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ストーリー代表・CEO

人を豊かにする食と習慣、 丁寧な暮らしの中にある「美しさ」の本質とは

最新ストーリー社員_ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN)

株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN,Inc)
代表取締役 CEO
野田 泰平/ Taihei Noda

素直な力株式会社 代表取締役女将
床 美幸/ Miyuki Toko

『JBI GROUP』代表取締役CEOの野田泰平と経営者仲間としてつながりのある床美幸氏。経営者としてお互いを尊敬しあい、それぞれの事業を高めあってきた二人。そんな二人が「食」という観点から、人間の幸福とは何かを語り合った。

自分の価値観を軸に世の中に貢献する

野田泰平(以下、野田): 床さんとは経営者仲間としてずっと親しくさせていただいています。もともとウェブ系の人材サービス企業の社長だった床さんが、2016年、味噌ポタージュ専門店『MISO POTA KYOTO』をオープンされたときは驚きました。小さなレストランで開催されたオープニングレセプションのことをよく覚えています。和服姿の床さんがすごく印象的で、格好良かった。なぜ、IT企業の社長から転身されたのでしょうか?

床美幸(以下、床):IT企業を運営していた当時は、「仕事が楽しい」という人を周りにたくさん増やしたいなという想いで頑張っていました。でも、年々体の不調を訴えるスタッフが増えてきて。仕事中の頭痛や腹痛、通勤電車の中で気分が悪くなるといった話を聞くことが多くなり、なぜ不健康な人がこんなに増えたのか、と考え始めたことがきっかけです。

そこで不調の原因をヒアリングしたところ、多くのスタッフが、ランチをから揚げやおむすび、お菓子や肉まんなどで済ませていると知りました。外へ食べに行くこともなく、社内でずっとそんな食生活をしていると聞き、皆の不調は食べ物が影響しているのではないかと思ったんです。やっぱり、元気じゃないと仕事は楽しめない。そこから、人を健康にする事業をやりたいと思ったんです。

野田:そして社長を退任され、新規事業を模索し始めたんですね。でも「食」といってもいろいろあります。なぜ味噌だったんでしょうか。

:ある人から「日本人は毎朝、晩にお味噌汁を食べていたら、それだけで元気なんやで」と言われたんです。そういえば昔は朝食と夕食にお味噌汁を食べていたな、と思ってお味噌汁について調べたら、今の日本人は、40年前の半分程度しか味噌を摂取していないことが分かりました。昔に比べ、精神疾患や生活習慣病の人が増えているのは、やっぱり現代人の食生活が影響しているのでは?と思ったんです。

野田:そうなんですね。それで味噌に着目するようになった。

:最初は、当時の会社の事務所があった東京の青山に味噌汁スタンドを出そうと考えていました。実現させるつもりでリサーチしていると日本人がお味噌汁を食べなくなった理由にたどり着いたんです。
最も大きな理由は、「パンに合わないから」。確かに、パンのお供にはスープやシチューを選ぶ人が多いですよね。そこで、「パンに合うお味噌汁をつくろう」と方向性を定めました。試作を重ねて、レーズンやクリーム入りなど、さまざまなパンと試食。具材もトマトやビーツなど洋風にして試しましたが、結局、お味噌汁はお味噌汁で、ベストマッチとはいえませんでした。そんなとき、レシピ開発担当の男性料理研究家が「ミキサーでかく拌してみますか?」と提案してくれたんです。

野田:そこからみそポタの構想が始まったんですね。

:若い人がお味噌汁を嫌う理由の一つに、「地味」というのがあるんですよ。お味噌汁はだいたい茶色ですから。でも、たまたまたビーツを使ってやってみたら、とてもきれいな色になって、これなら見た目問題もクリアできると思いました。食べてみたら、和食感が減って、よりスープに近い。この方法で、さらに試作を重ね、ようやくみそポタの原型ができました。

野田:床さんはみそポタをやると決めてから、すごく楽しそう。経営者仲間からは経営が軌道に乗るのか心配されていましたけど、めげなかったですよね。「絶対これだ」と思ってやられているのが伝わってくる。
床さんが今、あえて昔からある味噌を選んだのは、すてきなことだとずっと思っていました。私が「絶対にP.G.C.D. JAPAN の石鹸が世界を変える」と思っているように、ビジネス的な観点とは別の次元で、「自分の価値観を軸に世の中に貢献したい」という床さんの考え方に共感します。

