LGBTの人々が
自分らしく働き、
自分らしく生きられる
社会の実現を目指す

株式会社JobRainbow 取締役 星 真梨子 / 本荘 悠亜

星 真梨子 / 本荘 悠亜Mariko Hoshi / Yua Honjyo

株式会社JobRainbow

取締役

コミュニティマネージャー

2017.01.10

日本初 LGBT対象の仕事情報サイトを運営
学生団体からスタート。
LGBTの人々と企業の架け橋に

LGBT支援のアイデアを温め続けて3年。そして始動へ

2015年、秋。ビジネスプラン持ち込み型ビジネスコンテスト『TRIGGER』が開催された。そこでグランプリを受賞した団体がLGBT就活・転職活動支援サービスを運営する「JobRainbow」だ。2016年1月には法人化を果たしている。

LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーといった性的少数者を意味し、1980年代頃から広く知られるようになった言葉である。そのシンボルカラーである「レインボー」が、同社社名の由来だ。

取締役兼COOの星真梨子が活動を始めたきっかけは、弟の友人がLGBTであることを理由に大学在学中の就職活動をあきらめてしまったことだという。以来、LGBTの方たちの就職支援をするにはどうすればいいのかを考えるようになった。

JobRainbowはもともと星の弟が立ち上げた団体だが、その内容を知れば知るほど、活動に携わりたいと思うようになっていった。

「社会的マイノリティであっても、自分らしく社会の一員として生きられる。そんな世の中にしたい」。そんな気持ちが高まった2016年秋。JobRainbowでLGBTのための支援活動を本格的にスタートさせることになった。

星は、慶応義塾大学卒業後、法曹界を目指し、東京大学法科大学院に進学。幼いころから「社会正義」を実現したいと考える子どもだった。法律の知識を身に付け、社会的に弱者と呼ばれている方々を助けたいという思いから選んだ道だった。

大学院在学中、星は友人から「LGBTである」というカミングアウトを受けた。「その告白が純粋に嬉しかった」と振り返る。自分を信用し、話してくれた友人に感謝の気持ちを抱いたという。当事者の声を直接聴けたことが、活動したいという気持ちを後押しした。

「当事者の方々は、周りに本当の自分を隠したまま生きている方がほとんど。そんな社会を変えたいんです」

株式会社JobRainbow 星 真梨子

取締役 星 真梨子 さん

LGBT当事者と非当事者を結びたい

JobRainbowの主な活動は、当事者向けの仕事情報サイトの運営。また、企業に対しては「LGBTのスタッフを迎え入れるにはどのようなことに気を付けたらいいのか」を伝えるセミナーを開催している。

サイトでは、LGBTに対してフレンドリーな取り組みをしている企業の紹介や、口コミで得られたLGBTの支援に取り組む企業の情報、またその時々で得られるLGBT関連の時事ネタなどを配信。現在ではサイトでの掲載企業数は約200社を数え、約3万人のユーザーがサイトを訪れる。ユーザーにとって前向きになれる情報を集めているのも特徴だ。

そのサイトの運営を主に主導し、現役東大生の本荘悠亜。LGBTの当事者であり、ピアニストとしての顔も持つ。

2016年、秋には全国で社会的に価値ある活動を行う学生団体を表彰するコンテスト『学生団体総選挙』ダイバーシティ部門で、スピーカーとして壇上にも立った。

「実は僕は以前、アクティビスト(政治的・社会的活動家)が苦手だったんです。僕自身がアクティビストとして、発信をする必要性も意欲を掻き立てられる体験もすることがなかったからだと思います」と本荘は語る。

幼いころから、「多数派」と思われるものに対して、なじめなかった。「自分は社会的にマイノリティなのかな」と感じつつ、やがてLGBTだと自覚した。それを周囲にことさらに打ち明けることもなく、人と微妙な距離を取りながらつき合っていた中でJobRainbowの活動を知り、2016年春に加入。当初は「アクティビスト」に否定的だったが、星とともにリサーチ業務などをメインに活動していく中で、変化があったという。

「社会の中でLGBTが置かれている環境を知るにつれ、『これではいけない、自分さえよければいいということではない』という想いが強くなりました。僕自身は周囲に注意を払いながらですが、LGBTの当事者であることをなんとなくニュアンスで、信頼できる人にはわかってもらえてきた。これは、かなり大きかったと思うんです。またカミングアウトをしても、はっきりとした『差別』を感じることもなかった。そういう意味では、僕は周りの環境に恵まれていたんだなと気付くきっかけにもなりました」

さまざまな人々の協力を得ながら、事業にかける想いと自らの体験を話し、学生団体総選挙では総合第2位という賞に輝いた。

「LGBT当事者が実は近くにいるんだよ」ということを示したくて、「日本4大苗字の人の数=LGBTの人数」というデータをプレゼンの直前に追加した。より身近に、当事者の存在がすぐ近くにいるのだ、ということをよりリアルに感じてもらうために、盛り込んだフレーズだった。

コミュニティマネージャー 本荘 悠亜 さん


Profile

星 真梨子

1989年生まれ。千葉県出身。マジョリティの空気に左右されない生き方、「エレガンス」を日々追求。慶應義塾大学経済学部を卒業後、日本社会のマイノリティの生きづらさへの深い関心から、法律家としてのアプローチを検討するため、東京大学法科大学院へ進学。在学中に友人らからのカミングアウトを受け、またフェミニズムへの関心を深めたことから、性や偏見のしがらみなく生きられる日本社会の実現を自身のミッションとし、2016年1月、株式会社JobRainbow取締役に就任。

本荘 悠亜

1995年生まれ。灘高校を経て、現在東京大学文学部在学中。ピアニスト、オーケストラ指揮者、合唱指導者として、幅広く音楽活動を行う。中学生でゲイを自覚し、高校時代にジェンダー・セクシュアリティ研究の第一人者である恩師との出会いを果たし、強く影響を受ける。大学ではセクシュアルマイノリティサークル幹部として運営を担う。2016年よりJobRainbowに学生インターンとして入社、オープンリー・ゲイとして発信を行う。座右の銘は「菩薩のこころをもつ」。

Contact

株式会社JobRainbow

〒103-0015  東京都中央区日本橋箱崎町1-2 FtFビル2階

http://jobrainbow.net/

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