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ストーリー代表・CEO

ベンチャーが芽吹き、スクスクと育っていくワーキングオフィス『BIRTH』を展開

代表_髙木ビル

『感動ビル経営』で
日本を元気にする

ベンチャー企業の“出世”を後押しし、
一緒に成長していきたい

株式会社 高木ビル/東京ビル企画株式会社
代表取締役社長/代表取締役社長
髙木 秀邦 / Hidekuni Takagi

共に夢を語り、成長できる土壌を創りたい

「これからの日本の社会を変革したいという志を抱いている人たちに、ここで芽吹いてほしい。そのための土壌づくりとして『BIRTH』は生まれました。夢やビジョンを共有して、皆で成長していく場にしたいのです」

2017年10月、大手町駅徒歩4分、千代田区神田にオープンした次世代型フリーワーキングオフィス『BIRTH KANDA』。代表を務めるのは株式会社髙木ビルCOO・髙木秀邦だ。

近年、フリーワーキングスペースは増加しているが、単なる場所の提供にとどまっているケースが多い。それに対して『BIRTH』は、入居した企業の「成長を促進する」という明確なコンセプトを掲げている。

例えば「BIRTH Support」は、BIRTHに入居しているビジネス経験豊かなプロフェッショナルが、スタートアップ企業に成長機会を提供したりビジネス運営を支援したりする日本初のサービス。すでに入居済のサポーターとして、経営・事業・組織・人事の戦略やシステム企画のプロが集う株式会社AllDeal、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀」でも紹介された転職エージェント・株式会社morichの森本千賀子社長をはじめ、マーケティング、ブランディング、広告の専門家などが名を連ねる。事業、人、資金をはじめ、企業成長に欠かせないあらゆる要素のサポートができる体制がある。

『BIRTH』ではオフィススペースのほか、共有のラウンジやバルコニーも備えている。入居企業同士が交流し、コミュニティが育まれることが狙いであり、共有スペースはイベントスペースとしても活用する。「社会を変える」「よりよい価値を創出する」という共通の想いを持つ外部講師やゲストを招いての勉強会やイベントが企画・開催される。

「BIRTHサポーターによる交流イベントのほか、先日は株式会社サイバーエージェントの人事の方を招き、人事の本質を考察するイベントを開催して好評をいただきました。今後もCHRO(最高人事責任者)の養成講座、Excelの上位1%のスキルが得られるセミナーなど、多彩なプログラムを設けています。枠にとらわれない自由な発想で、成長段階にある入居企業をはじめ、幅広い人たちが学び、交流できる場を企画していきます」

さらに、入居者OBとのオンラインによるコミュニケーション支援なども準備。こうした『BIRTH』のスタイルをさまざまなエリア、ビルへ広げていく。

ミュージシャンの夢破れ、挫折を味わった20代

1961年に創業し、オフィスビルやマンションの開発・賃貸・管理運営業務を手がける株式会社髙木ビル。その“三代目”として髙木は生まれ育った。「会社の跡を継ぐのが運命」と、将来の夢を描くこともなく過ごした子ども時代。そんな髙木がはじめて夢を持ったのが音楽だった。高校時代にギターにのめりこみ、大学入学後は本格的にミュージシャンとして活動を開始。ライブハウスやイベントで演奏活動をしていると、大学在学中にプロとしての仕事ももらい、レコーディングも経験した。就職活動はまったくせずに、「俺は音楽で生きていく」と親にも大見得を切った。

大学卒業と同時にレーベルと契約。CDデビューも果たし、「このまま階段を駆け上って成功していく」と信じて疑わなかった。

ところが、もろくも夢は破れる。まったく売れないまま契約が切られ、給料も入ってこない日々。それでも夢をあきらめきれずに、ガソリンスタンド、テレアポなどのアルバイトを掛け持ちしながら、なんとか音楽の道にしがみつこうとしていた。

アマチュアに戻ってバンド活動を続け、ソロアーティストのバックギタリストの仕事もした。2、3年は頑張ってみたが、どれもうまくいかない。バンドのメンバーたちもそれぞれの道を歩み出したときに、「このままじゃダメだ。夢をあきらめよう」と決断。そのとき、20代もすでに半ばになっていた。

 「家業を継げばいい」と楽観的に考えていたが、バブルを乗り越えた厳格な経営者である父は会社勤務経験がない息子を拒絶した。当然であった。目が覚めた髙木は一から社会経験を積むつもりで、父の手を借りず就職活動を開始。大手不動産会社に入社する。

売買仲介営業として働いたが、当初2~3ヵ月は契約が取れない時期が続いた。しかし、あるとき「不動産を売るのではない、髙木という自分を買ってもらうんだ。お客様の人生に一歩踏み込んで関係をつくることが大事なのだ」と気付いた。それから業績が一気に伸び、全社営業数百人の中でMVP常連として表彰されるようになった。

「ミュージシャンとしてステージに立っていた経験が活きたと思います。自分をどう見せるか、人にどう見られているのかを意識し、お会いする相手に応じてネクタイから靴下までコーディネートを工夫する。相手がリラックスして話せるよう、会話の声色やスピードにも気を配る。相手が喜ぶことは何かを徹底的に考え、表現することでお客様の心をつかむようにしたのです。専門知識だけでなく、人の懐に入り込むことで、『あなたにお願いしたい』という気持ちがお客様に芽生えるものなのだと学びました。初めは気付けませんでしたが『表現する』ということでは、仲介営業もミュージシャンも同じだったんです」