:正直、大変な世界に飛び込んじゃったと思っていますが、とても楽しいです。野田さんが「うまい、うまい」って食べてくれるし、みそポタのパック商品をお見舞いに送ったら、相手の方が「元気になった」と言ってくれました。催事で接客していたとき、若い人から「お味噌汁苦手だけど、これなら食べられる」と言われたことも。やっぱり、子どもの頃からお味噌汁を食べていた人は、お味噌汁を口にすると幼少期の幸せな瞬間、あたたかい気持ちがよみがえるんでしょうね。

みそポタは豊かな人生を送るための価値観の一つ

野田:会社員の人が心身の不調を感じたとき、みそポタを朝食に取り入れたら、活力が湧いてきて不調が改善されたと聞いたことがあります。

:実は、未だ味噌のすべての効果は解明されていないんです。伝統的な食品だけに分析が進んでいないのが現状。例えば、一般的に味噌は煮立たせるのは駄目と言われますが、実は沸騰しても栄養は残っている、などが挙げられます。一説には、戦国武将たちがお味噌を竹筒に入れて戦場に持参し、お湯をわかせてお味噌をとかし、握り飯にかけて食べていたと言われています。特に愛知県の八丁味噌は豆味噌で重要なたんぱく源を摂取できる上に日持ちがいい。東海地方で郷土3英傑※1と呼ばれる武将が活躍したのは、味噌の力といっても過言ではないと思います。

野田:なるほど。では、みそポタに対する海外の人たちの反応はどうですか?海外でも、緑茶や抹茶は日本文化として認識されているようだけど、お味噌汁はどうでしょう。

:外国の方にとっては、「お味噌汁=サービス品」というイメージがあると海外の友人から教えていただきました。海外の寿司店などでは、サービス品として提供されることが多いので、日本文化としてのお味噌汁の地位はあまり高くありません。インドのカレーやロシアのボルシチのように、どの国にも家庭料理としてのスープがありますから、「味噌汁は日本人が好きな海草などが入った家庭のもの」という考えがあるのだと思います。ただ、ポタージュとなると新鮮に映るのか、トマトやトウモロコシ、ビーツのみそポタは外国人にも人気です。

野田:私は、もっと多くの人にみそポタを食べてほしいと思っているんですけど、そのために床さんが越えなければならない壁はずばりどのようなものだと考えておられますか?
 
:2つありますね。1つ目はみそポタを食べ慣れてもらうこと。基本的に人の味覚はコンサバなので、好きな味、知っている味しか受け入れられない。特に男性はこの傾向が強いと思います。MISO POTA KYOTOのオンラインストアのデータを分析すると、5回以上食べてくださった方は継続的に召し上がる傾向にありますのでこれが鍵だと思っています。
 
2つ目は価格。私たちは化学的なものを入れずに野菜も豊富に使ってみそポタを製造していますので、市場のインスタント味噌汁よりどうしても高価になります。でも、お客様からは見えない部分なので、どうやって価値を伝えていくのかが難しい。週1、2回の「ごちそう」として召し上がっていただくのもうれしいんですけど、もう少し日常的に食べてもらいたいと思っています。そのためには、企業努力でどうやったら価格を少しでも下げられるかなと考えているところです。

今は、若い人に向け「困ったとき用に常備して」と話しています。夜遅くに帰宅したときや体調不良のときに食べて、その後の体の反応を知ってほしいと伝えています。プチ不調のときに飲んで、頭痛がやわらいだという声もあり、「薬代わりになるよ」と、紹介してくださっている人もいるんです。素材にこだわる親御さんには、お子様のおやつとしてご紹介することもありますね。

野田:空腹を満たすためではなく、自分の人生を豊かにするためにみそポタを飲みましょうということですよね。みそポタは香りを楽しみ、味わいながらいただいていると、自分の体を構成している細胞にまで染み渡っていく感じがします。健康でいることも、添加物など余計なものを摂らないことも、豊かな人生を送るための一つの価値観ですよね。

「美しい人」とは、日常を生きるプロセスが美しい人

野田:今日は床さんが、対談前に早出してお店をきれいにして待っていてくれましたね。みそポタを作っているときのしぐさや所作、表情がすてきでした。手間をかけてくださっているのが伝わってきて、それだけで美味しいと思うし、愛情が詰まっているのが感じられました。

:ありがとうございます。最近、若い知人が「自分のことを大切にする方法が分からない」と言うので「まず、いいものを食べよう。それだけで自分を大切にしていることになるよ」と伝えました。

