結婚式から、この国を元気にする
株式会社ニューバリューフロンティア 代表取締役 髙宮 孝一郎

株式会社ニューバリューフロンティア

髙宮 孝一郎Koichiro Takamiya

代表取締役

2015.10.06

子ども時代から育んだビジネス感覚

私は両親が商売をしていたためか、自然にビジネス感覚のようなものが育まれ、幼稚園の時には紙粘土で作ったコップを母親に見せて、「あげる」ではなく「いくらで買う?」と言ったそうです。

その後は野球にはまり、中学時代にピッチャーをしていた時に、相手バッターの特徴を分析するクセが身につきました。相手をつぶさに観察して、一番効果的な投球をするように心がけたのです。結果的にかなりの実力がつき、中学時代は日本代表にも選ばれました。

残念ながら高校で肩を壊してしまったので野球は諦め、大学時代はひたすらアルバイトに明け暮れました。主にレストランで働いていたのですが、月収は20万円ほど。学生にしてみれば、かなりの金額です。私はそのお金でグルメ雑誌に載っているレストランを片っ端から周り、その味やサービスを楽しみました。この体験は、今も非常に役立っています。

このような過去があったためか、レストラン・ブライダル運営のベンチャー企業を就職先に選んだのは自然な流れでした。4年次に46単位も残っていてヒヤヒヤの卒業だったのですが、なんとか就職。1年目から配属先でトップの成績となり、ブライダル事業部に転属した後、25歳の時に事業部の最高責任者になりました。その後、「そろそろ潮時かな」と考えていた時に、ある会社の取締役に招かれ、28歳で退職しました。

その会社では1年間、京都でイタリアンレストランの立ち上げに携わったのですが、結果は大失敗。苦い経験でしたが、京都という街の特性や、ターゲットの定め方といったビジネスの基本が学べました。やはり、人間は失敗からの方が多くを学べるものです。実際、その後に京都で開店した自分のレストランは大成功を収めました。しかし、贅沢な話ですが、成功すれば飽きてしまうのが人間です。それに、自分の作った店にお客様をたくさん集めたいと思うだけでは、エゴイストのようで、何のエネルギーも湧いてきませんでした。

どれほど忙しくても、お客様のために、仲間のために、業界のために頑張る。皆さんの喜ぶ顔が見たいから仕事をする。そういう感覚なしに、自分が仕事をしていくことは無理だと、レストラン経営を通じて悟ったのです。

 

成約に結びつけるにはルールがある

こうして私は、3年前にブライダル業界に戻ってきました。理由は簡単で、自分を育ててくれたブライダル業界と前職の会社をブランドアップする為です。そして始めたビジネスは、ブライダル業界専門のコンサルティングです。アプローチはいくつかありますが、まずは結婚式場を探しにきたお客様の成約率を上げること。そのためには、こぎれいな販促ツールを用意するだけではダメで、心理的な効果なども考えた戦略を立てる必要があります。

また、現在ブライダル業界の人材は減少傾向にあり、組織の弱体化が進んでいるケースがあります。そこで、業界のブランド価値を向上させ人材を確保し、将来的に自走できるチーム作りをスタッフ教育を通してお手伝いしたりします。あるいは、経営者の方の日々の悩みや課題に対して、適切なアドバイスや、時には直接運営に経営陣として携わる事もあります。

ブライダル業界というと、これらのマニュアルはしっかりしていそうなものですが、そうでもありません。多額の投資で施設を建設する装置産業的な側面が色濃くあった為、企業間での競争が激しくなってきた今、業績を回復させる正しい方法については、あまり語られてこなかったという事情があるのです。

もちろん、コンサルティングを手がけている会社はいくつかありますが、当社はリスクを背負ってクライアント企業の活性化に取り組む点が大きく異なります。というのは、当社では結婚式場の運営を丸ごと引き受けて、結果に繋げる運営委託も行っております。

ブライダル業界は、非常に変化が早いので、それについていくのは大変です。当然、赤字になるリスクもありますし、運営を任された当社も相応の責任を負わねばなりません。クライアント企業やその従業員と同じ立場で事業変革・改良に挑むのです。だからこそ、大きな結果がついてきます。ほとんどの式場で成約率が伸び、倍以上になったケースも少なくなく、今では全国100施設以上で、運営施設で培われた当社の業績回復のオペレーションが導入されています。

