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ストーリー代表・CEO

放送作家 × ナレーターが牽引する「スタッフルーム」。多彩なスタッフの力で番組制作を後押し

代表_合同会社スタッフルーム

番組制作のプロ集団として
拡大するニーズにフレキシブルに対応

合同会社スタッフルーム
代表
西 秀進 / Hideyuki Nishi

番組制作のプロフェッショナルが集う、テレビ局外の「スタッフルーム」

テレビ局には番組の制作スタッフが集まる「スタッフルーム」がある。そんな場をテレビ局の「外」で作っているのが、合同会社スタッフルーム代表の西秀進だ。同社の業態は制作会社だが、やり方は他社とかなり異なるという。

「一般的なテレビ番組の制作会社は、スタッフを従業員として抱え、カメラ機材や編集機材なども自前で揃えて制作体制を整えています。放送作家事務所やナレーター事務所など、一つの職種だけを集めて派遣する会社も多いです。

それに対して、弊社スタッフルームは放送作家を中心にディレクターやAD、ナレーター、カメラマンなどさまざまなジャンルの人材とパートナーシップを組み、必要なときに人材を派遣したり、番組の制作チームを編成したりしています」

西がスタッフの雇用にこだわらないのは、長年フリーランスで活躍しているクリエイターへの配慮がある。

「芸能事務所や声優事務所などに所属すると、ほかの事務所の仕事はできません。弊社のパートナーさんには、こちらが依頼した仕事ではスタッフルームの一員として現場に行ってもらいますが、それ以外では自由に仕事をしていただいています。フリーランスなので取引先は多い方がいいですから、チャンスを制限しないようにしていますね」

スタッフルームの主なクライアントは、テレビ局や番組の制作会社。最近は一般企業からの動画制作やYouTube動画制作の依頼も増えているという。

「キャリアや年齢、専門分野も異なる多様なパートナーがいるおかげで、何かあったら相談してくださいと言えるのが強みです。どこに相談していいか分からない案件やアイデアベースのお話も頻繁にいただいています。

私個人の仕事も会社としての仕事も、紹介でいただくことがほとんどです。弊社のパートナーになってくれた方を通じて、その周りの映像業界やテレビ業界の方がスタッフルームの存在を知ってくれたらうれしいですね」

そう語る西は、もともとフリーで活動する放送作家だ。放送作家は番組に必要な企画や原稿を考える職業で、その業務内容はかなり幅広い。

「例えば新番組に携わるなら、番組に合った企画を提案して企画書にまとめます。すでに進行中の番組では、番組の見せ方(構成)を提案したり、ロケやスタジオ収録の台本を書いたり。ナレーション原稿の制作も担当しますよ」

放送作家としてのデビューは2004年、当時の人気番組「天才!志村どうぶつ園」に関わってキャリアをスタートした。今も現役で活動し、日本テレビ「ZIP!」などの情報番組や、テレビ朝日「musicるTV」などの音楽番組、MBS「情熱大陸」などのドキュメンタリー番組まで幅広く請け負う。

コロナ禍による予算減少をものともせず、本業以外の収入の柱に存在感

2014年7月に勢いで法人化したという西。設立の理由をこう語る。

「例えば毎朝放送される帯番組は、一人の放送作家だけでは成り立ちません。毎日徹夜するわけにもいかないので、月曜日はAさん、火曜日はBさん、水曜日はCさんなど複数の作家が担当します。その場合、放送作家をまとめてアサインできる制作チームがあったら便利ですよね。実際に取引先のテレビ局から『作家チームを編成してほしい』と要望されることもありました。そういった経緯から、会社として制作チームを持てると重宝されるのではと思ったんです。テレビ局の外でも、局内と同じようにチームで番組作りができますよというアピールを込めて、業界人にしか通じないユニークな社名に決めました」

そんな西は、初めての緊急事態宣言が出た頃は、「死にたくない!の一心」だったと話す。当時はコロナによる致死率が危険視されていたため、命と健康を第一に考え、1カ月以上ホテルにこもって仕事をした。家庭には幼子もいたため、万が一自分がわずらった際に家族に迷惑をかけないようにと細心の注意を払っていたという。

コロナ禍の混乱が落ち着いた頃、徐々に事業への影響も見えてきた。

「一般企業の中には、コロナ禍で大打撃を受けて売上が大きく減少し、オフィスの家賃や従業員の給与が払えなくなったケースも少なくなかったと聞きます。弊社はフリーランスとパートナーシップを組んでいるので、従業員を雇用していませんし、事務所も懇意の制作会社さんに許可を得て間借りしている状態。おかげさまで大きな影響がなく助かりました。また、コロナ禍によりリモートワークが常態化したので、私たちにとってはプラスの側面もありました。

レギュラー番組を作る際は、週に1〜2回テレビ局や制作会社で会議をするんです。コロナ禍以降、ほとんどの打ち合わせはリモートでできるようになったので、移動時間に充てていた時間を有効活用できるようになりました。スケジュールもとても組みやすくなりましたね」

