アジアで自分たちが提供できる価値を見極めたい

株式会社エー・ピーカンパニー

米山 久Hisashi Yoneyama

代表取締役社長

シンガポールの店を繁盛させるのは、難しくない

私たちエー・ピーカンパニーは、2012年10月にシンガポールで居酒屋「塚田農場」を初出店し、現在では現地で3店舗を展開しています。

年間40〜50店舗のペースで出店を続けている日本国内では、遅かれ早かれ、飽和状態となることは予想がつきますので、海外出店はその打開策の一手といえます。まだまだ試験的段階といったところですが、今は、開店と同時に行列ができる盛況ぶりで、滑り出しは上々です。とはいえ、アジアで日本食がブームとなる中、シンガポールに出した店を繁盛させること自体は、実はさほど難しくはありません。問題は、いかに持続性のある、本質的な価値を生み出していけるかということです。

私が危惧しているのは、昨今の東南アジアでは、現地のマーケティングに関するノウハウは豊富でも、肝心の食に関する知見がまったくない人たちが、日本食レストランや居酒屋を次々と立ち上げていることです。今なら和食の物珍しさもあって、それなりに繁盛するとしても、いずれは現地の人たちから飽きられてしまうのは目に見えています。日本食文化がようやく海外でも一般化しようとしているのに、それは残念なことです。私が海外出店を決めたもう一つの理由は、こうした現状を変えたいという気持ちもありました。

では、シンガポールにあるエー・ピーカンパニーと同業他社との違いは何かと問われれば、海外ではまだ私たちらしさを出し切れていないのも事実。国内店舗と同じ内装、接客レベルの高さ、美味しい料理に関しては自負していますが、エー・ピーカンパニーとしての本質的な価値を提供できているとは、まだ思えないのです。

Profile

1970年東京都生まれ。
2001年にエー・ピーカンパニーを立ち上げ、飲食業に参入する。"みやざき地頭鶏" に出会い、2004年に居酒屋「わが家」を開業したことがきっかけで、2006年、宮崎県に農業法人を設立し、自社養鶏場と加工センターを立ち上げる。2011年には自社漁船による定置網漁を開始し、漁業での第1次産業への進出も果たす。そうした中で、飲食業が農水産業に直に関わることの重要性を感じ、日本の第1次産業を変え、さらに第6次産業のリーディングカンパニーとなることを目指す。2014年1月現在は「塚田農場」「四十八漁場」など15業態173店舗を展開中。2013年9月、東証一部上場。

Contact

株式会社エー・ピーカンパニー

〒105-0012
東京都港区芝大門2-10-12 KDX芝大門ビル9F
TEL : 03-6435-8440
URL : http://www.apcompany.jp/