「新しくものを創る力」を育てたい
「音楽をやっていたときは、自分に自信が持てなかったこともありますが、会社を始めてから、長くお付き合いが続いているお客様がいたり、転職された元担当の方からも再びお声がけを頂いて、取引が始まったりすると、自分のやってきたことに間違いはなかったのかな、と思えたんです。問題が起こった時もきちんと向き合って、とにかく誠実にやってきたことが、今に繋がっていると思います」
富永の言う「誠実」とは、丁寧な「ものづくり」をすることだ。オリジナリティの高い商品を数多く生み出してきた富永は、「新しく創造する力の大切さ」を改めて感じている。
「ヒット商品が出ると、模倣品が増えたり、よく似たトーンのデザインが増えます。そういうやり方もあるかもしれませんが、私は真似が好きじゃないんです。この商品はこういうコンセプトにして、こうやっていこう、といった考え方をみんなができるようになったら、もっと発展していくんじゃないかと思います。表面上だけのものはやがて廃っていく。だからこそ、真似をするだけではない、応用力が大切なのです」
今後は、この「応用力」の部分を必要としている企業に向け、ターゲット選定からコンセプト作り、実際の商品化まで総合的にコンサルティングをしていける会社にしていきたいと考えている。
「これは私たちが、マーケティングだけ、コンサルティングだけをしている企業ではなく、それらも含めて、なおリアルに商品を作っているからこそできることだと考えています」
人や企業が持つ「思い」を形にして、市場に届けること。それが富永の最も大切にしている使命である。
