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ストーリー代表・CEO

元・空手世界チャンピオンのITエンジニア社長、新たな組織づくりに挑む

代表_きすう

「話せるITエンジニア」として価値を発揮。
フリーランスから経営者へ。

ベンチャーだからこそできる
「新しいワークスタイル」
を発信したい

株式会社きすう
代表取締役社長
稲見 卓真 / Takuma Inami

「話せる技術者」として、クライアントのニーズに応える

パソコンが嫌いなのにIT業界に入り、フリーエンジニアを経て起業。28歳から始めた空手では世界チャンピオンの座を獲得――そんなユニークな社長が率いるのが株式会社きすうだ。

きすうは、ITコンサルティング、業務システム開発、アプリケーション開発、Webサイト制作、Webデザイン、オリジナルロゴデザインを中心に手がける。代表取締役社長・稲見卓真は、大学を卒業する頃まではITにまったく興味がなかったというが、偶然のきっかけでIT企業に就職。これまで、プログラマシステムエンジニアプロジェクトリーダープロジェクトマネジャー→ITコンサルタントと、役割のステージを上げてきた。

流通、航空、放送、金融といった幅広い業界のシステム開発プロジェクトを経験し、知見を広げてきた稲見の強みは「話せる技術者」であること。そして「営業の視点」を持っていることだ。さまざまな業界の幅広い知見と持ち前の明るい性格を活かし、プロジェクトメンバーや取引先とは積極的にコミュニケーションを取っている。

「他業種の事例でも、効果につながるなら積極的に取り入れるよう提案しています。また、放送業界の人はノリがいい、金融業界の人は普段は堅めだけどお酒が入ると砕けてフランクになるといったように、業界によって特徴があります。相手企業の文化や慣習を理解しつつ、その人その人に合わせたコミュニケーションを心がけています」

コミュニケーションを密にすることで、クライアントのニーズを引き出すことができ、的確な対応や提案ができる。方向性が誤っていた場合、いち早く気付いて軌道修正できる。

そうしてクライアントやエンジニア仲間からの信頼を得ることで、稲見は自分のポジションを確立してきたのだ。

このようにITエンジニアとしてのキャリアを積み重ねてきた稲見だが、もともとは文系。大学では経済学を専攻していた。しかも、コンピューターが必須科目だったにもかかわらず、まったく受講しないほど敬遠していたという。

きすう 代表取締役社長 稲見 卓真

 

「パソコン嫌い」からITエンジニアへ。28歳でフリーランスに

稲見は、大学4年のときに短期留学していた。当時、海外で就職するつもりだったが、諸事情により帰国。その頃には就職活動シーズン時期が過ぎており、なかなか内定が取れない。ハローワークに相談すると、就職支援プログラムとして用意されていた情報処理資格講座の受講を勧められた。それまでは避けてきた分野だったが、アドバイスを素直に受け入れ、ITを学び始める。

資格の勉強をする一方で、企業説明会にも参加。そこで、最初に入社するシステム開発会社の社長と出会うことになる。

「その頃、漠然と35歳くらいで独立したいと考えていたんです。そのため、社長の仕事ぶりを近くで見られて、経営のノウハウを学べるような規模の会社を探していました。今振り返ると、この偶然の出会いが現在の自分を形成する必然の出会いだったと思います」

そこから、ITエンジニアとしてのキャリアがスタートした。少人数の会社であったため、開発だけでなく、営業、人事、経理など幅広い業務に携わった。

次に自分に足りないものは「人脈」だと分析し、人脈作りのため、今より規模の大きい会社へ、しかも営業職としての転職を決意する。

転職先は、500名規模のシステムインテグレーター。念願だった営業職として働き始めた。ところが、いきなり自信を打ち砕かれることになる。

前職では「エンジニア」の立場で「営業」していたが、「営業職」としての「営業」は勝手が違うことに気付く。そのギャップに苦しみ、入社2ヵ月で退職した。

新しい就職先を探したが、「2ヵ月で退職」という経歴が足を引っ張った。転職が難航しているところ、知人から「エンジニアが足りないから手伝ってくれないか?」と声がかかり、フリーランスの立場で再び開発の仕事を始める。28歳のときだった。

「『35歳まではどこかの組織に属し、生涯スキルと人脈を得た上で独立する』と決めていたので、就職活動をするかたわらお手伝いをする立場でならばという条件付きでプロジェクトに参画しました。しかし実際に仕事をするうちに、フリーの楽しさを実感しました。会社員のときは、何かミスがあると上司や環境のせいにして愚痴ばかりもらしていました。でも、フリーだとすべてが自己責任。自然と愚痴も出なくなります。そんな適度な緊張感が、自分には心地よかったんです」

