精神障がい者の賃貸住宅入居をサポート空室を支援用賃貸住宅に転用し、社会復帰も促す

価値住宅株式会社

高橋 正典Masanori Takahashi

代表取締役

精神障がい者に対する行政の支援不足

2011年度の厚生労働省の調べによると、精神に関わる障がい者は身体障がいがある方の約394万人に続いて多い、320万人超の人数がいるとわかっています。これだけの人が困難に直面する可能性があるということですから、精神障がいがある方の住宅問題に関しては、もっと国が積極的にサポートしていくべきではないでしょうか。

2007年に国が「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」を定め、その中で、高齢者、被災者、障がい者、子どもを育成する家庭の人といった人たちを住宅確保要配慮者として定義しました。住宅確保要配慮者の入居を条件に、リフォーム費用を行政が負担するなど、賃貸物件を借りやすくする動きは確実に活発化してきているのです。ところが、ここで補助を受けている障がい者は、ほとんどが身体障がい者です。定義の中には精神障がい者が含まれているものの、要件などからすると、実質、精神障がい者に対してこの法律はあまり機能していません。

不動産業界は、国土交通省の住生活基本法に基づく住生活基本計画によって、2006
年から5年ごとに見直しを行っているのですが、次の見直しは幸いにも2016年。今年です。私たちはその際にも、精神障がい者に対する住宅の確保についてもっと配慮してもらえるよう、行政に働きかけていこうと準備しています。


書籍「空室が日本を救う!イノベーティブ企業22社からの提言 」から掲載】

Profile

住宅の資産価値向上を目指し、維持管理にまで責任を持って取引を行う売買物件を専門としている不動産会社です。購入者(=バイヤー)側に立ったエージェントとして物件購入をサポートする「バイヤーズスタイル®」、そして建物一つひとつに付加価値を見出し売却を成功させる「売却の窓口®」の両事業を核とする、特に中古住宅の売買に精通したエージェント型不動産企業です。物件の維持管理状態や購入した際のリスクなどの情報も購入者側に正確に伝え、中古住宅に関する不安をすべて取り除いてから売買してもらうシステムをつくることで、全国の一戸建てや中古マンションなどの物件の空室解消にも貢献。そして、それらのノウハウを生かし、空室解消のための新たな試みとして、精神障がい者の賃貸物件入居サポートを開始します。