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ストーリー代表・CEO

起業の再現性を高めてスタートアップを量産「あらゆる産業の課題解決基盤をつくる」

最新ストーリー代表_合同会社BLUEPRINT

スタートアップ量産の秘訣は「起業の標準化」にあり

竹内 将高 / Masataka Takeuchi
株式会社BLUEPRINT Founders
代表取締役CEO

業界特化型のVertical SaaSを生むスタートアップファクトリー

業界特有の課題を解決するVertical SaaS(バーティカル・サース)を次々に生み出すスタートアップファクトリー、株式会社BLUEPRINT Founders(以下、BLUEPRINT)。ファクトリー(工場)と呼ばれるゆえんは、そのビジネスモデルにある。代表取締役CEOの竹内将高は次のように話す。

「BLUEPRINTは新規事業を立ち上げ、その事業が自走できる状態になったタイミングで分社化します。こうしてできたスタートアップをグロースをさせた後、IPOやM&Aで株式を売却することで収益を得るというビジネスモデルです」

Vertical SaaSとは、業界特有の作業工程や下請け構造など「業界に特化した業務」をDXするサービスを指す。対になるのが、業界横断型といわれるHorizontal SaaS(ホリゾンタル・サース)で、ビジネスチャットツールやバックオフィス業務など、業界や業種を問わず活用できるものをいう。クラウド型顧客管理・営業支援機能を持つSalesforceや、会計ソフトのマネーフォワードなどはこれに属する。

「BLUEPRINTがVertical SaaSに特化するようになったきっかけは、DX系のスタートアップに抱いた課題感にありました。これらの会社が作るプロダクトは、コンサルティングファームやベンダーのような受託型のものか、顧客管理や会計管理などの業務に特化した業界横断型のもの(Horizontal SaaS)に大別されます。しかし、現場には、これらのプロダクトだけでは解決されていない大きな問題がありました」

一つ目は、個社が抱える問題。例えば、一般的な大企業ではシステムが乱立していて、業務間の横の連携が難しい。二つ目は、業界が抱える問題。業界が違うと営業の手法や顧客管理の方法も異なるため、そこにHorizontal SaaSを導入する際にはカスタマイズが必要になるなど使い勝手が悪いという事態が発生する。

そこでBLUEPRINTは、「製造業なら製造業に特化したSaaSを提供する」というように、業界ごとに存在する特有の課題を解決するべく、Vertical SaaSに絞ることに方針を固めた。

新規事業を生みだし続けるための仕組み化を徹底

スタートアップを一つ起業しグロースさせるだけでも大変なことだが、なぜBLUEPRINTは「ファクトリー」と呼ばれるほど量産が可能なのか。その秘密は「起業の標準化」にある。

同社はまず、課題を抱えた現場からヒアリングをし、一次情報を収集する。例えば100社にヒアリングして10個ほど事業化のアイデアが生まれたら、そのアイデアをプールして、営業・プロダクト・ファイナンスの観点から実現化に向けた優先順位をつけていく。

「BLUEPRINTの強みは、営業・プロダクト・ファイナンスの三つの分野それぞれに、プロフェッショナルの人材がいることです。営業には、力強く事業を牽引できるキーエンス出身のセールスパーソンが大勢いる。プロダクトはリクルートでSaaSの責任者を務めていた者が、ファイナンスはSMBCとSMBC日興証券でベンチャーを千社以上担当してきた者が、それぞれトップを務めています」

三つの軸で徹底的に検討・評価し、業界の課題を解決するプラットフォームを生み出せそうだと判断したら、そこで初めて人材を投入し、事業化を試みる。

こうして生まれたスタートアップの一つが、2022年2月に立ち上げた株式会社Archi Villageだ。Archi Villageは、建材業界向けの総合プラットフォーム「建材サーチ」を提供している。複数社の建材メーカーから預かったデータベースを基に、メーカーを横断して建材を検索することができるプラットフォームだ。

建材メーカーを取り巻く業界は特殊な構造をしている。例えば、戸建て住宅を建てたい人(エンドユーザー)は、直接建材メーカーに行くことはない。ハウスメーカーや工務店と話し合い、どんな家を建てるかが決まって初めて、ハウスメーカーから商社を経て建材メーカーに発注がいく仕組みだ。つまり、建材メーカーがどんな高品質なものを作っても、間に立つハウスメーカーや商社が自社の建材を選定してくれない限り、売上にはつながらない。

「この業界で以前から課題だったのが、商品カタログの運用でした。厚さ10cmに及ぶ紙のカタログを年間何十万部と刷るためにコストがかかりますが、それが十分に活用されているとは言いがたい状況でした。SDGsの観点からも、紙カタログを減らそうという機運がありましたが、カタログがなければ建材選定者の目に触れる機会が減り、売上減になる懸念もある。その後コロナ禍により、メーカー各社がカタログを電子化する動きも生まれましたが、建材選定者にとってはあまり使い勝手のいいものではなかったようです」

