地震保険で再建すべきは、「家屋」ではなく「生活」と考える。
有限会社モリ保険事務所 代表取締役 森 雅志

有限会社モリ保険事務所

森 雅志Masashi Mori

代表取締役

2015.04.27

2011年3月11日

震災当日、私は港のすぐそばにあるお客さま宅で保険の見直し相談を受けていました。

地震の揺れはかつて経験したことのないほどに大きく、家ごとつぶれるのではないかとの恐怖に襲われ、お客さまとともに外に飛び出したのです。

液状化した歩道から泥が噴出しているのを目にし「これは大変だ」とあわてて事務所に戻りました。実はこの時点ではまだ津波のことは頭になく、とりあえずガソリンを補給しておこうと事務所向かいのスタンドに行ったところ、急いで避難するようにいわれて初めて事の重大さに気付いたのです。

事務所には妻と母、スタッフも揃っていたので小学校にいた次女を全員で迎えに行きました。そして学校の裏にある山に登ったところで津波が襲ってきたのです。

家、事務所、車、愛犬、すべてが流されました。原爆を落とされたようにすべてが一変してしまい、ここが私たちの美しい港町、気仙沼とは信じられませんでした。

でも、幸いにも家族が揃って一命をとりとめたからには前に進まなければと、津波の被害を免れた線路を歩き続け、自治会館の建物までたどり着きました。

被災者ではなく復興者にならなければならない

長女は埼玉にある全寮制の中高一貫教育の学校に通っていたため被災を免れました。

実は次女も4月から同じ学校に通う予定で、入学の手続きはすませていたのです。

小学校は卒業間近だったので3月14日に残された荷物をとりに行ったところ、無事に残っているものがいくつか見つかりました。

緑色の体操着を見つけた次女がうれしそうに「パパ、まだ着られる服があったから入学式に行かせてね」というのを聞き、頭を何かで打ち付けられたようなショックを受けました。替えの下着もないし買うところもない、銀行も稼働していないからお金もないという現実の中にあっても、自分はこの子たちの親でありやるべきことを果たさなければと痛烈に感じたのです。

親として子どもの願いをかなえるためにできるのは自分の仕事を全うすること。でも、このまま避難所にいたら助けを待つだけの「被災者」になってしまう、「復興者」になるためには行動を起こさなければならないと、偶然にも次女の誕生日である3月16日に避難所を後にしたのです。


Profile

宮城県気仙沼市出身。
東京で大学卒業後、自動車メーカーに入社。アメリカにMBA取得に留学中、父の急逝により代々続く家業である代理店継承のため帰国。当初本意でなく継いだ保険代理店だったが、ほどなく自分の求める「関係をデザインする」究極の仕事と受け止め全力で取り組む中、東日本大震災で被災。命があったことに感謝し自分と日本を再興するために日々奔走している。

Contact

有限会社モリ保険事務所

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宮城県気仙沼市三日町2-1-20 蔵事務所
TEL:0226-22-3065 FAX:0226-21-2184
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