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日本文化のネットワークを世界中に広げていくために。お客様一人ひとりの信頼に、これからも応え続ける

最新ストーリー代表_株式会社ワールドネットワーク

日本全国に広がる骨董品・美術品の買い取りネットワークを活かし、世界に日本文化の素晴らしさを発信したい

遠藤 大祐 / Daisuke Endo
株式会社ワールドネットワーク
代表取締役

ほぼすべての品物を自らの眼で鑑定し、値付けする

絵画や書画、茶道具など、日本中に眠る古今東西の骨董品・美術品。その買い取りを専門としたWebサイト「えんや」を運営するのが、株式会社ワールドネットワークだ。買い取った品物を、自社の店舗や市場を通じて他社へ売却する。骨董や美術の世界では、全国各地で日々さまざまな市場が開かれており、希少な品を求める入札者たちがオークション形式で値を付けていく。

買い取った品物を適切な市場に持ち込むことによって、本当に必要としている人に手渡すことができる。人と市場を介して品物を受け渡すことが、新たな価値の創造につながるのだ。

代表取締役の遠藤は「えんや」を通じて同社に届いた問い合わせのほぼすべてに、自ら対応している。

「弊社は、近隣であればお客様のもとに出向き、遠方であれば写真を送っていただいて、品物の価値を私がこの眼で見定め、値付けをします。だから『えんや』にも、自分自身を鑑定士として写真付きで掲載しているのです」

訪問した顧客からは「Webサイトに載っている本人が来てくれるとは思わなかった」と喜びの声をもらうことも多いという。それは同時に、安心して任せられるという「えんや」への信用にも結びつく。

一方で、遠藤の行動力と機動力をもってしても、一人の人間のキャパシティには限界がある。モノありきのこの業界において、引き取りや発送といった人手と時間を要するプロセスは避けて通ることができない。

「そこで考えたのが、全国に提携パートナーのネットワークを築くことでした。地域にある骨董業以外のさまざまな店舗に弊社の窓口となってもらおうというアイデアです」

競合他社の中には、フランチャイズ方式で全国に支店を出す企業も少なくない。しかし、遠藤はあくまで自分が鑑定を行うというスタンスを貫く。提携パートナーに委託するのは、窓口での顧客対応や品物の引き取り、配送などに限定している。こうすることによって、遠藤は移動や作業の時間を節約し、その分のリソースを同社の心臓である鑑定に充てることができる。拠点にいながらにして、鑑定のクオリティーを落とすことなく全国の品物を見定めることが可能になったのだ。

今では全国の提携先から年間3,000件を超える鑑定依頼が届く。そのひとつひとつに、遠藤は誠意と真心をもって対応する。

「『えんや』に相談してよかったとお客様に言っていただけるのが一番うれしいことです。人の目で価値が揺れ動く世界だからこそ、お客様を裏切らない、ご満足いただけるお取引ができるよう、誠心誠意を尽くしてご相談にお応えしています」

バックパッカーから骨董の世界へ

遠藤は30歳を過ぎるまで、骨董の世界にはまるで触れたことがなかったという。それまで世界中を旅する筋金入りのバックパッカーとして、60カ所を超える国や地域を巡ってきた遠藤は、旅を終えて帰国し時間を持て余していた折に、旧友からある連絡を受ける。

「高校時代に一緒に野球をやっていた友人で、彼は骨董業界にすでに足を踏み入れていました。『今、骨董品の販売がおもしろい。時間があるならWebサイト制作を手伝ってほしい』と言われ、引き受けたことが始まりでした」

時は2000年、インターネットがまだ本格的に普及していなかったこの時代に、遠藤は期せずして最先端の広告手法を手がけることになる。当時の骨董業界には、Webを活用する企業はほとんどなかった。月にわずか1万円の広告費を投下するだけで、問い合わせが入ってくるようになったという。

だが、遠藤はまだ疑いの目を持っていた。

「初めて友人に付き添ってお客様のもとへ行った時、私にはガラクタにしか見えない品物に友人がどんどん値付けしてお金を払っている様子を見て『本当にこれで商売になるのか』と、疑心暗鬼でしたね」

そんな遠藤の心を変える出来事があった。いつものように友人と買い取りの現場へ向かった時のこと。現場にあったのは、手足が破損し、髪は乱れ、汚れや埃にまみれた日本人形の山だった。

あぜんとする遠藤をよそに、友人は持ち主と商談を進める。結局、その人形の山をすべて買い取った。

「ワゴンいっぱいに人形を詰め込んで帰る途中、私はつい友人に『大丈夫なのか』と尋ねました。すると彼は明るく『大丈夫、少し待ってて』と言ったのです」

1カ月後、遠藤のもとに姿を現した友人は、遠藤にポンと封筒を手渡した。入っていたのは100万円。

「あのガラクタの山が、ほしい人の手に届く過程で新しい価値として生まれ変わる。いったいなぜこれほどの価値が生まれるのか……好奇心が刺激され、どんどん骨董にのめり込んでいきました」

2カ月売上ゼロの危機を、未来への投資

骨董の世界は厳しい。骨董品店や鑑定士に弟子入りし、丁稚奉公として何年もかけて修業することが慣例だった。しかしすでに30歳を過ぎていた遠藤には、修業の時間も受け入れ先もない。友人と共に市場や売り主を訪問する中で、「なぜ同じ品物に見えるのに値段が違うのか」「なぜ美しく見えない一方の品物の方が、美しく見える品物よりも値段が高いのか」と一つずつ質問しながら、次第に知識と鑑定技術を身に付けていった。

