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ストーリー代表・CEO

「ニッチ市場を開拓し ナンバーワンになる」の サイクルを回し、 終わりなき成長を目指す

代表_エボラブルアジア

オンライン旅行業界2位に
浮上した『エアトリ』

訪日旅行事業、ベトナムでのITオフショア開発事業、投資事業も展開

株式会社エボラブルアジア
代表取締役社長
吉村 英毅/Hideki Yoshimura

ビル・ゲイツの圧倒的な影響力に憧れ、在学中に起業

「ビル・ゲイツのような経営者になる。圧倒的な規模を持ち、社会に影響を与える」

株式会社エボラブルアジア・代表取締役社長の吉村英毅は中学時代にそう決意し、大学3年時に起業した。

小学生の頃から本が好きで、偉人の伝記に夢中になった。特に惹かれたのは、カエサル、アレキサンダー大王、織田信長など、国内外問わず大きな影響力を持った英雄たち。中学時代には、マイクロソフト創業者であるビル・ゲイツが一躍時の人となり、強い憧れを抱いた。ゲイツはハーバード大学在学中に起業している。ならば自分は東京大学に入って起業しよう…そう考え、実現した。

エボラブルアジアが展開する事業のうち、一般的に知られているのが、オリエンタルラジオがCMキャラクターを務める総合旅行プラットフォーム『エアトリ』。すべての航空会社のチケット価格を一括比較検索しての予約が可能なサービスだ。2018年5月、DeNAトラベルを買収したことにより、オンライン旅行業界において楽天トラベルに次ぐ2位に浮上した。

このほか、急増している訪日外国人を対象にサービスを提供する「訪日旅行事業」や民泊事業も展開。さらに、ベトナム人ITエンジニア約1000名を擁する「ITオフショア開発事業」では、東南アジアにおける日系企業として最大手の地位にある。また、グループとしての成長を促進するM&Aや、成長ベンチャーへの投資事業などにも力を入れる。

市場拡大の波に乗り、また、ビジネスモデルの独自性を強みとして高い成長率を維持し、2016年3月には東証マザーズに、その1年後に東証1部への上場を果たした。

吉村が大学3年時に起業したときは、今とはまったく異なるビジネスからスタートした。折しも阪神タイガースが優勝。このフィーバーに乗じ、阪神タイガースとロイヤリティ契約を結んで缶コーヒーなどのグッズ販売を手がけた。

しかし、ブームに乗ってのビジネスは一過性のものだ。

「自分がやりたいのは、将来性があり中長期的に成長させていける、ビッグビジネスの可能性を持った事業」――そう考えていたとき、現エボラブルアジア会長の大石崇徳に出会った。彼も大学在学中に起業しており、オンライン旅行事業を営んでいた。大石から商材を仕入れる形で、吉村もオンライン旅行業をスタート。それから数年後、両者の会社を統合し、エボラブルアジアの前身となる株式会社旅キャピタルを設立する。

当初は自社サイトで旅行商品の販売を行っていたが、競合がひしめく中で事業は伸び悩んだ。そこで開始したのが、旅行商品のOEM提供だ。OEMとは一般的に、他社のブランドを冠した商品の製造部分を請け負うこと。同社の場合は、国内・海外航空券、新幹線、国内・海外ホテルなどの商材の「検索・予約システム」をつくり、さまざまな媒体に組み込むモデルを確立した。各社のブランドイメージに合わせてカスタマイズするなど、良質な旅行コンテンツを提供し、支持を得ていった。

「商材は柔軟に、積極的に変化させていかなければならない。私たちは売る商材を、相手に応じてどんどんカスタマイズしていきました。日々営業に回りながら、どんなふうにプロダクトを変化させていけば受け入れられるかを意識し、ブラッシュアップを図っていったんです」

営業活動を続ける中で、大手企業の顧客も増えていった。当時20代半ばにして顧客のキーパーソンとコミュニケーションをとっていくにあたり、吉村が常に心がけていたのは「丁寧に接すること」、そして「相手が見ている景色を考えること」だという。

「自分がしたい提案を一方的に投げかけるのではなく、相手の目にどんな景色が映っているかを意識していました。そうすると、相手にとっての最適なタイミングがつかめるんです。一旦断られた提案でも、半年後に再度持って行くとぴたっとはまって契約が成立することもありました。タイミングを計ること、タイミングを見極めるために情報収集すること、それを地道に続けました」

 

 

経営者として苦しいのは「見ている景色が変わらない」こと

取引先は大手企業を含め500社以上に達し、オンライン旅行事業は大きな成長を遂げた。はたから見れば順風満帆。しかし、吉村は次第に焦りを感じるようになっていた。来る日も来る日も見える景色が変わらないからだ。「この頃が経営者として最も苦しい時期だった」と当時を振り返る。

