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株式会社プリマベーラ

松田 隆宏Takahiro Matsuda

エマジェネテック認定アソシエイト 経営サポート 事業部 事業部長

19歳のときプリマベーラに中途入社した松田隆宏。以前はCD・書籍・ゲームなどを扱う店で販売をしていたが、将来性を感じられず、転職した。入社当初は男性向けの本やDVDを扱う利根書店に配属され、商品の陳列や販売、買取などを担当した。

プリマベーラを選んだ理由は単純に「家が近いから」だったが、入社まもなくして同社の社風の魅力を実感する。

「ある日、社長がお店に来たんです。僕を見るなり笑顔で手を差し出し、『新しく入った松田さんだね』と握手。社長が笑顔で気さくに接してくれることに驚きました。社長がそんなスタンスだから、スタッフもいつも笑顔。そんな風土に心地よさを感じました」

もともと「接客」が好きだったが、単に販売をするより、自分のアドバイスが人の役に立つことに喜びを感じていた。日々の業務を実直にこなし、入社1年ほどで最年少店長に抜擢。店長として順調に売り上げを伸ばし、新規出店の立ち上げも手がけた。

しかし、「本当の意味でスタッフの育成ができていなかった」と、当時を振り返る。

松田は家庭の事情から高校中退を余儀なくされ、自力で生活費を稼いできた苦労人だ。仕事に対する姿勢は合理的で、「お金をもらって働いている以上、嫌だという言葉はありえない。やりたくないなら辞めればいい」と、仕事に対して迷いを持つスタッフをドライな目で見ていたという。

そんな松田を変えたのが、同社独自の研修プログラム『人生がときめく ニコニコワクワク3KMセミナー』だった。このセミナーでは物事を多面的に捉える力を育む。松田はこの研修を経て、これまでの人生を自分の価値観の中だけで生きてきたことに気付く。

「大変なのは自分だけではなく、それぞれの人に苦労がある。仕事での一面、家庭での一面、人をいろいろな角度から見るようになりました。それ以来、一人ひとりの個性を尊重したマネジメントを心がけるようになると、比例するように売上も上がっていきました」

入社8年目、経営サポート事業部に異動。ここでは、他社の経営者や幹部に対し、プリマベーラの運営手法や利益を上げる仕組みを、バスで店舗を回りながら伝えている。同社では当初、厚意でノウハウを提供していたが、視察希望者が続出したためプログラムを整え、事業化したのだ。さらにはITツールを活用した経営マネジメントセミナーや自己啓発セミナーも開催。松田は講師を務めている。

「セミナーにいらっしゃるのは中小企業の経営者が中心です。ノウハウをお伝えしたとき、『なるほど、そうすれば良かったのか』といった反応がみられるとうれしいですね。店舗での接客とはまた別の種類ですが、人の役に立てていると実感でき、やりがいを感じます。それに経営者が相手なので、さまざまな業種や規模の経営について話を聞ける。自分が教えるだけでなく、相手の方からも多くのことを学ばせてもらっています」

ノウハウを提供する立場ではあっても、松田は必ず出席予定の企業について事前に情報収集を行う。同じ事象や課題であっても、会社の規模や業種によってソリューション方法が異なる。相手の立場で物事を考えることを何より大切にしているのだ。

「入社前の自分と比べると、180度変わりましたね。以前は自分第一で考えていましたが、自分とは異なる価値観を受け入れられるようになり、他の人の成長のために尽力したいと思えるようになりました。今後の目標は…昔から苦労してきたこともあり、子どもの頃からよくわからないながら『社長になる』という夢を抱いていたので、社長の吉川から全部吸い取るつもりでトップを目指します。輝いていなかった僕でもこの会社で輝けるようになったので、これからも一人ひとりの個性を活かせる組織にしていきたいです」

株式会社プリマベーラ 松田

インタビュー・編集/青木典子、ニシブマリエ 撮影/田中振一