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ストーリー代表・CEO

「コンシェルジュ×AI」で人々を雑務から解放し、すべての個人が主役になれる世界を

代表_株式会社エイチ

コロナのピンチを乗り越えた今が第二創業期
志を新たに、GAFAを超える世界一の会社をつくる

株式会社エイチ
代表取締役社長
伏見 匡矩 / Masanori Fushimi

さよなら雑務。人類の「はたらく」を進化させるプラットフォーム 、叡知AIアシスト

日本は、世界でもトップレベルで労働生産性が低い国と言われている。労働時間の4割近くが本業とは直結しない「雑務」という調査結果もあるほどだ。人々は雑務に追われすぎて、本当にやるべき仕事・やりたい仕事に集中できずにいるのではないか。こうした発想で事業を展開するのが、株式会社エイチだ。

代表取締役の伏見匡矩は、P&Gでのマーケティングを経て独立した、シリアルアントレプレナー。ベビー用品のレンタルECやメディア事業など、複数の起業・事業立ち上げを経験し、現在の事業にたどり着いている。

「以前の私は、“社会を良くするには世の中の困りごとをひとつひとつ解決していけばいい”という発想で、生活のあらゆる領域にリーチしようとしていました。しかし、いち経営者が複数の事業を完璧に見るのには限界がある。一方で、世界の常識を変えたような人物が何をしてきたかと言えば、あれこれと手を出すよりも一つの分野で革新的な仕組みやアイデアを生み出した人ばかり。だからこそ、私も本質的に世の中を変えられるもの一つに絞ってやり切ろうと決めたんです」

伏見は、2019年に複数展開していた事業を売却。現在提供するサービスの軸となる発想は、ホスピタリティ溢れるコンシェルジュ(人)と、叡知の結晶であるAI(人工知能)を掛け合わせて人々の業務をサポートすることだ。

「今、社会ではAIが急速に進化しており、いたるところで活用されています。しかし、AIは言語化・データ化された、過去の情報を基に動くもの。つまり、はっきりと顕在化していない細やかなニーズや、言語化されない希望に対応することはまだ苦手です。そこでコンシェルジュがお客様のニーズをしっかりと受け止め、その内容をシステムに反映したり、それを基にAIが学習したりしながら最適なソリューションを提案するという、コンシェルジュ×AIで価値の最大化を目指しています」

コロナショックで多くを失うも、起業を志した原点の想いが再起の原動力に

コンシェルジュ×AIのモデルは、創業当時から展開するスペースマッチング事業(貸会議室やレンタルスペース、イベント会場等の検索サービス)でスタート。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックが起きたことで、事業を取り巻く環境は一変する。

「感染拡大を食い止めるため、人との接触を減らすことが社会的に強く求められていた時期でした。私たちにとって、人が集まる場所を探すというサービスを展開していたのがネックになった。お客様である法人企業各社では、会議をオンラインに切り替え、イベントやセミナーなども続々と中止に。予約をキャンセルしたい旨の電話が鳴り続け、予定していた売上の9割を失ってしまいました。そして、ようやくキャンセル対応が落ち着いたと思ったら、新規の依頼や問い合わせの連絡がまったく来なくなったのです」

緊急事態宣言が一時的に解除された際には、緩やかに予約が回復する兆しも見られた。しかし再度感染が拡大すれば、またキャンセルとなり、それが繰り返される。半年ほどは成す術もなく、悔しい日々を送っていた。この事業には未来がないと、会社を去る仲間もいた。

「実は一瞬だけ、もう事業をやめてもいいかと思ったんです。でも、そこまでの状態になったからこそ『自分は会社をつくって何がやりたかったんだっけ?』と思い返すことができた。いろいろなものを失って、ひとりの経営者として最後に残った願望は、『GAFAを超えるような世界一の会社をつくりたい』でした。

会社を畳むことは経営者にとってある種の“死”と同じです。まだまだ自分は死ねない。どうせ人生をかけてやるなら、世の中に爪痕を残せるビジネスしかやりたくないと奮い立つことができました」

「総務の困りごとを解決する」から「全従業員に役立つ」へとサービスが進化

再起を決意した伏見は、日本の働き方やデジタル技術の活用が遅れていることに注目した。ちょうどコロナ禍で多くの人・企業がテレワークを経験し、半強制的に働き方改革を進めようとしていたが、そこで社会が混乱していたことに憤りを感じたという。

「既存事業でお付き合いがあったのは、会場手配等のアナログ業務を担う総務の方々でした。そこで新規事業のヒントをいただこうとヒアリングしたところ、『全社的にはテレワークなのに、なぜ自分たちだけ出社しなければならないのか?』と不満を漏らす人が少なくなかった。

こうした話を聞き、かねて感じていた、日本の雇用や働き方への違和感が再燃しました。雑務を減らして、自分の強みに立脚した仕事に集中できる環境があれば、より多くの人が自分らしい働き方をできるのではと思ったんです」

そこで伏見は手始めに、現在のスペースマッチング事業をオフィスクラウド事業へと発展させた。テレワークの普及によるオンライン会議用の個室ニーズや、アポイントの合間にスポットで利用するニーズの受け皿となり、コンシェルジュ×AIで一人ひとりの希望に沿った最適なテレワークスペースを提案するのだ。

