タイで歯科医院を運営。
高度なサービスを強みに各国での展開へ

Medical Net Thailand Co., Ltd.

牧嶋 恭平Kyohei Makishima

代表取締役

やりたい仕事は、自分から手を挙げてつかみ取る

メディカルネットは2017年、タイの歯科医院の株式を取得して経営を引き継ぎ、Medical Net Thailand Co., Ltd.を設立した。その代表取締役に就任し、タイでの歯科クリニック経営を手がけるのが、牧嶋恭平だ。中途入社2年目にして、会長直属の海外新規事業のリーダーに抜擢された。

牧嶋が担当するのは、スタッフのマネジメント、通訳、患者向けの治療の案内などだ。日本人スタッフは1名で、それ以外のスタッフ7名、ドクター6名は全員タイ人。一方、患者の99%は日本人だ。スタッフと患者の間の言葉の壁を取り払ったり、日本の歯科医療と同等の治療内容を提供したりすべく、患者様に寄り添ったサービスを提供している。

子どもの頃から「ナンバーワンになりたい」という意識が強かった。そのマインドがさらに強化されたのは高校時代。全国大会に出場するレベルのサッカー強豪校に入学し、120人の部員の中から11人の選手に選ばれるために、いかにして抜きんでるかを考え続けた。

社会人になると、有線放送サービスの営業を務め、トップセールスとなる。

「一番になることはやはり重要、と実感しました。評価され、報酬を得られることはもちろん、新たな成長のフィールドを用意してもらえるから。でも、充実感を持って働きつつも、『まだまだスピード感が足りない』と感じていたんです」

そんなとき、メディカルネット現会長の平川大に出会い、「この人と働けば成長できる」と直感して入社を決めた。

同社では、ビジョンやミッションなどの方向性は示されるが、その中でどう考え、動くかは、すべて自分次第。「これがやりたい」と手を挙げれば、チャンスは与えられる。同時進行でいくつものプロジェクトを担当することも可能だ。

牧嶋が入社してすぐ手を挙げたのは、歯科医院のトータルサポートだった。ホームページの制作、Webマーケティング支援、医療機器の導入、産学連携支援など、やりたいと思ったことに次々と取り組んだ。人材育成に課題意識を持ち、新卒の採用と教育も並行して担当した。

さらには、会長とともに海外事業の立ち上げにも携わる。海外出張に帯同する中で、「世界に拡大していきたい」という思いが強くなっていったという。進出が決まったタイは、牧嶋にとってはサッカーの試合で一度訪れたことがあるだけの未知の国。それでも赴任を希望し、現地の代表に就任した。

スタッフにはタイ語しか通じないため、現地入りしてからタイ語を学習。それと同時に努力したのが、現地の価値観や文化を理解することだ。タイの国民性は、個人主義ではなく家族主義。仕事においても、高い報酬より「皆で一緒に達成しよう」といった声かけのほうがモチベーションアップにつながることもある。上司といえど上から一方的に指示するのではなく、相手の目線に立ち、フラットな関係を築くことを大切にしているという。

今後はタイで分院を展開。その次は他国に拠点を立ち上げるのが当面の目標だ。異国の文化や価値観に合わせたコミュニケーション力、マネジメント力を磨けば、あらゆる国で応用できるはず。さらには「日本人の良さ」を発揮していきたいとも考えている。

「海外に出てみて初めて、日本人ならではの強みに気付いたんです。それは働き方だったり、考え方であったり。これからいろいろな国に展開していく際、それを意識して活かしていきたいと思います。その先にある目標は独立起業すること。独立してもこの会社に必要とされる人間でいたいし、会社側もそれを望んでくれていると思います」


インタビュー・編集/森田大理     撮影/平山諭