複数の建材メーカーから、この「カタログ問題」を聞いたBLUEPRINTは、課題解決の方法を探る活動を開始。実際にカタログを使用する側にヒアリングを重ね、顧客価値検証を行った。その結果、メーカーを横断したプラットフォームを作り建材の情報を一括検索できれば、建材メーカーにとっても建材選定者にとっても業務効率がいいという判断に至った。そうして「建材サーチ」の事業が誕生した。

起業を標準化して、日本が再び「ナンバーワン」と言われる時代へ

アメリカの自動車メーカー、フォードは、自動車の製造を標準化して大量生産を可能にしたが、BLUEPRINTはそれを「スタートアップ」で実現しようとしている。「起業を標準化する」をミッションに掲げ、スタートアップを次々と立ち上げることで社会貢献をする。まずは100社のスタートアップ上場を目指している。

そのための行動指針として「本質主義・結果主義・変革主義」を挙げている。本質をしっかり追求する姿勢を持ち、安易な道に逃げずに結果を出すこと。そして、ものごとをアジャイルに考えて、常に変わり続けることを指す。

「起業を標準化する」ことに竹内は二つの期待を抱いている。

一つは、大企業にいる優秀な人材が起業することで、より大きな裁量を持ち、結果を出し、世界有数の企業を輩出できる国になるかもしれないという期待。もう一つが、こうした人材が起業することで、日本のデジタル化がより大胆に進むのではないかという期待だ。

「以前のように日本がナンバーワンと呼ばれる時代になるには、優秀な人材が起業することが不可欠だと考えています。日本の大企業にもそんな人材がたくさんいるのに、保守的な考えから抜け出せず起業に至らない。これは日本にとって機会損失です」

大企業出身の優秀な人材が起業すれば、世の中のさまざまな課題が解決できる。竹内自身がそれを身をもって証明している。

新卒でキーエンスに入社した竹内は、就業から5年半が経過した頃、自ら起業しようと考えた。同じ頃、転職エージェントからBLUEPRINTの創業者らが立ち上げたほかのスタートアップの紹介が舞い込んだ。話を聞いてみたところ「副業で起業OK」と分かったため、転職を決意した。

入社後ほどなく、竹内は一人で1カ月当たりの商談件数を5〜6倍に引き上げる活躍を見せた。竹内の持つスキルセットが見事にハマったのだ。竹内は副業で起業しようと考えていたが、創業者らから要請されてBLUEPRINTの代表に就任、より大きな裁量権を手にした。

「もちろん、安定した環境を飛び出すことに対する不安はありました。でも私は、挑戦せずに人生を終えたら絶対に後悔する、という気持ちが強かったのです」

起業は、どんな人に出会い、どんな場所に行くかによって成功率が変わる。BLUEPRINTには土台がすべて用意されているため、優秀なスキルセットを持つ人材であればゼロイチからイグジットまでを経験できる。

「大企業で活躍している人は、一般的に非常に高い能力を持っています。BLUEPRINTには間違いなく活躍できる環境が整っているので、起業したい方にはぜひ挑戦してほしいと思っています」

起業の再現性を高め、非連続な進化を生む

世の中の課題を解決する事業が次々に生まれる。大企業の第一線で活躍するような人材が、起業からグロースまでを経験できる。BLUEPRINTは「起業」の再現性を高め、スタートアップを量産することそのものが社会的意義につながると考えている。

「社名のBLUEPRINTには、“青写真を描く”という意味があります。私たちはどんな課題においても妥協せず考え抜き、その一手で革命的に物事を良くしていく。そうすることで右肩上がりに成長していけると考えています。常識にとらわれない非連続な進化を、世界に起こしたいですね」

BLUEPRINTは今後、SaaSだけでなく、より技術的難易度が高いディープテック領域にも挑戦していくという。バイオサイエンスやロボティクスなど、研究者が携わる分野とも連携し、スタートアップ企業の創出を図る。

「SaaS以外の領域も、同じように標準化できると見越しています。今後5〜10年のあいだに新しい領域の標準化にも挑戦し、ゆくゆくはBLUEPRINTを『あらゆる領域で新規事業を生み出し続ける、総合スタートアップファクトリー』へと成長させることを目指しています」

公開日:2022年12月23日

Profile

1992年生まれ。新卒でキーエンスに入社。所属事業部にて売上高の過去最高記録を複数回更新するなどの実績を残す。2021年9月に、法人向けにDX推進支援をする株式会社STANDARDに転職し、DX人材育成ソリューションの営業組織構築に従事。その後、当社の創業者と共に合同会社BLUEPRINT(現 株式会社BLUEPRINT Founders)を創業し、約半年で株式会社Archi Villageと株式会社FactBaseという、2社のVertical SaaSスタートアップを立ち上げて収益化させる。2022年11月に、株式会社BLUEPRINT Founders 代表取締役CEOに就任。

Contact
東京都港区西新橋3丁目25番31号 愛宕山PREX 10F

Credit

取材:垣畑光哉/執筆:宮原智子/編集:室井佳子
撮影:田中振一

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