「子どもの頃から実業家を志してきたのは“日々成長して違う景色を見たい”という想いがモチベーションになっていたから。けれど旅行業界全体を見渡すと、市場は成熟し、強力な大手競合も多い。今でこそオンライン旅行事業が成長を遂げていますが、その当時はまだトップになれる勝算を見出せず、未来の事業像が描けずにもがいていました」

そんな壁を打ち砕くきっかけは、2011年に訪れた。

オンライン旅行事業のサービス改善のため、システム開発を自社で手がけることにした。IT分野では、システム開発をコストの低い海外で行う「オフショア開発」というスタイルがある。それを取り入れ、ベトナムに自社システム開発拠点を設けたのだ。そしていざ稼働してみると、現地エンジニアのレベルが想像以上に高いことに驚く。

「この技術力であれば自社開発だけではもったいない。他社からの開発案件を受託することも難しくはないはず――そう考えたのです。オフショア開発はまだまだニッチな市場でガリバー企業がほとんどいない。日本でのシステム開発市場は約10兆円といわれていますが、そのうちオフショアに委託しているのは1000億円程度、つまりわずか1%。これから参入してシェアトップを勝ち取れる可能性がある、と」

こうして、自社開発だけにとどまらず、IT投資を行う国内企業に対してオフショア開発サービスの提供を開始。2013年、エボラブルアジアに社名を変更した。

当時、東南アジアにおける日系オフショア開発は、日本トップクラスの大手システムインテグレーターの現地拠点を中心に、最大200人程度の規模だった。ところが、同社はベトナムでの事業を始めた2年半後にはそれらの企業を追い抜き、現在では約1,000名を超す最大規模のエンジニア集団を築き上げている。

それほどにオフショア事業を拡大できた背景には、IT投資を行う日本企業は増えている一方、対応できる国内エンジニアの数が追い付いていない実情がある。そんな強いニーズを着実に取り込んだ。また、クライアントごとに専属開発チームを組む「ラボ型」のモデルにより、オフショア開発でトラブルを招きがちな「品質管理」の問題をクリアするとともに、コスト面でも優位性を打ち立てた。

次なる目標として、世界における日系オフショアで最大手となるべく3000人規模を目指す。


ニッチな市場で事業をグロースさせ、No.1を目指す

同社には、吉村と同じく成長意欲の高いメンバーが集結している。年齢や社歴に関係なくチャンスが与えられる環境。27歳の社員が中途入社して半年で執行役員に、その1年半後には取締役に就任するという、スピード昇進の事例もあるという。

「今この瞬間、他のどの企業よりもエボラブルアジアグループで働いていることが成長の近道。そんなふうにメンバーに思ってもらえる環境を創りたいんです。会社のためではなく、自分のために働いてくれればいい」

吉村のスタンスは創業当初から一貫している。ニッチな市場に目を付け、いち早くシェアを伸ばして、その分野で「最大手」になる。そこで得た利益を、次のニッチ市場の開拓・拡大に投資していく。そんなサイクルをこれからも回していく。

成長性を感じられる市場であれば、旅行やITに限らず、新たなジャンルに展開していく可能性もある。目指すのは「終わりなき成長」だ。

「今後、アジアが経済的・人口的にも世界の中心になっていくのは間違いありません。それに伴い、人・モノ・お金の動きもより活性化していくはずです。現在はニッチでも、今後大きくなっていくスイートスポットはアジアの経済圏の中にまだまだ眠っていると考えています。そこにおいて私たちがNo.1を取れそうなビジネスに、積極的に進出していきたいですね」

 

リスナーの目線

インタビューを行ったエボラブルアジアの会議室には「会議20分・来客30分」という張り紙が。成長企業らしいスピード感が感じられました。また、吉村社長はメンバーにどんどん仕事の機会を与えられるよう心がけているとのこと。ご自身が成長意欲の強い方だからこそ、成長機会を下の世代に分け与えていくことで経営者の責任を果たしていくのだという意志が伝わってきました。

インタビュー・編集/青木典子、ニシブマリエ 撮影/平山諭

Profile

1982年生まれ。大阪府箕面市出身。東京大学 経済学部経営学科 卒業 経営管理と金融工学を専攻。大学在学中に株式会社Valcom(2009年10月株式会社旅キャピタルに吸収合併)を創業。2007年、株式会社エボラブルアジアを共同創業し、当社代表取締役社長に就任。2016年東証マザーズ、2017年東証1部に上場。2018年、株式会社エアトリ(旧称 株式会社DeNAトラベル)代表取締役社長に就任。

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