医療を軸に、
笑顔で出産や育児ができる
社会の実現を目指す

有明こどもクリニック

小暮裕之Hiroyuki Kogure

理事長 有明院院長

志に共感してくれる仲間とともに、より大きな理念の実現へ

クリニック運営にあたって「経営」を学ぶ重要性を感じた小暮は、『7つの習慣』や、ドラッカーの著書、経営セミナーなどからさまざまな理論・手法を学んだ。特に力を入れたのが組織作りだ。
しかし、最初は採用すらままならず、失敗を繰り返す。最大の失敗は、採用したスタッフを定着させるために、金銭的報酬でモチベーションをコントロールしようとしたことだ。折に触れて賞与を支給していると、お金に対する欲求が満たされたスタッフは「もっと楽をしたい」という方向に要求をエスカレートさせるようになり、信頼関係は次第に崩れていった。
こうした状況を打開するため、小暮は採用・教育方針を大きくシフト。「笑顔で安心して出産や子育てができる社会を創る」というミッションと、「元気なこどもと親の笑顔が溢れている社会であること」というビジョンを採用にも打ち出し、これに共感する人だけを採用して「パートナー」と呼ぶようにした。
研修では「人として」「当院のスタッフとして」どうあるべきかを伝えることに注力。また、顧客満足度や来院患者数といった目標に対する達成度によって基本給に業績給を上乗せしたことにより、パートナー一人ひとりが「患者さんの満足をいかに高めるか」を考え、進んで改善策を出すようになった。スタッフの考えを積極的に取り入れ、目標達成に向けた自律的な行動を支援するマネジメント方法も奏功し、今では院長がしばらく不在でも運営に支障が出ることはない。通常のクリニック運営をスタッフに任せ、小暮自身は新たな取り組みのプランニングなど、将来に向けた活動に注力している。

「今後、目指すビジョンは2つあります。1つは、国内の出生率を上げること。もう1つは、発展途上国における乳幼児の死亡率の低下です。海外にも影響力を持てるようになるために、まずは国内でブランドの確立を目指します。その第一歩として、理念に共感し、目指すゴールに共感してくれる仲間を増やしていきます」

 

現在、分院展開と、さらにアジア圏への展開も視野に入れ、医師の採用強化に取り組んでいる。「開業したいが経営に不安がある」という医師を一度雇用した後、経営者としての資質を見た上で医院の経営を一任する「クリニック無料譲渡」の仕組みを整備。一方、小児科に限定せず、フランチャイズ形式での開業支援も行っている。これを利用すれば、従来の10分の1の初期費用で開業が可能。有明こどもクリニックがこれまで積み上げてきたモデルを活用してもらうことで、一緒に成功する仲間を増やしていきたいと考えている。

「今後も『笑顔で安心して出産や子育てができる社会を創る』という理念の実現を目指して、新たな地域への展開をはじめ、医療サービス以外のサポート事業の可能性も探っていきます」

インタビュアーの目線

医師という上の立場から見るのではなく、子どもやその親御さん、スタッフさんにしっかり目線を合わせる――そんな姿勢を実感しました。「うちのクリニックは、私のものではなくみんなのもの」と断言する小暮理事長。書籍出版にあたり、看護師、医療事務、総務など複数のスタッフさんにも取材させていただきましたが、「任されることで主体的に取り組めるようになった」と語る皆さんの生き生きとした表情が印象的でした。

インタビュー・編集/青木典子 、藤巻 史

小暮 裕之さんの著書

  • 失敗を経て来院者数300%アップさせた院長が教える クリニック経営の成功法則

Profile

2003年、獨協医科大学卒業後、総合病院国保旭中央病院に臨床研修医として勤務。2005年より国立成育医療研究センター総合診療部レジデント。2008年、総合病院国保旭中央病院に戻り、小児科医を務める。2009年、同院の主任医員、国立成育医療研究センター 放射線診療部放射線診断科の臨床研究員を併任。2010年、有明こどもクリニック有明院を開業し、2016年に豊洲院、2018年には勝どき院を開業。「笑顔で安心して出産や子育てができる社会を創る」を理念として、多院展開を図っている。

Contact

有明こどもクリニック

https://child-clinic.or.jp/
<有明院>東京都江東区1-4-11 ブリリアマーレ有明クリニックステーション1F

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