案件にセンターから文句を言われることはしょっちゅう。でも、それもそのはず。会社としてお客様第一、お客様目線を追求するほど、そのしわ寄せが現場で対応するオペレーターにいき、疲弊していました。現場のスタッフはホスピタリティが高く、一つひとつの業務に向き合っているのに全然報われない。これでは良い信頼関係が育まれないと思いました。でも、すでにある会社の文化を切り崩すのはなかなか難しい。それなら自分でゼロからつくってしまった方が早いんじゃないかという想いを募らせていきました」

ここでビジネスを学んでいつかは自分で商売を始めよう。入社1〜2年目の時点で起業という未来を見据えた筒井は、在職期間にさまざまなチャレンジを通してノウハウを身に付けていく。当時はAmazonや楽天市場といったECモールが急速に伸びていた時期だったため、営業先を従来の通信販売会社だけでなくECサイトにも拡大。メールでの受発注対応など、電話対応以外の業務代行も可能にしていった。また、注文を受け付けるだけでなく、商品をユーザーに届けるまでの在庫管理や物流代行などにも進出。これらの挑戦は、現在のキャトル・ペンシーのサービスの主軸になっている。

居心地の良さが噂を呼び、コールセンター経験者が自然と集う「終着地」に

こうして、2017年4月に満を持してキャトル・ペンシーを設立。軌道に乗るまではなるべく初期投資を抑えたかったが、オペレーターに気持ち良く働いてもらうための福利厚生の充実だけは、どうしても譲れないポイントだった。筒井の起業の原点である、スタッフファーストの想いを次々と形にしていく。

「最初はオフィスのスペースが限られていましたし、資金の余裕もありませんでした。それでも休憩室を充実させたり、フリードリンクにしたりと働く環境づくりに手を抜かなかったのは、初めから取り組まないと企業文化として根付かないから。特に、コールセンターで働いたことのある業界の常識を知っている人から、『キャトル・ペンシーはほかの会社とは違う』と感じてもらいたかったんです」

筒井のこの想いは見事に的中。事業開始時に雇用した5人のオペレーターは、全員が業界経験者だった。その後も人材を公募すれば、経験者からの応募が多数ある状況が続いた。オペレーター同士の前職のつながりで新たな人材を紹介されることもあり、口コミで働きやすさの噂が広まり、経験者が自然と集うようになったのだ。

「当社のオペレーターの時給は相場と比べても平均くらいで、決して高くはありません。それでも働きたいと応募してくれる経験者が多いのは、やはり企業文化の違いだと思います。例えば、従業員の映画・読書・ライブなどの文化的な活動に費用を補助する“文化手当”。これは単に手当という意味を超えて、好きなことに思い切り打ち込んでほしいというメッセージを込めています。もし自分に“推し”のバンドやグループがいたとして、仕事のせいでライブに行けなかったら悲しいじゃないですか。スタッフに充実した人生を送ってもらうことが第一。それはサービスの品質にも影響します。ネイルやコスメ、ファッションだって同じ。化粧品や健康食品などの通信販売にも携わっているので、まず自分たちが着飾ることを楽しめないと、エンドユーザーの気持ちを理解しての対話はできません」

キャトル・ペンシーでは、入社1年以内の定着率が70%。業界平均が24%程度といわれている中で驚異的な数字であり、スタッフファーストのカルチャーが土台となっていることは間違いない。経験者が集まり、人が辞めにくい。それが同社にとって最大の強みになっている。未経験入社よりも圧倒的に立ち上がりが早く、辞めないからこそ自然と一人ひとりにノウハウも蓄積されていく。クライアントからすると安心して任せられる頼もしい存在であり、スタッフファーストを起点に幸せのサイクルがまわっているのだ。

ピラミッド型組織ではなく、同心円型組織。中心は社長ではなく、スタッフ

これまで順調に拡大を続けてきたキャトル・ペンシーだが、その拡大に筒井は一度だけ危機感を抱いたことがある。本社オフィスを増床した時、人員の拡大にカルチャーの浸透が追い付いていないと感じたのだ。

「2フロアを借りることになって、バックオフィス機能とコールセンター機能でフロアを分けたんです。私の席はバックオフィスのフロアにあったのですが、人が増えるにつれて、新しく入ってきたオペレーターの名前が分からないことがたびたび起こりました。彼らも社長の私を認識しているのかどうか微妙で、すれ違っても挨拶してくれない。このままではうちが大事にしているカルチャーが失われてしまうと直感しました。そこですぐに打った手が、社長の私の席をコールセンターフロアに移動すること。現状を変えたいなら、まず自分が動くべきだと思ったんです」