一方マイナスだったのは、番組制作費が削減されたこと。テレビ業界は広告収入で成り立っているため、コロナ禍で大打撃を受けた広告主の予算削減の影響をダイレクトに受けた。当然ながら番組制作側への影響も大きく、制作費が縮小された関係でギャラの引き下げを打診された番組や、「すみません、放送作家の費用が払えないので……」と言われ降りることになった番組もあった。

放送作家がいなくても番組は作れる、と西は話す。ディレクターが自分で台本を書き、自分でロケをして編集して仕上げればいい。よく野球に例えて「ディレクターがピッチャー、作家はキャッチャー」と言われるそうだ。補佐的な役割なので、降ろされやすい立場だという。

ただし西は、いつ番組に呼ばれなくなってもいい状況をすでに整えていた。それはコロナ禍以前から準備していたものだ。

「もともとフリーランスなので、仕事がなくなるリスクが常にありました。リスクを減らすために、以前から収入の柱を何本も作るようにしていたんです。まずメインの柱である放送作家の仕事は、寝る間を惜しんでも対応します。依頼を受けたときの返答は『はい』以外にはありません。すべて受けてきた実績から、今も10本ほどレギュラー番組を担当しています。だから、1〜2本減ってもすぐに大きな影響はありません。

また本業とは別に、番組スタッフ専用のシェアハウスを運営したり、映像系専門学校の講師もしています。これらは若手発掘という意味合いが強いのですが、同時に新たな収入の柱になっています。コロナ禍により収入源を複数持つことの大切さを改めて痛感しましたね」

どの業界にも通用する。これからの時代に提案したいのは「ビジネス二刀流」

西は40歳になった2018年から始めたことがある。それはナレーターだ。

「放送作家はナレーション原稿を書くのも仕事の一つなんですが、原稿をVTRの尺に合わせるため、声に出して確認しています。長年そうしているうちに、ナレーターになれるんじゃないかと思うようになったんです。40代から新しいことをしたい、という想いもありましたしね。プロのナレーターになるため、仕事の合間に専門スクールに通って勉強しました」

超一流の人が100点だとすると、西は自身を放送作家として「80点」だととらえている。超売れっ子にはかなわないからだ。どの世界も80点から100点を目指すのはとても難しい。しかし0点の人が勉強して80点を取ることは案外難しくない。だからこそ西は、ナレーターとしても「80点」を目指した。

「放送作家として80点、ナレーターとして80点。この二つを合わせると、100点を軽く超えますよね。例えば自分でナレーション原稿を書いて読む現場では、ディレクターはそのナレーションに関するレクチャーやキュー(読み始めるタイミング)出しをしなくてもいいので、負担が軽くなります。報酬も放送作家10万円、ナレーター10万円だったものを『セットで15万円でいいですよ』と言えば、制作側は貴重なコストが浮いて、私は仕事がもらいやすくなる。Win-Winなんです」

この事例はテレビ業界以外でも活かせると西は語る。副業ではなく、本業に関連する業務の中でもう一つの本業を作ること、つまり「ビジネス二刀流」に意味があるという。

「近年、副業する方はとても増えましたが、副業は収入の柱が増えるだけです。しかし同じ業界の中で、必要とされる複数のスキルを身につけられれば、あらゆる面でプラスになります。得意先が同じなので営業に苦労することもありませんし、二刀流は珍しい存在なので覚えてもらいやすく、強みしかありません。スポーツ界では大谷翔平選手の『リアル二刀流』が大きな話題になりましたが、これからの社会人は『ビジネス二刀流』の時代だと思います」

放送業界は今、大きな転機を迎えている。ABEMAやNetflixといった動画配信サービスが続々と誕生し、新たなBS放送局も開局。映像制作を求める企業が増え、スタッフルームの取引先は増加した。そんな思わぬ追い風を受け、西は今後の展開をこう語る。

「パートナーのスタッフも増えてきたので、今後はもっと貪欲に仕事を獲得していきたいと考えています。その第一歩として先日、8期目にしてようやくスタッフルームの公式サイトをオープンしまして、ありがたいことに新規のご相談も多数いただくようになりました。作ってみるもんですね。おかげさまでコロナ禍を経ても売上は右肩上がりです。これからどのように仕事が広がっていくのか、とても楽しみです」

公開日:2022年3月31日

Profile

1978年、和歌山生まれ。2000年、同志社大学文学部英文学科卒業。大学卒業後、番組制作会社でキャリアスタート。2004年「天才!志村どうぶつ園」で放送作家デビュー。2007年に初のTV業界人シェアハウス「あいべや」開業。2014年、合同会社スタッフルームを設立。2018年よりナレーター活動も始める。主な担当番組(取材時)は、放送作家としては「ZIP!」「musicるTV」「ハロドリ。」など、ナレーターとしては「杉村太蔵の情熱先生TV」「狩野英孝のクセうまラーメン」「お金のまなびば!」など。


Contact
東京都港区赤坂2-8-5 若林ビル3F

Staff

インタビュー:垣畑光哉/執筆:金指 歩/編集:ひらばやしふさこ
撮影:田中振一

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