携帯電話販売で培った
高い接客技術を活かし、
幅広い新規事業展開へ

デジホングループ 代表取締役 井上 貴博

デジホングループ

井上 貴博Takahiro Inoue

代表取締役

2017.02.22

「サービスサイエンス」の
手法も駆使し、顧客満足を実現
コンプレックスこそ
人が成長するための
原動力になる!

接客が好評で遠方からの来店客も続々。30店舗以上を展開へ

デジホングループが運営するソフトバンクショップでは、一般的な携帯電話ショップでは考えられないような光景が見られるという。お客様がお菓子や旅行土産、花、結婚祝いのプレゼントなどを、わざわざスタッフに届けに訪れるのだ。

「スタッフの仕事ぶりがお客様に喜ばれ、信頼されているからこそだと思います。接客に対する姿勢、接客技術の高さこそが当社の誇りです」

代表取締役の井上貴博は、そう自信を見せる。

デジホングループでは、関西に拠点を置く株式会社デジホン兵庫、首都圏で展開する株式会社アレシアの2社で、計30店舗以上を展開している。

携帯電話が一般に普及し始めた頃から携帯電話販売業に携わってきた井上は、百数十店が参加して接客サービス力を競うコンテストで優勝した実績も持つ。その接客スタイルを全メンバーに浸透させることに力を注いできた。

お客様が必要としないオプション商品を強引に勧めることは絶対にしない。また、社員同士で売上成績を競わせることもしない。目先の利益を追うのではなく、「顧客満足を追求していれば数字は自ずとついてくる」という姿勢を貫き通した結果、口コミで評判が広がり、売上を伸ばしてきた。遠方からわざわざ来店する顧客も多いという。

携帯電話販売業界では、加盟店が新規出店するにあたって多くの制約が設けられているが、同社はそうした高い実績が評価され、多店舗展開を実現させている。

さらには、カフェの運営をはじめ、接客力を活かした新規事業にも進出。事業の規模と範囲の拡大に向けて人材採用を強化しているが、その採用方針は少し変わっている。これまで受験に失敗したり、部活で落ちこぼれたりと、うまくいかない学生時代を過ごしてきた人、「どうせ自分なんか」と自信を持てない人を積極的に迎え入れるという『コンプレックス採用』を行っているのだ。

「考え方や姿勢を変えることで、人は自分を変えられるし、人生を変えられる。それを当社で体験してほしいんです。この業界は、商品の差別化や価格ではなく『人の魅力』で勝負できる場所。お客様や仲間たちから信頼される人が成功できる場所ですから」

デジホングループ 代表取締役 井上 貴博

スネていた自分を「掃除」と「挨拶」が変えた

実は井上は、「コンプレックスを持つ人」に、過去の自分を重ねている。接客のプロとしての快進撃を見ると、明るく前向きでバイタリティにあふれた人物を想像するだろう。しかし実は学生時代、コンプレックスのかたまりだったという。受験では、一生懸命勉強したつもりなのに本番でことごとく失敗。部活動も試合直前で骨折。「あいつはいいよな」「こいつは恵まれてるから」と他人をうらやみ、スネた感情を抱いていたのだという。

そんな井上に、ある出会いが訪れた。浪人時代にアルバイトをしていたコンビニエンスストアのオーナーだ。本業は鉄工所の社長であり、不動産を複数所有してマンション経営などを手がける、いわゆる「成功者」だった。

それまで「お金持ち」に対して、「働かず贅沢ざんまいしている」というイメージを持っていた井上。しかしそのオーナーは、店長やスタッフがいるときでも店に現れ、エプロンをつけて自らせっせと掃除をしていた。「なんだ、このおっさんは」と衝撃を受けた。

「その人からは、『掃除』と『挨拶』の大切さを叩き込まれました。どちらも、『お客様が気持ちよくなることをする』ということですが、掃除をすることで自分自身の心も整うものなんですね。また、当時はスネていたので(笑)人に挨拶するのが苦手だったけれど、いざ挨拶をしてみると、自分の気持ちも明るく変わっていったんです」

卒業後、一旦は測量設計会社に就職。しかし、学生時代から副業的に続けていた携帯電話販売事業に可能性を感じ、本格的に取り組むことを決意する。

それ以前は、コンビニオーナーからたまたま譲り受けた携帯電話ショップを運営していたが、その店をたたみ、新しい事業パートナーと株式会社デジホン兵庫を立ち上げた。

このとき決意したのは、「絶対に閉店させない」「地域に貢献する」ということ。前のショップを閉店したときに、「君がいるからこの店で買ったのに」というお客様の言葉が心に残っていたからだ。

「副業でやっていた頃は、携帯電話ショップはお金を稼ぐためのツールでしかありませんでした。けれど、お客様はそんな考えの自分を頼ってお店に来てくれていた。これからは、信頼に応え、長く長く地域のお客様の役に立てる店を作ろうと思ったんです」

事業への出資者は別にいたため、井上は売上数字に気をとられることなく、顧客満足の追求にとことんこだわることができた。それが功を奏し、評判と売上はうなぎ昇り。名実ともに「地域一番店」までに駆け上がり、その波に乗って多店舗展開に乗り出した。

競争の激しい業界で、逆風がなかったわけではない。条件の悪い立地での出店を余儀なくされたときは、斬新なアイデアで対抗した。当時はまだ例がなかった、駐車場付きの大型店舗をオープンしたのだ。「うまくいくわけがない」という同業他社の声に反し、その店は大ヒット。県下ナンバーワンの売上を上げ、業界の人々が成功要因を探ろうと視察にやってくるようにもなった。井上は、長年抱いてきたコンプレックスが薄らぐのを感じた。

「自分の接客スタイルはどこでも通用する」。そんな自信をつけた井上は、株式会社アレシアを設立し、首都圏に進出。最初は地域性の違いに戸惑ったが、顧客のニーズがつかめてくると、売上が急速に伸びた。今では関東全域で10店舗以上を展開している。


Profile

1973年、兵庫県生まれ。専門学校卒業後、測量設計事務所に3年間勤務。学生時代に経営していた携帯電話業界への復帰を志し、24歳で株式会社デジホン兵庫に入社。その後、代表取締役副社長に就任し、38歳で株式会社アレシアを設立し代表取締役社長に就任。30歳で大学卒業後、IoT時代を見据えシステム技術を学び39歳で兵庫県立大学大学院修士課程(応用情報科学修士)修了、現在も生涯学習を実践中。

Contact

デジホングループ

株式会社デジホン兵庫
兵庫県加古川市尾上町今福462-1
http://www.digiphone-net.com

株式会社アレシア
東京都千代田区有楽町1-10-1
http://www.alesia.co.jp

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