「事業のピボットで感じた大きな変化は、私たちの貢献できる対象が広がったこと。会議室やイベントスペースのマッチング事業は、あくまでも総務の仕事をサポートする範囲のみに留まっていました。対するオフィスクラウドは、全従業員の毎日のワークスペースに関わります。部署単体への貢献から、企業全体の課題解決に手が届いたような感覚がありました」

しかしサービスを提供する対象が広がれば、サービスを浸透させる難易度も上がる。そこでエイチが次なる一手として取り組んだのが、AIチャットボット(叡知チャット)によるアシストだ。総務に問い合わせが集中する各種雑務について、叡知チャットが自動で回答したり、チャットボットの質問に人が回答していくだけで、手続きが完了できるサービスである。

また2022年1月には、たった2分で出張宿泊が予約できる叡知tripもリリース。現在は、社内問い合わせ、会議室手配、出張手配、ワークスペース手配、アポ調整など次々とチャットでワンストップでできるように統合した叡知AIアシストとしてリポジショニングをしている。

「叡知AIアシストは細かな雑務が発生したときや、何か困ったことが起きたときに頼ってほしい存在。あらゆるものをワンストップで解決するという思想で、各種サービスと連携しながらBtoBの商流をすべて巻き込み、”BtoBのGoogleやSiri”になるべく開発・導入を続けています。日々、顧客から届くさまざまな問い合わせや依頼が基幹AIに蓄積されることで、精度のさらなる向上が期待できます」

すべての「はたらく」人々の秘書であり、コーチであり、サポーターでありたい

エイチが新たな事業価値として掲げている「世の中から雑務をなくすこと」は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が叫ばれている社会全体の動きとも合致する。例えば、叡知チャットが社内の各種問い合わせを代替しているのは、「問い合わせ業務のDX」と言えるだろう。

エイチでは、チャットボット自体は雑務を自動化する各種サービスへの入口として、無料で企業に提供するプロモーションを打ち出している。導入後に必要となる、実務や各種手配部分をサポートすることで、顧客からではなく会議室やホテルなどのサービス提供事業者からマネタイズをしていく戦略だ。マネタイズポイントをずらすことで、競合となるAIチャットボットなどのSaaS月額課金ビジネスモデルから一気にシェアを奪いにいく。

現在、デンソー、カルビーなどの大手企業を中心に、累計8,000社で各種サービスの導入が進んでいる。

「DXは、日本から雑務をなくし、日本の『はたらく』を進化させ、ひいては一人ひとりの人生を変えていくような可能性を秘めていると思います。今後は新たに『一般社団法人ワークDX推進機構』を立ち上げ、社会全体での取り組みを推進していきます。エイチのサービス単体としても、多くの企業様から引き合いをいただいている状況で、仕事のあり方や価値観を根幹から変えられるような事業を着想できたことに、手応えを感じています」

事業の大転換を図り、新たな方向に船をこぎ出した今を伏見は「第二創業期」と位置付ける。「GAFAを超える」を合言葉に、優秀な仲間が続々と参加していることも心強いと言う。熱量こそが、すべての場面で人を動かす力の源だと感じているそうだ。

伏見自身がコロナ禍で辛酸を嘗めながらも、チャンスを見いだしたように、世界は100年に一度のパンデミックを契機に確実に変化を始めている。エイチはその変化をどうとらえて、未来を描いているのだろうか。

「コロナによって、中央集権的な価値観に人々は疑問を持ち始めている。副業や雇われない働き方が注目されているように、これからは分散の時代、個が力を持つ時代が来るのではないでしょうか。それは企業や組織だけに人生を委ねるのではなく、個人の自律性が重要になることを意味しています。

だからこそエイチのサービスも、人々の自律的な生き方をサポートできるものでありたい。単に雑務をなくすサービスではなく、働く人のパートナーになることを目指しています。今日のスケジュールを伝えたり、迷ったときに相談したらヒントをくれたり、励ましてくれるような存在でありたい。秘書やコーチのように個人に合わせたサポートをし、個人の希望を顕在化させてエンパワーメントするサービスにしていきたいです」

「これからは個の時代になる」。この言葉は、伏見が高校の卒業文集に記したフレーズでもある。なぜそう書いたのか、今となってはもう思い出せない。でも、今再び同じ言葉にたどり着いたのは、人々の人生を応援し続けているからにほかならない。

「エイチが掲げるビジョンは、『ひとりでも多くの人が、自分らしい人生を実現する』。言葉にすることって大事なんです。言い続けていれば、いつか必ず形になる。だからこそ、私はこれからも正々堂々と言葉に出し続けて、多くの人生を支える世界一の会社を目指します」

公開日:2022年3月31日

Profile

2006年、早稲田大学政治経済学部卒業、P&Gマーケティング部門に入社後、シンガポールへの出向を経て、複数の起業・Exitなど経験するシリアルアントレプレナー。現在、株式会社エイチ代表取締役。各社のマーケティングや新規事業のアドバイザー・大学講師などとしても活躍。


Contact
東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル903
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インタビュー・執筆:森田大理/編集:佐々木久枝
撮影:新見和美

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