組織課題を見つけた時に、誰かに指示をするのではなく、経営者が誰よりも率先して動く。筒井がこの方法を取るのは、一般的なピラミッド型の組織は自社のカルチャーに合わないと考えているからだ。筒井が掲げる組織の形は、経営者を頂点とするピラミッド型ではなく、従業員を中心に据えた同心円型。従業員、クライアント、役員の順に外に広がっている波紋のような円形を理想としている。

「当社に必要なのは、ほかでもなくオペレーターなんですから、彼らを大事にすることは当然のこと。例えば在宅ワークの推進も、コロナ禍以前から、お客様にはオペレーターが安心して働ける環境づくりのためだと正直にお伝えしてきました。オペレーターが健康的に働けることは、最終的にお客様に良いサービスを届けることにつながるのですから、私はこれからも正々堂々とスタッフファーストでありたい。スタッフがキャトル・ペンシーで自分らしく働き、自分の可能性を広げていく。そんな仲間たちと、世の中のいろいろなところでもっと役に立つような事業を広げていき、日本一のコンタクトセンターであり続けることが、今の私の目標です」

公開日:2022年9月8日

Profile

1975年6月生まれ、東京都出身。日本大学卒業後、大手複合機メーカーで3年連続売上No.1を達成。しかし、そこで目の当たりにしたのは、笑顔がない職場、クライアントからの社員への文句、暴言が飛び交う会議室、愚痴が蔓延した休憩室、人の悪いところを笑う居酒屋だった。
何より同じように腐っている自分自身が一番キライになり、お客様と従業員が笑顔でつながる職場を創るため、2017年4月に株式会社キャトル・ペンシーを起業。隣の人を笑顔に、従業員とその家族を大切にして、お客様に喜ばれ感動を創造する「日本一楽しいコールセンター」を目指す。
モットーは「少しでも月曜日を笑顔に」。趣味はヨット。世界最大級のビジネス・リファーラル組織BNIでは、運営をサポートするアンバサダーを務める。

Contact
東京都新宿区四谷4丁目32-4 5F・6F

Staff

インタビュー・執筆:森田大理/編集:佐々木久枝
撮影:田中振一

関連キーワード

最新ストーリー 代表_株式会社キャトル・ペンシー

「いいね!」
最新情報をお届け

関連ストーリー

タグ

人 (680) 最新ストーリー (38) WAOJE Tokyo (34) メンバー_WAOJE Tokyo (23) 社員_マケレボ (19) 社員_アイドマ・ホールディングス (18) KGF (17) 社員_秋葉牧場 (14) パートナー_リスナーズ株式会社 (14) 社員_インフォマート (13) 社員_ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN) (12) 社員_メディケアー (11) 社員_カスタマーリレーションテレマーケティング (11) メンバー_WAOJE Tokyo(団体表示用) (10) 社員_アセットガーディアン (9) WAOJE Tokyo_イベント (9) WAOJE Tokyo 理事・委員 (8) 01 社員ストーリー (7) 社員_ダーウィンホールディングス (7) 社員_ココザス (7) ピックアップ (7) 社員_プリマベーラ (6) 社員_プルデンシャル生命保険 (6) 社員_ワークスイッチコンサルティング (6) 企業_イクリエ (6) 社員_PMG (6) 価値観1 (5) 社員_SB C&S株式会社 (5) 社員_D&I (5) 社員_いろはにぽぺと (5) 社員_ブルーコンシャス (5) 代表_セカンドマインド (5) 社員_ピープルズコネクト (5) 女性起業家特集 (5) 卒業特集 (5) 入社式特集 (5) 新入社員特集 (5) 沖縄特集 (5) 代表_ダーウィンホールディングス (4) 社員_ジブラルタ生命保険 (4) 社員_シーアールエス (4) 社員_Surpass (4) 社員_識学 (4) 社員_ブリス・デリ&マーケティング (4) 社員_日本ファイナンシャルプランニング株式会社 (4) ゴルフ特集 (4) 01 レビュー (3) 社員_フラー (3) 社員_メディカルネット (3) 代表_株式会社サーキュレーション (3)

カテゴリ

ピックアップストーリー