本当の安定はどこでも通用する実力を身につけること
株式会社マーケットエンタープライズ 代表取締役社長 小林 泰士

株式会社マーケットエンタープライズ

小林 泰士Yasushi Kobayashi

代表取締役社長

2015.04.01

誰よりも早く、倍速で成長したい

学生時代から漠然と将来は経営者になりたいとそんな想いはありました。しかし実際は、流行を追いかける日々。20歳を迎える頃には、相変わらず根拠のない自信はあるものの、何にも本気になっていない自分に対する焦りや、モヤモヤした気持ちが次第に大きくなってきました。 ちょうどその頃、エイチ・アイ・エスの澤田秀雄さんや、ソフトバンクの孫正義さんのような〝起業家〞が注目されるようになり、マスコミを賑にぎわせていました。でも、こうした方々の本を読むと、必ずしも最初から凄い人だったわけじゃない。「自分も何かチャレンジしたい」と思って、起業を意識するようになりました。 自分を変えるには「まず行動すること」。様々な仕事を学ぶために20種類以上のアルバイトを次々と経験。日本経済新聞を読みあさり、簿記の勉強や株式投資まで、経済や金融の知識も貪欲に吸収しました。また学生イベントや大規模な飲み会の企画、海外にバックパックで行ってターコイズのアクセサリーなどを仕入れては、フリーマーケットやネットで販売するなど「商売」も手掛けるようになっていきます。 ところが、商売はそんなに甘いものではありません。生涯をかける仕事にしようという覚悟もなく、片手間でやっていたこともあり、経験や実力の不足を痛感させられることばかり。社会経験の必要性を思い知った私は、就職して経験値を上げてから、再度起業にチャレンジする道を選ぶことにしました。 最短で自分が成長できて、会社経営のノウハウを学べるところ。そんな条件から選んだのはベンチャーの投資会社でした。通信会社や不動産、フランチャイズのパッケージなど、多様な商材を販売する仕事は非常に泥臭くもありましたが、得難い経験ばかり。毎日終電まで働き、ときには徹夜するような環境でしたが、当時の私は「誰よりも早く、倍速で成長したい」と目的が明確だったので、苦にはなりませんでした。

乾電池からフリマ、そしてネット型リユースへ

23歳で100万円を握りしめて独立した当初、手掛けたのは乾電池のリサイクル事業でした。使い捨てカメラが全盛だった当時、カメラの中に入っていた乾電池は、電池容量をほとんど残したまま捨てられ、写真プリント店では、その廃棄処理に1本数円のコストがかかっていました。「商売になるかもしれない」と、ピンときました。早速、写真プリント店から使える電池だけを譲り受け、電池残量を1本ずつ確認したうえで法人向けに販売してみると、画期的な安さが受け、玩具メーカーやリモコンの修理業者、ラジコンメーカーなどから注文が入るようになりました。仕入れはタダなので利益率は100%。単価が低く利幅は少ないものの、法人にまとめて販売することで徐々に軌道に乗っていきました。 次に目を付けたのはフリーマーケットの運営です。学生時代から自分でも出店するほどのフリマ好きで、リサイクル乾電池をフリマで販売したこともあり、縁があったのです。 当初は出店者から参加費をいただく一般的なやり方でしたが、その後、企業から運営を受託するビジネスモデルへと転換することになります。きっかけは、ある企業から受けたフリマ開催の依頼でした。便の悪い会場で、出店者集めも困難が予想されたため、お断りしたのですが、なんと企業側が費用を負担してでも開催したいと申し出てきたのです。 これにより当社は初めから利益を確保できるうえ、出店を無料にしたことで、予想以上に出店者も集まり盛況でした。そこでこの取り組みを、地域住民へのサービス還元や賑わいの創出といった、企業のCSR(社会的責任)活動の一環として提案したところ、大ヒット。いつしか当社は、日本で一番、広域でフリマを開催する企業になりました。 このように創業から一貫して「リユース」の領域で事業を起こし、徐々に成長マーケットへと移行してきた末に、現在主力としているのが「ネット型リユース事業」。ウェブで買取依頼を募り、商品を買い取り、EC(電子商取引)サイトのネットオークションを通じて販売する、いわばネット専門のリユースショップです。ブランド商品や、家電製品などの他に、電動工具やフィギュア、鉄道模型など、単価が高く、コアなお客様がいながら大手の競合がいないニッチな分野に絞った専門サイトを立ち上げ、いまではサイト数が26を超えています。 これに加え、全国に複数の物流拠点、買い取りから販売まで一気通貫で行える体制を構築。ニッチであったビジネスも点から線、線から面へと成長フェーズに入りました。近年、「もったいない」「エコ」「賢い消費行動」といった消費者意識の変化や、インターネットによる商品選択のイノベーション等により、リユース市場は年率8%で拡大する成長マーケットです。しかも、現状のリユース率は車31%、書籍6・7%に対し、その他の商材はまだ1・6%に過ぎないといわれています。また、消費に占めるEC化率もアメリカの6%に対し、日本は3%といわれ、私たちが手掛ける【リユース×EC】の市場が、いかに成長性があるか、おわかりいただけるかと思います。 前述のフリマ事業については、先般事業譲渡を完了させ、現在はより成長の見込めるネット型リユース事業に注力する体制が整いました。乾電池からフリマ、さらにネット型リユースというように、まずオンリーワンの市場を見つけ、第一人者として開拓し、次々とさらに規模の大きいマーケットへと自らを変革してきましたが、これからは、オンリーワンから業界を牽引するナンバーワンの企業へと大きな転換期を迎えます。


Profile

1981年埼玉県生まれ。 2003年大学卒業後、ベンチャー企業に就職。2004年退職と同時に事業スタート。2006年株式会社マーケットエンタープライズ設立。企業理念は「Win-Winの関係が築ける商売を展開し、商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」。インターネットを通して全国で使用しなくなった品物の買取・販売を行う、ネット型総合リユース業として、業界最大規模の事業を展開している。今後も、持続可能なリユース事業を展開し「More Reuse!」を実現する。

Contact

株式会社マーケットエンタープライズ

【本社住所】
東京本社
〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル3F
TEL:03-5159-4060

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