ソフトバンクの原点を継承。
ICT、IoTへの
チャレンジも加速させ
ナンバーワンを目指す

SB C&S株式会社

市川 隆博Takahiro Ichikawa

コーポレート管理統括室 室長

「スピード」「今、決める」の風土で成長を遂げてきた

市川は大学卒業後、システムインテグレーターに4年勤務した後、1993年にソフトバンクに転職した。面接で会った社員たちは、若いのにクレバーで論理的で、スピード感があった。「この人たちと働きたい」と入社を決めた。

入社後は、経営企画、総務、人事などを務めてきた。当時から孫氏は世間から注目を浴びる存在。従来の常識を破る戦略や施策は、称賛もされたし叩かれもした。

「社員である自分から見ても、『この人はおかしいんじゃないか』と思うことはいっぱいありましたね(笑)。でも、後から『やはり正しかった』と理解できた。例えば、ADSLのモデムを赤い袋に入れて路上で無料配布する施策。欲しくもない人に押し付けるように渡すのはどうなのか、と当初は首をかしげました。でも、0円で使って良さを知ってもらい、不要なら返却してもらうというやり方は、後々マーケティング手法の一つとして成り立っていますよね。固定観念にとらわれず、常に変革や挑戦を繰り返してきたことが今のソフトバンクグループの成長につながっていると思います」

もう一つ、市川がソフトバンクに転職してきた当時、驚いたことがあるという。常に「スピード」を求められるということだ。「とにかくスピードだ」が孫氏の口グセ。指示を受けてから30分も経っていないのに「できた?」と聞かれた。

「最初は違和感がありました25年前の当時は、ビジネス界で『スピード』なんて言う人はいませんでしたから。そして彼が言うスピードとは、『ねじを締めるスピードを速くしろ』ということではなく『プロセスを速く流せ』ということでした。『デスクの上に溜まっている稟議書をすぐ処理しろ』と。つまり決断のスピードを上げろ、ということだったんです」

市川が今も覚えている孫氏の言葉がある。

「今、決めることが大事なんだ」。

今日判断しても3日後に判断しても、どうせ結論は変わらない。決めてみて違っていたら、もう一度判断をやり直せばいい――。

その行動指針が、まさに体現された出来事があった。2000年代初頭、当時固定通信事業を手がけていたソフトバンクBBで、3000人の新卒採用計画を打ち出したのだ。

その頃、ショップの販売員の雇用は派遣や業務委託が中心だったが、さまざまな問題が生じていた。そこで直接雇用への転換を図るため、大量採用を決めたのだった。しかし、人事担当だった市川がその指示を受けたのは、新卒採用が一段落した秋。多くの学生はすでに就職先を決めており、「今からだなんて無茶だ」と頭を抱えた。

「でもやはりその判断は正しいと気付いたんです。お客様に心を込めて商品を渡す販売スタッフ、お客様からの問い合わせに誠心誠意応えるコールセンタースタッフは、やはり自社の商品に愛着や自信を持っている人であってほしい。お客様と直接触れ合う人材だけに、自社で育てることが大事だということです。実際、それからしばらく後には他社でも直接雇用の動きが広がっていきました。目先のことにとらわれれば、思い立ったことをすぐ実践するのは苦労が伴うかもしれない。でも広い視野、長期的視点で正しいと思えるなら『今、決める』ことが大事なんだと実感しています」

「決める」ことは上の人間にしかできない。だから、早く決めてあげないと部下が動けない。――スピードを重視する裏側にはそんな意図もある。創業時点の事業を受け継ぐSB C&Sには、ソフトバンク創業時のDNAが特に色濃く残っているという。メンバー一人ひとりが裁量権とスピード感を持って主体的に動く風土が根付いているのだ。だからこそ、「上司が決めてくれないから先へ進めない」というストレスを与えてはいけないと、市川は考える。稟議案件を後日に持ち越さず、その場その場で判断することを心がけている。

「私たちの業界は常に進化を続けています。変化の兆しを察知し、新たな課題へのチャレンジを繰り返していくことで、自分も会社も成長できる環境にあります。だからそのサイクルを止めることなく、メンバーの成長を後押ししていきたいですね」

Profile

大学卒業後、SIerでアジアの通信関連システムの設計・開発を担当。1993年にソフトバンク株式会社へ入社。総務部門で株主対応や株主総会運営などを担当後、人事として新卒・キャリア採用、給与・社保業務、純粋持ち株会社への移行(分社)、新規事業の立上げ支援、事業会社の総務人事責任者、組織人事、出資に関わる人事デューデリ、SBグループ通信4社統合などの経験を経て、2016年4月よりソフトバンク コマース&サービス株式会社(現:SB C&S)で人事、総務および広報を統括する。現在は、勝ち続ける組織と魅力ある会社の実現に向けて、日々、奮闘中。

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