事業承継対策は早めの対応が大事

株式会社グローバルリンク 代表取締役 重永 久則

重永 久則Hisanori Shigenaga

株式会社グローバルリンク

代表取締役

2015.04.26

我が国の事業承継の実態

2006年版の中小企業白書によれば、年間29万社の廃業のうち、後継者不在を第一の理由とする廃業が7万社と実に1/4もの割合を占めていることになります。7万社の廃業に伴う雇用の喪失は毎年20万〜35万人に上ると推定されており、日本経済を支える中小企業の雇用の確保や技術の喪失を防ぐといった観点から、事業承継問題が注目されています。

近年、中小企業経営者の高齢化は進んでいます。その理由は中小零細企業において、

(1)後継者難が増加していること

(2)平均寿命上昇や事業承継時期の遅れにより社長在任期間が長期化していること

などが原因と考えられます。

また、先代経営者と後継者との関係も年々変化しており、一昔前までは親族内承継が全体の9割以上を占めていましたが、近年では親族内承継が減少してきており、親族内での後継者の確保が困難になってきています。

また経営を引き継ぐための後継者の育成に必要な期間として5年〜10年はかかると考えている経営者が多数を占めていることからも、早めに事業承継対策に取り組み、後継者が十分に会社経営ができるよう、現経営者がバックアップする必要があります。

事業承継対策をしなかった場合の問題点

事業承継対策をしなければ、将来的に経営が不安定になり、事業の継続が困難になる可能性が出てきます。代表的なケースとして以下に4つほどご紹介します。

【ケース1】高齢の会長が実権を握り、社長への経営委譲が進まないケース

息子を後継者として社長にしても、株式の譲渡が完了しておらず経営権が移っていないケースです。経営面で会長と社長が対立するなど、スムーズな承継がなされなくなる可能性があります。

【ケース2】事業承継の準備をしないまま経営者の判断能力が低下したケース

後継者が決まっていない状態で不可抗力により承継の必要が出てきたケースです。病気や年齢的な理由により経営者の判断能力が低下すると、後継者が育っていなければ、後継者育成には時間がかかるため、事業の継続自体難しくなる可能性があります。

【ケース3】後継者に事業用資産の集中ができなかったケース

事業資産が複数の親族に分散してしまうケースです。たとえ後継者を決めていても、遺言書を作成するなどの対策を講じなければ、遺産分割協議により会社の事業用資産が事業と関係の無い相続人に分散し、会社経営がやりづらくなることがあります。

【ケース4】自社の魅力が後継者に承継できず取引先との友好な関係を築けていないケース

後継者育成や事業の引継が不十分なケースです。既存の取引先との関係が悪化すれば事業の継続が危ぶまれます。

インタビュアーの目線

地元宮崎に留まらず、九州そして全国で保険の加入環境を変えるべく飛び回っている重永さん。アグレッシブな仕事ぶりを裏打ちする自信に満ちた佇まいと、その半面、クレバーで冷静沈着な経営者としての顔を持ち合わせているのは、クレー射撃の現役国体選手として体得した心技体の賜物なのだと思います。

書籍「小さな会社のための「お金の参考書」 」から掲載】


Profile

学卒後、損害保険会社に研修生として入社。
3年後に代理店として独立し、生命保険も販売開始。保険会社の「販売代理」ではなく、複数の保険会社を取り扱い、お客様の代理として保険会社や保険商品を選択する「購買代理」という業態へ会社方針を変更。現在、九州全域はもとより関東方面に至るまで、幅広い地域にて保険コンサルタントとして活動する。

Contact

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〒880-0842
宮崎県宮崎市青葉町 74-1 青葉ビル1F
tel. 0985-62-2920 fax. 0985-62-2921
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