Webマーケティングの
「大衆化」を目指し、
共闘するメンバーたちを
「狙って成長させる」

株式会社ベーシック

秋山 勝Masaru Akiyama

代表取締役

「やり抜いた経験」から見出した、成長の法則

次に入社した会社で、秋山はさらに大きな成長を経験することになる。物流倉庫の立ち上げを一から任されたのだ。アルバイトスタッフを100名確保し、常時40~50名のスタッフが稼働する大規模なもの。知識も経験もなかった秋山は、初めて現場に行ってがらんどうの建物を前にしたとき、呆然と立ちすくんだという。

そこからは頭と身体と時間をフル稼働する日々。途中、肺炎を患っていることにも気付かないほどに仕事に没頭した。途中で何度もあきらめかけたが、その度に「ちょっと待て。俺は自分でやるって決めたんだよな」と自分に問いただし、ひたすら試行錯誤を続けた。

「そうしたら本当に出来上がったんです。同時に自分が大きく成長していることにも気付いた。この成長は自分にとって大きな財産だと思いました。機会は会社から与えられたものだけど、そこで得た成長はまぎれもなく自分だけのもの。誰にも奪えないものだと」

秋山は再度転職し、一部上場のネット広告代理店で新規事業の立ち上げを担当。成果を挙げた後、「より大きな挑戦をしたい」という想いから起業に踏み切った。

ベーシック設立にあたり、秋山が描いた理想は「社員に成長の機会を与える会社にしたい」。では、どんな経験をさせれば社員の成長につながるのか。秋山は自身の経験から、ある「成長理論」に確信を抱いていた。

「成長には2種類あります。『経過成長』と『機会成長』。『経過成長』は、同じことを一定期間繰り返し行うことによって普遍的なスキルが身に付くもの。『機会成長』は何らかの課題やチャンスを与えられ、それに取り組むことでスキルが高まるものです。多くの人は『機会成長』のほうに目が向きがちですよね。企業も『社員に成長の機会を与える』として、若いうちから重要なポジションを任せたり、新規事業の立ち上げを命じたりする。そうした経験は確かに刺激的で変化を感じやすいのですが、僕はその前に『経過成長』のステップをしっかり踏むことが大切だと捉えています。一定期間、一つの仕事を“やり抜く”。それによって後に応用可能な基本スキルを完全に自分のものにしてこそ、手にした『機会成長』のチャンスを最大化することができるんです」

「守破離(しゅはり)」という、伝統芸術や武道などの分野で語り継がれる精神がある。「守」で基本の型を身に付け、「破」で型を破って応用、「離」では創意工夫により独自のものを確立する。「守」=経過成長のステップをおろそかにしてはいけないということだ。

秋山が自身の足跡を振り返ると、「ムダな努力」も多かった。そこで「経過成長」「機会成長」をメソッド化し、社員の育成に取り入れた。行き当たりばったりではなく、「狙って」成長の道筋を描いているというわけだ。「今日より明日を少し良くする」を意識し、同じ仕事に取り組むにしても少しずつ工夫を重ね、「できること」を増やしていく。大切なのは、途中で投げ出さず、やり抜くこと。実際、同社では、学生時代に何らかの取り組みに対して「やり抜いた」経験を持つメンバーが多く活躍している。

「経過成長」を促すにあたっては、「何に取り組ませるか」も重要だと秋山は言う。

「元から足が速い人が短距離走のトレーニングを受けたらより速くなる。足が遅い人はトレーニングを受けても、少しは速くなるが元から速い人には勝てない。でも、高跳び、あるいは卓球、それとも楽器のトレーニングを受けたら、日本一になれるかもしれない。だから自分が本来持つ強み、センスを見つけ、それを磨くのに時間をかけるべきなんです」

新入社員は基本的に営業からスタートするが、適性により、早ければ数ヵ月で企画やマーケティングなどへ転換する。アセスメントツールやスキル診断テスト、日頃のコミュニケーションなど、複数の仕組みによって個々の強みを見つけ出し、それを伸ばせるように「機会成長」のチャンスを与える。メンバーがそれぞれ異なる強みを活かすことで、自社が手がける「問題解決」のスピードを加速し、対象範囲をさらに広げたい考えだ。

株式会社ベーシック 代表取締役 秋山 勝

Profile

1972年、東京都生まれ。高校卒業後、商社での営業職や一部上場企業での新規事業立ち上げなどを経て、2004年に株式会社ベーシックを設立。問題解決を軸に、比較メディアを中心に展開し、今まで立ち上げてきた事業の数は50を超える。現在は『ferret』を始めとするWebマーケティング事業を通して、”Webマーケティングの大衆化”を目指す。バイアウト経験は4回、資金調達合計額は13億円以上。

 

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株式会社ベーシック

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