稲見の「起業心」が、音を立てて加速を始めた瞬間だった。

独立2年後には法人化し、放送業界や金融業界の大規模プロジェクトにも招かれるようになった。場数を踏むうちに、稲見は「自分だからこそできること」に気付いていく。

「数百人規模のプロジェクトに参加したとき、エンジニアとリーダー、マネジャーの連携がまったくとれていない状況を目にしたんです。『すぐに聞けば解決するのに』と思うようなことも、コミュニケーションをとっていないから解決しない。そこで、自分がエンジニアとマネジャーの橋渡し役を務めるようになり、『これが自分の強みであり、求められていることだ』と実感するようになりました」

その後、携わったプロジェクトではリーダーやマネジャーを任されることが増え、最近のプロジェクトでは、ITコンサルタントとして参画のオファーを受けた。こうして稲見は、「話せる技術者」として、さまざまな立場・職種の人々をつなぐ役割を担いつつ、着実に職域を広げてステップアップを果たしてきたのだ。

「周りの人たちに助けられて、ここまでやって来られました。これからも『一期一会』を大事にしていきたい」

きすう 代表取締役社長 稲見 卓真

「大好きな祖父直筆の書の下で」

10年目、次のステージへ展開。多様な働き方を発信したい

独立して10年。これまでは、クライアントからのニーズに120%応える事をミッションとして業務をこなしてきた。

次の10年は新たなステージとして、自社からサービスを発信し、クライアントのニーズを掘り起こしていく。そんなフィールドで活躍出来る組織を育てていく方針だ。

業務拡大に向けて人材採用もスタート。これから入ってくる社員には「夢が叶うようなキャリアパスをサポートする」と言う。

「小さい企業だからこそ、大企業よりも融通が利かないとダメだと思うんです。フットワークは常に軽く、決済などの業務は大企業よりも断然早くないといけない。また働き方についても、個々としてチームとして、一番パフォーマンスが発揮出来る働き方が重要だと考えます。例えば、育児中の人には時短勤務、介護で実家に帰らなければいけなくなった人にはリモートワークの道を用意するなど、柔軟性のあるワークスタイルを創造できるはずです。いろいろな働き方を、自分たちのようなベンチャーから発信していきたいですね」

稲見は、自分自身が過酷な環境や挫折を経験してきたからこそ、一緒に働く社員には同じ思いをさせたくないと言う。とはいえ、ぬるま湯の環境をよしとするわけではない。目指すのは、一人ひとりが高いレベルで自立した、主体性のあるチームだ。

「私は社員に対して敬意を持って接しています。年齢や立場などは関係ない、1人の人間として同じ目線で意見が言い合える。そんなチーム作りを目指しています」

そして、「ONOFF」のメリハリも重要。仕事だけをやっていると、どうしても行き詰まってしまう。「OFFのときはバカになるぐらい振り切って遊ぶべき」と考えている。

稲見自身、仕事以外の別の顔を持つ。創業して間もない頃、運動不足を解消しようと空手を始めた。一つひとつの動きの奥深さに魅了され、稽古に励んできた。そして空手を始めて7年目、初めて世界大会に出場して「組手・形・団体戦」の3種目で優勝し、チャンピオンの座を勝ち取っている。

「自分のパフォーマンスが一番発揮できる働き方を、この会社で見つけてほしいですね。小さな会社だからこそ、経営を身近に感じることができ、営業や経理、人事といった多くの仕事に触れることができます。今後、AI(人工知能)の進化に伴い、IT業界の様相も変わっていくでしょう。そんな変化の中でも『生き抜く術』を伝えたいと思っています。いずれ、独立・転職という選択肢を選んでも構いません。独立するなら、これまで私が培ってきたものや先輩たちのノウハウから良いもの・自分に合ったものを選んで、自分流のスタイルを確立し、成功してほしいです。そして一緒にビジネスをしたいですね」

きすう 代表取締役社長 稲見 卓真

リスナーの目線

「空手の元世界チャンピオン!」という触れ込みから、どんなに厳つい武闘派なのか、戦々恐々とオフィスへ向かってみると、出迎えてくれたのはとってもシャイな優男ではないですか。エンジニアも空手家も遅咲きなのにこうしてモノにしているのは、小さな努力をコツコツと続けられる胆力のなす技なのでしょう。新たな組織づくりも、きっといつの日か大きな実を結ぶことと期待してやみません。

インタビュー・編集/垣畑光哉、青木典子、宮本理司 撮影/出島悠宇

Profile

1978年 福岡県生まれ。千葉県浦安市育ち。
1999年 アメリカ合衆国ウェストバージニア州へ短期留学。
2006年 株式会社きすう創業。世界硬式空手道連盟少林寺流拳行館入門
2015年 株式会社アクロフロンティア 外部取締役就任。

小学校時代はサッカー、中学時代からバスケットボールと学生時代は球技を中心にスポーツをしていた。社会人になり、友人の誘いで空手教室を見学&体験稽古をする。空手の奥深さに夢中になり、一緒に行った友人は入門しないが、1人で入門を決意。

創業11年目となる今期、新たな活躍フィールド展開中。

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