2011年の法人化以来、順調に事業を育ててきた遠藤だったが、10年目にして最大の危機に見舞われる。コロナ禍による緊急事態宣言が発出されてからの2カ月間、売上がゼロになったのだ。「えんや」への問い合わせが途絶え、頼みの綱だった市場も、三密回避のために開かれなくなった。

途方に暮れた遠藤だったが、長らく走り続けてきた足を止めて、コロナ後のための準備期間だと考え直した。着手したことは2つ。1つは「えんや」の強化施策。検索流入を増やすためのSEO対策として、全国の地域ごとに絵画・骨董品・茶道具・西洋アンティークという4つのカテゴリーを設け、ページを制作した。

「東京23区だけでも、1区あたり4カテゴリーあれば92ページになります。そしてページをつくるには、骨董や美術の専門知識が欠かせません。その地にゆかりのある著名な画家の情報などを調べて、間違いのないよう書かなくてはならないのです。コロナ禍で生まれた余白時間をすべて注ぎ込み、私自身が執筆しました」

こうして制作されたページは、約1,000ページ。手間を惜しまずサイトを作り込んだ甲斐あって、緊急事態宣言の終了後にはサイトへの訪問者数と問い合わせ数が急増。コロナ禍以前の約10倍にも上るという。

そしてもう1つが、新規パートナーの開拓だった。コロナ禍でダメージを受けているのは自分だけではない。そうした各地の店舗企業と提携すれば、双方にとってメリットとなる。遠藤自らが店舗に直接声をかけ、パートナーシップを結んでいった。

遠藤の予想したとおり地方経済はコロナ禍で悪化の一途をたどっており、遠藤からの誘いは広く歓迎された。コロナ禍が一時的に落ち着いた頃には、提携先は北海道から沖縄まで全国70カ所のネットワークに成長していた。  

「提携先企業様には、ご希望によってその業種にマッチする市場をご紹介させていただいております。『今までゴミとして処分費用を払っていた廃棄物が、商品として売られていくなんて……』とビックリされると同時に、自社のビジネスの可能性に気付き、どんどん新しい分野に取り組んで行く企業様もおられ、『えんやさんと提携して本当によかった』とのお言葉をいただいております。私もお役に立ててうれしい限りです」

世界をつなぎ、日本文化の素晴らしさを発信したい

初めて骨董に触れてから20年以上が経っても、遠藤の心は骨董に魅了されたままだ。それは骨董に、点ではなく線でつながるおもしろさがあるからだという。

「飽きることのない広くて深い世界。骨董は『歴史』そのものなんです。野球に明け暮れていた高校時代、社会の授業だけは楽しくて好きでした。骨董も社会と同じで、すべてに背景や理由がある。それを掘り下げていくのが楽しいんです」

遠藤は一例として、初期伊万里と鍋島焼、元禄伊万里を挙げた。元禄伊万里は色彩が美しく、初期伊万里は垢抜けない。なぜその違いが出るかというと、初期伊万里は豊臣秀吉の朝鮮出兵によって日本に連れ帰られた朝鮮半島の陶工たちが、日本でも当地の手法を用いようとしたところ、素材の違いで美しい色が出せなかった、という歴史に由来するという。

「それから数十年を経て、ある時、絵付け前に素焼きすると日本の素材でも綺麗に色が出るということが発見された。そこから鍋島焼や元禄伊万里につながる美しい色彩が見られるようになっていきます。時代によって使われる素材や染料が異なることには、すべて理由があるんです」

遠藤自身が鑑定を続けるスタンスは、これからも可能な限り続けていくつもりだ。だが、過去には失敗もあったという。

以前、認識のすれ違いから、顧客は売却に納得していなかったにもかかわらず買い取りを成立させてしまったことがある。顧客から失望の声を受けた遠藤は、この苦い経験を後に自らのビジネスの信条へと昇華させた。

「お客様が納得いかないままにお取引を進めることだけはあってはならない。鑑定眼だけでなく、私自身を信用していただけるからこそ、品物を委ねてくれているんです。二度と同じ過ちを犯すことのないよう、お客様のご理解とご満足を第一に、お取引の後に不評を買うようなことだけは絶対にするまいと心に決めました」

こうして日本中から貴重な骨董品を集める、国内唯一のネットワークを築き上げた遠藤だが、その目には次のビジョンがはっきりと映し出されている。

「今はまだ序章に過ぎません。これまでの事業は国内仕入れ・国内販売の、いわばジャパンネットワークでした。しかし、これからは世界に向けて日本の骨董品や美術品を届けていくことで、日本文化の素晴らしさを伝えるネットワークを築いていく。それが今の私の夢です」

創業時に社名のワールドネットワークに込めた想いを実現させるため、遠藤は新たなステージへと歩みを進めている。

公開日:2022年9月8日

Profile

1967年、神奈川県相模原市に生まれる。小、中、高校と野球部に所属し、高校は当時神奈川県でも強豪校の一角・法政大学第二高等学校の硬式野球部に入部。3年間、野球漬けの日々を送る。法政大学で社会学を学び、卒業後は公認会計士試験に挑戦。同時に10種類以上のアルバイトを経験する。

その後1年間、世界一周の放浪の旅へ。世界を見たことにより、日本文化の素晴らしさを再認識し、以前より誘いを受けていた美術、骨董業界へ足を踏み入れる決意をする。2011年株式会社ワールドネットワークを創業し、鑑定士としての評価を高める努力を行いつつ、現在に至る。

Contact
東京都渋谷区広尾3-4-1-1F

Staff

インタビュー・執筆:安部亮多/編集:小田恵
撮影:新見和美

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