ECの知識と技術を
さらに進化させ、
ファッション業界を変革

株式会社AMS 代表取締役社長 村井 眞一

株式会社AMS

村井 眞一Shinichi Murai

代表取締役社長

2017.05.16

『TSUTAYA』を生み育てた
社長の新たな挑戦
EC、オムニチャネルの
ソリューションから
「ネクストコマース」へ

老舗大手から最旬の人気ブランドまで、EC事業を支援

『TSUTAYA』を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)の創業者の一人である村井眞一。CCCを急成長に導いた経営手腕を活かし、現在はファッション業界の変革に取り組んでいる。

村井が現在、代表取締役社長を務めるのは株式会社AMS。ファッション業界に対し、EC(Eコマース=電子商取引)にまつわる幅広いサービス、さらにはECとリアルを融合させる取り組みを行っている会社だ。『earth music&ecology (アース ミュージック&エコロジー)』『WEGO(ウィゴー)』といった新興の人気ブランドから、大手の老舗ブランド、アパレル事業を手がける最大手商社など、幅広い企業のパートナーとしてEC運営を支援。運営中の事業者数は約40社、350以上のブランドに上る。パートナー事業者に円滑で効率的な各種システム・サービスを提供するだけにとどまらず、各ブランドの価値向上の役割をも担っている。

事業の柱の一つは「ECフルフィルメントサービス」。EC・物流・バックオフィスなど各種システムの構築と内外部の連携開発、ECサイト制作・運営管理、ささげ(撮影・採寸・原稿作成)、在庫管理、マーケティング分析など、ECを運営するために必要なシステムとサービス(人)をトータルに提供している。

村井が特筆して着目するのは「在庫のムラ」を解消することだ。各社がEC事業について困っていることを紐解くと、多くの場合は在庫管理の問題に行き着く。売り切れて商品補充が追い付かない店舗がある一方、在庫過多の店舗もある。店舗に商品が残っているのに、ECサイトでは売り切れ表示が出てしまうこともある。商品をユーザーに届ける機会を逸し、シーズン終了時点で大量に在庫が残ってしまった、という事態は小売業ではありがちだ。

大手企業では大規模基幹システムを備え、会計・財務・人事・販売管理・在庫管理・売上分析・顧客分析などの機能を統合しているケースが多い。これらはリアルタイムで動くというより、「結果を知る」ための内部システムといえる。「そうした仕組みに縛られていたら、売り場など、本社の外で今起きていることをつかむことができない」と村井は言う。

 

「ECや店頭POS(販売時点情報管理)のデータは刻一刻と変化しています。これをリアルタイムで把握し、在庫移動や商品補充などの対策を即座に打てるようにすれば、在庫回転率を高めることができる。お客様側の『ほしいのに買えなかった』も防ぐことができる。それが、私たちが提供するソリューションです」

 

また、村井が憂うのは、多くのアパレル企業がトレンドに乗じて低価格商品を大量生産し、大量の在庫を生んでいるという現状だ。日本で生産される衣服類は年間約28億枚。15年ほど前に比べて約16億枚増えているが、単価は30%下落。その結果はと言えば、生産された商品のうち48%しか売れていない。在庫過剰となり倒産に追い込まれる企業もある。

 

「カジュアルであっても、クオリティが高い服を皆が選んで着るようになるべきと、個人的には思います。クオリティが高い服は、やはり人をカッコよく見せる。メーカーはムダなものを作り過ぎなくていい。実際、私たちのお客様の中には、型数・色数をしぼってハイクオリティな商品を提供することで成功している企業も複数あります。3店舗とECサイトで年間数十億円売り上げる企業もあるんです。そうした企業の取り組みを支えていければうれしいですね」

株式会社AMS 代表取締役社長 村井 眞一

オンラインとオフラインを多面的に融合&活性化

もう一つの事業の軸であり、近年ニーズが急速に高まっているのが「オムニチャネルソリューションサービス」だ。オムニチャネルとは、Webサイト、ECサイト、各種SNSといったスマホやPCなどでつながる「オンライン」と、実店舗を中心とした「オフライン」による直接のアプローチ&コミュニケーションを多面的に連鎖活性化させ、相乗効果を生み出す仕組みのことを指す。

例えば、ECサイトで会員登録済みのユーザーが実店舗で買い物をした後、ブランド側が会員リストから自動的にお礼としてクーポンをプレゼント(メール)する。オン&オフラインでの購入履歴・サイトでの閲覧履歴をもとに、過去の購入アイテムに関連するアイテムや興味を持ちそうなアイテムをメールでタイムリーに紹介する。あるいは、実店舗スタッフが自身のコーディネート画像を商品紹介ページに掲載し、ユーザーが「お気に入り」登録すると、その商品の値下げ時に自動的にメールが届く――こうしてさまざまな形でオンラインとオフラインを連携させ、多面的にユーザーにアプローチすることで、ブランド全体の売上アップと顧客の満足度向上につなげることができる。

「小売業者とユーザー双方の機会損失を防ぎ、互いの利益創出を実現・追求してきたいと思います」


Profile

神奈川県横須賀市生まれ。日本大学経済学部卒業。1978年、株式会社鈴屋に入社。1983年、増田宗昭、伊藤康史と共に「蔦屋書店」を創業。1985年、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を共同設立。1988年、日本AV情報ネットワーク株式会社(SI会社)代表取締役に就任。1998年、株式会社ディレク・ティービー・ジャパン取締役就任。1999年、株式会社カルチュアパブリッシャーズ代表取締役に就任。2000年、ニューコ・ワン株式会社代表取締役に就任。2008年、株式会社ISホールディングスを共同設立。2012年、株式会社AMS代表取締役(現任)に就任。

Contact

株式会社AMS

東京都目黒区目黒1-24-12 オリックス目黒ビル6F

https://www.amsinc.co.jp/

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