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なぜ70%の企業がIPOに失敗するのか。

IPOスペシャリスト・公認会計士

谷間 真 / Makoto Tanima

7社のIPOを成功させた独自の視点と立ち位置

2016年6月27日、IPOスペシャリスト・公認会計士の谷間真は44歳にして7社目にあたるIPO(新規株式公開)を成功させた。

IPOを達成するには、当然のことながら主幹事証券会社および監査法人といった専門的な実務を行う外部パートナーと連携することになるが、彼がこれまで手掛けてきたIPOの多くは、上場前の企業の経営者に寄り添い、いわば内部の参謀的な立場から行ったものである。

日本では東証1・2部やマザーズ、ジャスダックなどのマーケットに約3600社が上場している。証券取引所が設ける厳しい基準を満たさなければ上場企業にはなれない。400万社を超える日本の企業数を考えると狭き門だ。

また、たまたまIPOを目指す企業に勤め、CFOもしくは上場準備メンバーの一員として参画する機会に恵まれたとしても、それが何度も経験できるわけではない。そう考えると、「7社のIPOを成功させた」という実績は、非常に希有なものだということがわかる。

会社というものは、千差万別であるために、強力なリーダーシップを発揮する豪腕社長のいる会社は、推進力はあるが、社長に従う役員や従業員との間に微妙な意識の違いがあることが多い。そうした会社のIPOに参画した際の谷間は、トップと現場との調整をする通訳的な立場にまわることが多い。

一方、従業員へのおもいやりが強く、人望もある社長の場合、戦略面で思いきった行動を取りづらいケースもあるが、その際には事業計画の立案と実施を自ら行う戦略家としての顔を持つことになる。

それぞれの会社で、その立ち位置やふるまいがまったく異なるのだ。企業やビジネスのあり方の本質を知っている人物にしかできない技といえるだろう。一体、谷間真という人物は、どのようにして今に至ったのだろうか。


 

明日死んでも後悔しない生き方を

谷間真は、公認会計士である父・谷間寛の次男として、兵庫県芦屋市で生まれた。

父は、日本にはもっとベンチャー企業が生まれ育つ土壌が必要だという思いから、当時銀行は担保がなければ融資しないのが常識だった時代に、事業を見極め無担保での貸し付けを行う金融会社設立に参画。自身は公認会計士事務所で融資先のコンサルティングを行うというビジネスを大規模展開していた。

そんな父が、御巣鷹山の日航機事故に遭遇して急逝したのは、谷間が14歳のときである。人は、予想もつかないときに急に人生を閉じることがある。ならば、人に雇われて我慢と辛抱の日々をおくるなんてとんでもない。一度きりの人生を悔いなく生きよう。

谷間の人生の基本姿勢がここで決定的になった。

京都大学在学中の20歳のときに公認会計士2次試験に合格。実務経験が必要な3年間は留年と休学により大学を卒業せずに、大手監査法人へのパート勤務、父の友人の税理士事務所を掛け持ちして、最大限の経験を得た。

卒業とともに、公認会計士3次試験に合格して資格を取得し、24歳の若さで芦屋市のマンションで公認会計士・税理士谷間真事務所を開業。その直後、知り合いの会計士の誘いを受けて初のIPOコンサルティングに携わって実務経験を踏んでいる。

20代後半にはベンチャー支援や未公開株式市場グリーンシートの普及を行っていたディー・ブレイングループの関西拠点である株式会社ディー・ブレイン関西の代表取締役に就任。年間100社を超えるベンチャー企業からビジネスプランについての相談を受けた。その後、株式会社プロ・クエストを設立し、有望なベンチャー企業への支援に集中した。

その結果として谷間は、2003~2005年、すなわち31~33歳までの2年間に4社もの企業のIPOプロジェクトに参画し、いずれも上場を達成することになる。

「IPOを成功させるということは、単に企業を上場させるということに留まりません。なぜなら主幹事証券会社や監査法人から企業の組織体系や事業内容などについてあれこれ言われるうち、会社の変化に経営者や役員はおろか、従業員さえついていけなくなる失敗例が少なからずあるからです。会社を構成するのは他でもない、人ですから、会社は社員一人ひとりの心にいい影響を与える形で成長していかねばなりません。そのために何が本質なのかを突きとめ、その会社にとって最もあるべき形を探って導いていくしかないのです」


IPOプロジェクト全体を見渡せる人材の必要性

2007年まで日本国内で100社以上の企業がIPOをしていたものの、株式市場の低迷、ライブドア事件、コンプライアンス強化の風潮、審査の厳格化などの影響によって、2008年に半減、さらに2009年には19社とどん底まで落ち、IPO業界自体が縮小していたのだ。

その結果、谷間が2004年から取締役として経営参画してきた外食企業の株式会社バルニバービのIPOを2015年に手掛けることになったとき、IPOプロジェクト全体を見渡せる人材が証券会社にも、監査法人にもまともに見つけられないという有り様になっていた。市場の空白が、人材の育成に歯止めをかけてしまったのだ。

谷間が『IPOビジネスの本質 なぜ70%の企業がIPOに失敗するのか』(リスンライブラリー)の出版を決意したのは、このことがきっかけだ。

「IPOに成功した企業の共通点として挙げられるのは、会社のレベルが上がって社員一人ひとりの間に活気が芽生えることです。これを経験した経営者も、大きな達成感を味わうとともに、どんな会社にすべきかという事業の本質を見極められるようになる。こうして株式市場、ひいては社会から求められる企業を少しでも多く増やしていきたい。それが私の1度きりの人生のテーマです」

リスナーの目線

「IPOとはマーケティング。だからこそ企業は多くの共感を得られるコーポレートストーリーを描く必要がある」と語る谷間さん。これまで、マニュアルや学術書の類であることが多かったIPO関連書籍に対し、本著はIPOの入口からゴールまでを極めて現場主義的に、時に情緒的に綴ったストーリーです。IPOを目指す経営者やIPOビジネス関係者はもちろん、IPOを考えていない方にも一読をおすすめします。(リスナーズ株式会社 垣畑光哉)

Profile

1971年兵庫県生まれ。
京都大学在学中20歳で公認会計士試験に合格し、26歳で初のIPOを経験。その後、28歳から20社以上のベンチャー企業の取締役・監査役・アドバイザーとして経営参画し、2003年から2005年の間に4社のIPOを成功させる。2005年からは上場企業の代表取締役を務めた経験も有している。2013年より41歳で再度IPOビジネスに復帰し、2015年バルニバービ、2016年キャリアの東証マザーズ上場に相次いで成功。独自の視点での戦略立案と論理展開、公認会計士としての専門的知識、経営者経験に裏付けられた指導力、豊富なIPO実績がなせる証券会社との交渉力により、現在のIPO業界で数少ないスペシャリストの一人として、数々のIPOプロジェクトを手掛けている。

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