現在、当社には多くの案件が寄せられていますが、当初は小さな相談や案件の積み重ねでした。それが結果的に現在の信頼に繋がっています。就職した当時も同じでした。私がとにかく積み重ねたのは先輩の接客をマネするという事。特にブライダル事業部への転属が決まった時は、ひたすら接客での話し方や接し方をコピーして、台詞をメモして、接客の台本を作って、それを暗記してといった泥臭い作業をくり返しました。お手本にした先輩をほとんど完全コピーし、それが結果的に好成績に結びつき、それをまた科学的に分析する事で、成約率を高める為のノウハウを体系化していきました。

結局、仕事にはルールがあるわけです。ルールをしっかり覚えて、それをきちんと実践すれば、好成績を収めるのは決して難しくありません。「たまたま契約がとれた」というものではなく、必ず契約がとれる方向にお客様を導かなければなりません。

特に大切なのは、お客様に「決めたい」という気持ちをもたせること、しかも「即決したい!」と思わせる事です。来店した時点で「会場に興味を持っている」お客様には、購買心理の段階に即した接客をすることがとても重要になります。最初に何をして、次に何をしてという段階をきちんと踏んでいけば、劇的に購買意欲が上がります。「即決」スタイルの接客は、ブライダル業界の勝ち組施設の基本スタイルとなっていますが、まだまだ正しい「即決」スタイルでの接客が出来ている施設は決して多くはありません。

少し余談になりますが、昨年冬から私はダイエットに取り組みました。20代の頃にも一度減量に取り組みましたが当時は、がむしゃらに走ったり、ひたすら食べないなど、気合と根性で一生懸命やりましたが、まったく効果なし。そこで、きちんとトレーナーをつけ、正しい理論と方法を学び、適切な頻度で取り組んだところ3ヶ月で15キロ落ちました。やはり何事もやり方やルールを学び、それを実践することが一番早く効果的ということです。

私は自分のノウハウを教える為にいろいろと学びましたし、可能な限り分かりやすく教えるというアウトプットをくり返してきた為、伝わりやすいルールが完成したのだと思います。経験上、できる人は「なんとなく」感覚的にできてしまう人が多いです。その為、論理的な説明が苦手で、「人に教えよう」と思ってもなかなかうまく教えることが出来なかったりします。一方で、当社の理論やノウハウをインストールして頂いた企業では、持続的に安定した成績に繋がると同時に、それは体系化された教育システムでもあるので、社内での教育研修が可能になり、高い成約率を保ったまま自走できるチーム作りが、短期間でできるようになります。当社でも、社員には多くの研修を通して、社員の成長機会を定期的に提供しています。私が考える重要な原理原則は、その人の「考え方」が重要であるという事です。結局、商品やサービスを作るのは社員です。その社員の考え方が、良い考え方なのか、悪い考え方なのかで、商品・サービスが変わってきますし、顧客満足度ならびに売上は大きく変わってきます。結果として、良い考え方を持った商品・サービスをたくさん揃える施設は、長くお客様に愛される施設になります。

ですから、当社では人材教育に対しての投資は惜しみません。設立から3年経ちましたが、幸い社員は1人も辞めずに頑張ってくれています。昨年1年間は特に社員の働きがいを高めることに取り組み、より強い一体感が出てきています。社員が「誇りを持って働ける会社」にしたいと思っています。


Profile

1980年、香川県生まれ。2003年株式会社プラン・ドゥ・シーに新卒入社。新プロジェクトの立ち上げに参画後、新規担当として年間120組の婚礼施行、平均決定率68%という男性では異例の数字を獲得。年間MVPを最年少で獲得。また、2005年、ブライダルマネージャーに最年少で着任し、2008年に本社経営管理部配属となる。2009年退社後、株式会社ニューバリューフロンティアを立ち上げ、現職に就く。趣味はゴルフ・レストラン・ホテルでの顧客体験・読書。

Contact

株式会社ニューバリューフロンティア

愛知県名古屋市東区葵2丁目9-30
http://www.newvaluefrontier.co.jp/

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