人事を“イケてる”仕事に。
組織の内側から風土改革、
「人事のプロ」の育成を行う

有限会社アイズプラス  代表取締役 池照佳代

有限会社アイズプラス

池照佳代 Kayo Iketeru

代表取締役

2017.10.03

変革と成長を目指す
個人と組織のプロモーター
外資大手複数社での人事経験を活かし
IC(インディペンデント・コントラクター)
として活動

会社に深く入り込み、中から組織を変えていく

「人事を“イケてる”仕事にしたいんです!」

自分の名前とかけ、熱を込めてそう語る池照佳代。「変革と成長を目指す個人と組織のプロモーター」として、人事制度構築・改革、教育・育成プログラムの設計と実行、組織風土改革、人事マネジャー代行としての人材・組織マネジメントなどを手がけている。

過去にマスターフーズリミテッド、フォードジャパン、アディダスジャパン、ファイザー、日本ポールなどの企業で人事職を担当してきた経験を活かし、2006年に有限会社アイズプラスを設立した。

池照の強みは、クライアント企業の組織に入り込み、会社の一員とも言える立場でプロジェクトをリードすることだ。

「自分では『家政婦型』と呼んでいます。期間限定でお客様の家に入り、空間や環境をよりよく変えていくという点で、似ているなと思って。例えば、食器の収納位置を変えるだけで、人の行動って変わりますよね。コップを右から左に移せば、自然と左に手を伸ばすようになる。『行動を変えるには、食器の位置を変えればいいんだ』と気付けるのは、その家で暮らす人より、外から来る家政婦だと思うんです。企業における仕事の進め方や組織づくりでもそれは同じ。ちょっとした気付きや変化の機会を提供することで、クライアントの『ありたい姿』へ導ければ、と考えています」

池照が手がけるプロジェクトは、半年~1年スパンのものが多いが、最初から長期契約は結ばないこともある。まずは1~2ヵ月の短期で契約し、経営者や役員、周辺のキーパーソンへ徹底的にインタビューする。対話を重ねることで、「本質的に変えるべきは何か」を探るのだ。

例えば、当初の相談内容が「人事制度の変更」だったとしても、インタビューを進めるうちに、「変えるべきは人事制度ではない」と気付くことも多い。あぶり出された課題に対し、SCAのフレーム(System=制度・Culture=風土・文化・Awareness=意識)をベースとして、何を・どの程度・どのように変えるべきか、携わるメンバーをどこから引っ張ってきてどう配置するか、を提案する。課題解決のために、自分より他社のサービスやノウハウのほうが適していると思えば、それも正直に伝えるという。

有限会社アイズプラス 代表 池照佳代

「EQ」を高め、本来備えている力を発揮できるように

「プロジェクトを通じてメンバーを育ててほしい」というオファーが多いのも、池照の特徴だ。一般的に「コンサルタント」というと、解決策を提案すると「あとは自分たちで実行してください」と、いなくなってしまうケースも多い。残されたメンバーは戸惑い、難しくて運用できず結局は元のまま……そんな苦い経験を、池照自身が会社員時代に味わってきた。だからこそ、メンバーの実行力を底上げし、人事のプロフェッショナルとして育てていくことにこだわっている。

「私は、組織風土に関わることを一番大切にしています。経営者は、何かしら人に関する悩みを持っているもの。組織風土という目に見えないものを定量化し、経営課題に押し上げ、解決策を打っていく。人事の皆さんが“イケてる”プロとして、今後担うべき大切な役割の一つですし、やりがいを感じられる部分だと思います。なお、“イケてる”に決まった定義はありません。他人に定義された姿に近づこうとするなんて、イケてない。自分自身が『どうなりたい?どうありたい?何を伝えたい?』を明確にしていくプロセスが大切であり、私はその後押しをしたいんです」

もう一つ、池照のコンサルティングには大きな特徴がある。EQの活用だ。

EQとはEmotional Intelligence Quotientの略で、「感情知能(心の知能指数)」とも呼ばれる。これは、1990年代に2人の米国人心理学者によって提唱された理論。心理学の観点からビジネス社会における成功の要因を探った結果、「感情を適切に管理」し、「成果に向けて活用できる」能力が重要だと考えられている。

池照が提供するEQプログラムは、Awareness(意識)の変革から能力開発に効果的なメソッドだ。EQ発揮度を行動面から測定する検査により、個人の強み・弱みを明らかにし、能力開発につなげていくことができる。この取り組みでは、会社の研修でプログラムを受講した人が1~2年後に個人で受けに来るケースも多いという。人の感情と行動は、その時置かれている環境・風土に影響を受ける。客観的に「今の自分」を見てみたい、と再受講を希望するのだ。

近年、池照の元に多く相談が寄せられるのは、女性活躍推進の分野。たとえ制度が整っていても、十分に活かされていない企業もある。女性社員がリーダーやマネジャーとしての活躍を期待されても、本人に自信がなければ、本来持てる力も発揮されない。女性たち自身の意識変革が必要なケースは多いのだ。

こうした課題にも、EQプログラムは適している。EQ検査結果から自分の特徴を認識し、強みを伸ばし、弱みを克服できるよう意識して行動した結果、1年後にリーダーから部長に昇格した女性もいる。さらには、プライベートでも実践した結果、結婚に至ったケースもあるという。

池照が組織風土作りにこだわるのは、なぜなのか。それには、自身が妊娠を機に退職した経験が影響している。当時の池照はアディダスジャパンの人事シニアマネージャー。日本法人設立からまだ日が浅く、社内制度の整備に取り組んでいた。

ミッションの一つが、女性社員が出産後も活躍するための育児休暇・支援制度の整備。制度がほぼ完成したところで、自身の妊娠が発覚した。そのとき池照は、制度を利用せず、退職する道を選んだ。子育てに集中したいという想いが強かったのが第1の理由だが、自分が置かれている状況を見ると「子育てと仕事は両立できない」と判断したからだ。

「そのとき退職したことに後悔はありません。でも、制度を整備したにも関わらず、それを使えるような風土づくりや意識を高める活動まで及ばなかったことは、人事担当者としては失態といえるでしょう。この経験を反省として、制度と組織風土、そして意識を高めることにこだわり、クライアント企業の仕組みづくりに活かしています」

有限会社アイズプラス 代表 池照佳代

Profile

高校卒業後、カリフォルニア大学にてTESLプログラムを修了。帰国後に英会話学校での講師・学校運営を1年経験。その後、1992年から2005年まで、マスターフーズリミテッド、フォードジャパン、アディダスジャパンにて一貫して人事職を担当。出産をきっかけに退職後、ファイザーに再就職し、ダイバーシティや評価・報酬業務等の人事プロジェクトに従事。その後、日本ポールにて人事職を経験後に一旦退職し、2006年法政大学経営大学院に入学。大学院にてMBAを取得 し、在学中に有限会社アイズプラスを設立。主に企業向けに人材・組織開発コンサルティングやプログラム提供、コーチング等を提供している。2007年より認定NPO法人キーパーソン21の理事に就任し、NPO、行政、企業の協働プロジェクトを推進している。

Contact

有限会社アイズプラス

東京都品川区北品川5‐5‐15

http://www.isplus.co.jp/

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