そうした成果が父親にも認められ、4年半後に家業である髙木ビルに入社。当時、社員は50代が中心で、髙木も30歳になってはいたが最年少だった。

同社は貸しビル業を主な事業内容とし、経営状況も安定はしていたものの、髙木の眼には「殿様商売」と映った。不動産仲介の仕事では「お客様優位」の姿勢を貫いてきたため、そのギャップに違和感を抱いたという。それでも、建築や管理という新たな分野に早く馴染もうと努力した。

ビル経営は単なる箱貸しではない。人と心を通わせる事業だ

しかし、その違和感は現実的に会社にダメージを与えることとなる。引き金となったのは2011年3月に発生した東日本大震災。経済へのダメージと共にオフィス市場は急速に冷え込んだ。「災害への強さ」をアピールする大手競合他社は、大幅な賃料値引きなどの誘致策を打ち出し、自社のテナント企業が次々と引き抜かれていった。そのときの髙木に抗うすべはなかった。空いたスペースに新しいテナントを入れようとするも、どこからも問い合わせはない。その現実に冷や汗の出る想いだった。

「業界の慣習に倣っていたとはいえ、優良企業だけを選んで『入居させてあげます』というスタンスだったのが裏目に出たんです。不動産は箱だけあれば儲かるものではないと、このとき痛感しました。自分たちならではの『価値』を提供しなければならないのだ、と」

髙木はこれまでのやり方から方針を転換。社内からは反対の声も上がったが、お客様に何を提供することが一番喜ばれるのか、どんな関係性が理想なのかをとことん考え直した。

その結果として浮かび上がったキーワードが「成長」であり、『次世代型出世ビルプロジェクト』という新たな着想だった。

『次世代型出世ビルプロジェクト』に賛同するビルでは、電源コードや配線、パーテーションなどの設備資材を入居企業に無償で提供する「サイクルオフィス」の仕組みを整備した。また、プロジェクトパートナーの株式会社日本商業不動産保証が提供する、敷金を半額にする「家賃債務保証サービス:保証金半額くん」も導入。ほか、資金が乏しいベンチャー企業にとって、オフィス開設・運営コストの削減につながる多様なサービスを揃えた。

「資金的なメリットがあるだけでなく、入居した企業が“出世”していくことが、そのビルのブランディングにつながる。WIN-WINな関係性を創り上げられる事業形態だと自負しています」

今では、「出世ビルに入りたい」と指名を受けるようにもなった。

最近では、20代の経営陣が率いる創業1年半のベンチャー企業が「出世ビル」に入居した。「こんなオフィス移転ができるとは」と感激され、契約の際にはガチッと固い握手から入ったという。その社長が言った「これからの日本を良くする事業を展開して出世することが、髙木さんへの恩返しです」という言葉が、今も耳に残る。

「日本を良くしたいという志を持つさまざまな業種の経営者と、想いを一つにできる。ビルオーナー業でもこんな感覚が味わえるのだ、と心が震える体験でした。こうした『感動ビル経営』を味わえる仲間を、もっともっと増やしていきたいです」

『次世代型出世ビルプロジェクト』を通して数々のベンチャー企業を支援してきた髙木。あるとき、「そもそもベンチャーが立ち上げる段階での土壌がほとんどない」と気付き、『BIRTH』という業態に乗り出した。ハシゴをモチーフにしたロゴには、人をつないでいく架け橋のハシゴ、企業が成長して上っていくハシゴ…という想いが込められている。

現在、『BIRTH』には、ベンチャー企業だけでなく、大手企業の新規事業部も短期で入居している。企業内ベンチャー、新規事業部の臨時オフィスとしての活用も可能だ。

「私も時折ここに来て仕事をしていますが、ネクタイもしませんし、膝を突き合わせた話ができる。髙木ビル本社とは異なった空間や外部の方との密な交流で、新たな発想を得られています。チャンネルを変えることで、生産性や創造性が上がることもある。通常のオフィスとは別の、一つのチャンネルとして使っていただいてもいいと思っています。ここに来れば何か新しい発見があると思ってもらえたら、最高にうれしいですね。より良いものを創造したいという純度の高い想いを形にできる場になればいい。日本をもっと元気にするという夢を、私は『BIRTH』に託しているのです

リスナーの目線

『BIRTH』への想いを語る髙木さんへの取材は、音楽ライブに参加しているような昂揚感を得られた時間でした。どのような仕事をされていても、その根底に「関わる人を楽しませたい、喜ばせたい」という想いが流れているからなのだと感じました。オフィスビル経営というステージで、多様な業種の方々とこれからどのようなセッションを繰り広げられていくのか楽しみです。

インタビュー・編集/青木典子三本夕子  撮影/平山諭(インタビュー写真)

Profile

東京都府中市出身。早稲田大学商学部を卒業後、プロのミュージシャンとして活動。その後、信託銀行系大手不動産仲介会社で営業を務めた後、株式会社髙木ビルに入社。東京都中心に自社ビル・マンションの設計開発~管理運営を手がけ、「オフィスビルの新たな価値創生」を掲げて活動。 宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/相続士

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