のぼり旗をはじめとする
販促物業界のトップランナー。
高品質・短納期・低価格で
お客様の商売繁盛を支援

株式会社イタミアート

伊丹 一晃Kazuaki Itami

代表取締役

人手が足りないことを逆手に取り、広告制作業から通販事業へシフト

イタミアートは岡山生まれ・岡山育ちの伊丹が創業し、一代で成長させた会社だ。高2で父が他界し、母が苦労して子ども3人を育てるのを見てきたこともあり、いつしか起業家を目指すようになった。高校卒業後すぐにでも働きたかったが、母の願いでシステム系の専門学校に進学。卒業後、大学を母体とする教育系出版社にエンジニアとして入社した。

ところが、1年ほどで営業に欠員が生じ、営業担当となる。学校だけでなく民間企業にも飛び込み営業をおこない、印刷物を次々に受注。自分の工夫次第で結果を出せる営業の面白さに目覚めた。と同時に、少子化によって教育系の印刷物の受注は今後ますます減ると危機感を抱き、新規事業のアイデアを会社に提案。しかし、あえなく却下されてしまう。「それなら自分で勝負しよう」と考え、出版社を退社した。

独立後は、広告制作業としてスタート。本来、広告とは、「広告費以上のリターンを見込んで投資する」ものである。しかしビジネスをしていると、リターン度外視の「お付き合い」で出さなければならない広告もあると知った。そのため独立後は「お客様にとって本当に価値ある商品を提供する」ことを目標に、広告や印刷物の企画・制作を請け負う仲介業者として仕事を始めた。再び始まった飛び込み営業の毎日。順調に受注を伸ばすが社員を雇わなかったため、収入はかなりの額になった。このまま突っ走って40代でセミリタイアするのも悪くない──。そんな伊丹の気持ちを変えたのが、JCでの活動だった。

JCとはJunior Chamberの略称で、日本各地で社会貢献活動を行う20歳〜40歳までの若手経営者による組織「青年会議所」のこと。会員は地元で起業した経営者のほか、代々事業を営んできた企業の後継者が多数所属する。JC活動に熱中しても、遅くまで飲んでも、彼らの会社は問題なく回る。社員のいない伊丹には、親の会社を継ぐ彼らが非常に恵まれているように見えた。伊丹の武器は「自分自身」、ただそれだけである。一営業マンとして実力で道を切り拓いてきた自信がある一方、資金も人脈も潤沢な他のJC会員と比較して劣等感にさいなまれることもあった。

「先輩の会社に、JCの後輩を伴って行きますよね。すると先輩は、後輩のほうばかり見て、こちらを見て話してくれない。JCでの立場も年齢も私のほうが上なのに。後輩は代々続く会社の後継者で、親の代から先輩の会社とつながりがある。かたや私は個人事業主。後輩と自分を比較して、自信を失った時期がありました。でも考え方を変えれば、JCに入ったからこそ自分の自信のなさ、弱気な一面に気づけたともいえます。『自信がないなら、ないなりに補うものをつくろう』とそのうち考えるようになりました。自分さえ食えれば、という気持ちも捨て、以前より貪欲に仕事と向き合うようにもなりましたね」

手を抜かずにJC活動をすると、自分の仕事が回らない。伊丹は人手が足りないことを逆手に取り、営業のフォローが少なくて済むカタログ通販にチャレンジすることに。注目したのは保育園。ひな祭り、運動会、クリスマスなどほぼ毎月年間行事があるため、そこに何か仕掛けられないかと考えたのだ。ただ、保育園関連の商品を扱う業者のネットワークは既にあり、参入は容易でない。そこで伊丹は業者と同様の商品を海外から探し、オリジナルうちわと知育教材を主力商品としたカタログ通販で対抗。2万施設にダイレクトメールを送り、6500施設の受注にこぎつけた。2007年にはネット通販を開始し、サイトだけで初月30万円を売り上げる。手応えを感じた伊丹は徐々にカタログからシフトし、社員4名で2億5千万円の年間売上を達成するまでになった。

販促ツール業界トップの会社を手本に、次なる目標を10億円にすえた伊丹。業界トップの会社と肩を並べるべく商品数を一気に増やし、販促ツールの総合サイトを立ち上げた。ところが、急激な商品数増加に社員がついていけず、専門知識不足で顧客対応が後手に回ってしまう。伊丹はすぐに経営方針を転換。商品をうちわ単体に絞り、危機を回避したこともあった。

うちわだけではないもう一つの事業の柱をつくろうと考え、次に目をつけたのがのぼり旗。受注用の専用サイトを開設し、製造は岡山に2社あったのぼり旗メーカーに外注。のぼり旗だけで月300万円を売り上げるようになった。2011年、のぼり旗の製造設備に投資し、製造を内製化したことで利益率が改善された。2015年には新社屋を建設し、工場も増設。のぼり旗製造で培ったノウハウを生かし、横断幕や懸垂幕の自社製造も開始。伊丹のこうした大胆な経営判断は出光興産創業者、出光佐三をモデルにした百田尚樹の小説『海賊とよばれた男』の影響が大きい。自社だけでなく、社会と国の発展を考える主人公・国岡鐵三のスケールの大きさに衝撃を受け、自分も勝負しなければと感じたという。

Profile

岡山県岡山市生まれ。1990年岡山情報ビジネス学院を卒業後、教育系出版社に入社。1999年有限会社イタミアートを設立し、広告制作事業をスタート。2007年インターネット通販事業を開始し、うちわ印刷などのサイトを立ち上げ。次第にのぼり旗をはじめとする販促ツールの企画・制作に軸足を移し、自社運営のECサイト数は数十にのぼる。2015年大阪市立大学大学院創造都市研究科アントレプレナーシップ研究分野修了。同年本社ビル完成。2016年から大学新卒採用を本格的に開始。2017年企業内保育所「イタミ保育園」開設。働きやすい環境づくりにも力を入れている。

Contact

株式会社イタミアート

岡山県岡山市南区新保660-15
https://www.itamiarts.co.jp/