野田:本当にそう思う。手軽なインスタントよりも、ひと手間かけることで得られる豊かさ、感じられる温もりがあります。私は、こうした「ひと手間かける」良さの対極にあるのが「便利」だと思うんです。P.G.C.D. JAPAN のお客様から、ワンプッシュで泡が出てくる洗顔料がほしいという意見をいただいたことがありますが、私たちが販売しているのは洗顔用洗顔ではなく、「美しくなる習慣」。石鹸を手に取り、朝、晩に1日を想いながら自分の手で泡立てて洗顔するからこそ得られるもの、自分に手間をかけることの豊かさを体験してほしいと思っています。

:利便性の高いワンプッシュボトルだと、インスタント味噌汁と同じになってしまいますよね。私も自分を大切にするために、豪華でなくていいから、豊かな気持ちになれるもの、体を作ってくれるようないいものを食べましょうと、たくさんの人に伝えたい。

野田:今は女将として店を切り盛りされていますが、実は床さんは、バブル景気の頃に大学を卒業され、得意の英語を活かして、大手企業で海外を担当していましたよね。食も含め華やかな生活も経験されたはずなのに、なぜ今、味噌という伝統食品に戻ってきたのでしょう?

:東京にいたときは外食が多かったし、有名店に行くこともありました。友人たちと集うのが楽しかったですしね。でも、誤解を恐れずに言うと、有名店も何回か行くうちに慣れてしまい、感動しなくなってしまって。あるとき、ふと「大金を払ってまで、日常的に食べなきゃいけないものじゃないよね」と思ったんです。MISO POTA KYOTOを始めてからは、お味噌汁からひらめきを得ることが増えました。そろそろ桜えびが出てきたな、山菜の季節だわ、とか考えると、日常の中ですごくわくわくして幸せを感じます。

野田:最後に、床さんに確かめたいことがあります。私はここ数年で、床さんのものの選び方が変わってきたと感じていました。幸福論の一つに、「幸福=財産/欲望」と分数で表す考え方があります。例えば、車や高級品がほしい、贅沢したいというバブル時代の幸せは分子を大きくしていく幸せ。一方で、欲望を減らす、つまり「足るを知る」ということは分母を減らすことで得られる幸せです。床さんは年齢を重ねるにつれ、後者の幸せに近づいているのかなと、私は思っているのですが、いかがでしょうか。


:はい。今の方が楽しいし、幸せです。でも、バブル景気のあの頃を経験して気付いたことがあるからこそ、以前より自分の内面を豊かにする大切さがわかるようになったと感じています。私の中で「美しさ」の定義が変わり、丁寧に暮らしている人をより美しいと思うようになりました。その人の内面からにじみ出る空気感、オーラから伝わる美をようやく自分でも分かるようになったかな。

野田:「美しさ」とは着飾ることではなく、日々の積み重ねで得られるものですよね。毎日の生きるプロセスが美しい人こそが「美しい人」だと思います。「人を良くする」と書いて「食」。床さんが「自分を大事にするために、ひと手間かけた食事をしよう」と話していたことにすごく共感しました。「生きる」とは、自分を大切に手間と愛情をかけることだと私は思います。このことを、もっと多くの人に伝えていきたいですね。


※1【郷土3英傑】
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康のこと

Profile

【野田 泰平】
株式会社JBI GROUP(JBIG)代表取締役 Founder CEO、株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN,Inc)代表取締役 CEO。1979 年福岡県⽣まれ。
<学歴>
kuwasawa Design School 卒業
Globis 経営⼤学院 卒業
<学位>
建築学⼠ BARCH (Bachelor of Architecture)
経営学修⼠ MBA (Master of Business Administration)


【床美幸】
大阪府出身。素直な力株式会社代表取締役。同志社大学卒、電機メーカーに勤務後、2003年、Web系セミナー&人材サービス会社を創立。2016 年3 月に代表取締役を退任。20代に自ら経験した数回の入院生活に加え、人材サービス事業展開中に痛感した体調不良の人がいかに多いかという現実に触れたことがきっかけとなり、元気の源である健康的な食事を提供し、働く人々を応援していきたいと決意。2016 年3 月、「MISO POTA KYOTO」を開業し、素直な力株式会社 代表取締役に就任。「食べ物から人を元気にしたい」という想いを「みそポタ」を通じて京都から日々発信中。


編集/高橋奈巳、西野愛菜

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