目の前のことを全力でやりきれば、チャンスは生まれる

株式会社フルアウト 代表取締役 金田 和也

金田 和也kazuya kaneda

株式会社フルアウト

代表取締役

2016.04.07

プロ野球選手がムリなら球団のオーナーになりたい

起業を意識したのは高校2年の時です。兵庫から野球留学した宮崎の強豪校でプロを目指していましたが、椎間板ヘルニアを患って断念しました。それで目標を失って荒れて、先輩とケンカするなど問題を頻繁に起こすようになってしまいました。そんなある日、監督に呼ばれて「お前、いったいどうしたいんだ?」と聞かれ「やめたいです」と言ったら、「わかった、お前の人生だからやめろ」と。そう言われた瞬間、やめたくなくなりました。「止めてもらえることを期待していたんだ、甘えていただけなんだ」と気づいたんです。だから次の日からはまた平然と登校しました。

その当時、テレビで話題になっていたのが、ライブドアが近鉄バッファローズを買収するというニュースでした。「ベンチャー社長ってプロ野球チームが買えるんだ! 選手がムリならオーナーになるのもありだな」と真剣に考えて、大学受験のために生まれて初めて勉強を始めました。

当時の学力は、英語のアルファベットのLの先を知らないレベル。「マクドナルドは(サイズが)S.M.L.なのに、なんでLの次がMなんだろう?」と悩むくらい能天気で頭が悪すぎました(笑)。しかし起業するには経営学部に行かなくてはと、先生に「勉強を教えてください」と素直に申し出たら「お前みたいな生徒はなかなかいない」と熱心に教えていただき、最終的には英検を取得。そして東京の大学の経営学部に合格しました。

吉本のNSCに行ったらお笑い芸人の卵がいるように、「経営学部には経営者の卵がいる」そう信じ込んでいて、キャンパスを歩いていておしゃれな女の子がいれば「将来アパレルで起業するの?」、流通マーケティングを専攻していると聞けば「将来佐川急便を超えるような会社を作りたいの?」というふうに平気で聞くくらいの世間知らずでした。当たり前ですが同級生は「はっ? お前、何言ってるの?」という感じでしたね。でも大学っていいところで「そんなこと言ってないで、一緒にサークルの歓迎会行こうよ」とか誘われて、行ってみると面白い。すぐに夢を忘れて「バイトか遊ぶか飲みに行くか」みたいな生活が続きました。

限界を知らない人間が切磋琢磨しているベンチャーって楽しい

転機は大学3年の時。リーマンショックが父親が経営していた不動産会社を直撃し、「学費をこれ以上払えない。2つ選択肢がある。やめて働くか、自分で学費を稼ぐか」と言われました。大学は楽しいのでやめたくないし、不本意に学業の道を閉ざされ、不本意な働き方をしている人たちも周りにいる中、そうなりたくないという思いもあり、何が何でも卒業しようと決め、稼げるバイトとして見つけたのが光回線の代理店でした。募集チラシには「若者よ集まれ! 実力主義」と書いてあって「19歳で子会社社長、年収1500万円」などの実例が紹介されている。写真のイメージもさわやかな男女で「こんな生ぬるそうな奴らには負けないぞ!」と自信満々で入ったら、実は本当に厳しい世界でした。

飛び込み営業なのですが、「何度も来るんじゃねえ!」と追いかけられたり、いきなり警察を呼ばれて交番に連れて行かれたりしたこともありました。月に100人くらい入社してきても、残るのは5、6人でした。早い人は初日に「ランチ行ってきまーす」と出たきり帰ってきませんでしたね(笑)。そんな状況ですから、残る人は精鋭ばかりです。中卒・高卒で「ぜってー負けねえぞ。成り上がってやる!」みたいな猛者ばかり。

仕事の後、夜渋谷で飲んでいても誰かが「今日10件受注取ったぞ」と言うと、負けず嫌いな奴が「お前何言ってんの? まだ終わってねえよ」。いきなり街に出て女の子に声をかけるんですよ。「ナンパじゃないんだけどー、ひとり暮らし? 家に行ったりしないよ。光回線引いてる?」「引いてない」「じゃあ、やろうよ。普通に引いたらタダだけど、オレから引いたら1万円もらえるよ。やばくない?」「やばい、やばい!」とか言う女の子っているんですよ。そんな、限界を知らない人間が切磋琢磨しているベンチャーって楽しいなと思い、起業の夢が甦ってきました。1年間、この辛い仕事で学費を貯めて大学に戻ったわけですが、その時にはもう大学の友人とは話が合わなくなっていました。

株式会社フルアウト 代表取締役 金田 和也

Profile

1987年、兵庫県生まれ。小学生の頃からプロ野球を目指し、高校は宮崎県に野球留学するも椎間板ヘルニアによりプロ転向を断念。高校2年時に見たITベンチャーによるプロ野球チーム買収報道に感銘を受け、起業を志す。大学入学後、合計6社のベンチャー企業でのアルバイトを経て、「3年で独立する」ことを条件にITベンチャーへ新卒入社、アドテクノロジー事業の立ち上げに関わる。2013年、これまでのノウハウを生かし、新たな課題解決をするため、当初3年の予定を4ヵ月前倒し、株式会社フルアウトを設立。ビジョンは「世界のロールモデルとなる会社をつくる」。2020年までに「東南アジアと日本の架け橋になる」を目標に日々奮闘中。

Contact

株式会社フルアウト

東京都渋谷区円山町20-1 新大宗円山ビル5F
http://fullout.jp/

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