自分に合う場所で生きるって大事

Infopot.Inc

佐藤 ひろこHiroko Sato

セブポット代表

日本人のセブのイメージを変えよう

最初にセブに来た時から、リゾート地なのに空港に英語表記のマップもないし、日本語の情報誌もまったくなく、情報が足りないとは感じていました。3年間暮らしていても、近所にどんな店ができたといったことも分からず、情報はまだ新聞とラジオとクチコミに頼っていました。それなら、情報業が面白いかもしれない。私が感じているリアルなセブを伝えたいと、フリーマガジンとウェブを使った情報業を立ち上げる事にしました。

2007年に『セブポット』誌を発行し、同時にウェブサイトもオープンさせましたが、もちろん編集の経験も知識もなく独学で、大変なことばかりでした。当時のセブは、お金を払ってまで広告を出すことが一般的ではなかったので、オーナーさんに理解してもらうことから始まりました。印刷コストが日本よりも高いうえ、広告費が日本のように取れないこともあって、フリーペーパーは意外と経費がかかり、最初は赤字続き。「来月やめよう」と毎月思っていましたが、諸先輩方に、「情報業はビジネスの中心になる。今は大変だろうけど、ギリギリまで辞めずに頑張りなさい」とアドバイスをいただき、国内景気も伴って、ようやく2年目から、軌道に乗り始めました。

思いだけは強かったのですが、お金もコネも実績もなかった私に、多くの地元企業の皆さんが助けてくださった事に今もとても感謝しています。創刊号の裏表紙にフィリピントヨタ自動車さんが広告掲載してくださったり、今も家族ぐるみで交流のあるドライマンゴーの最大手の会社の社長さんは「私も若い頃に日本の企業と取引をしてこうして大きくなり、感謝している。今まで日本人とビジネスをして嫌な事や騙されたことは一度もない。今度は私が貢献する番だ」と言ってサポートしてくれました。日本にいたら出会うチャンスがないような大企業の代表の方とも、直接お話しできたのは海外ならではだと思います。

日本製品に対するブランド力、日本人は信用できるし約束を守るなど、フィリピンではとても日本に対するイメージが良好です。それは当然私が作ったものではなく、上の世代の日本人が築き上げてこられた「日本ブランド」に対する恩恵を、今私たちは受けることができています。「私たちの次の世代にも日本人はこのように思われているだろうか?」。私たちがこうして海外で暮らし、仕事をする中で、この評価を次の世代へ受け継いでいかなければならないなという、責任感も生まれました。

現在は、日本からいらした皆さんを多方面からサポートできる情報業の強みを生かして、ビジネスコンサルやビザや会社設立サポート、不動産、賃貸管理事業などを行う別会社を設立し、この国のマーケットと、ここでビジネスをしたい方、住みたい方などをマッチングしています。ようやく育ってきた国内マーケットで、私たちの得意分野である、新しい広告事業も現在立ち上げ準備中です。セブにはまだないサービスや、ビジネス、商品がたくさんあり、日々ワクワクしています。

佐藤 ひろこ
次ページ :  女性が活躍できる環境

Profile

1978年、大阪府生まれ。
2004年、セブ島日系リゾートでスパマネージャーとして働く。2007年、ウェブとマガジンを使った、セブ島唯一の総合情報媒体「セブポット」Pinaka Pot Distribution, Inc.を創業。2014年、セブポットを運営するメディア事業「Infopot.Inc」、ビジネスコンサル、会社設立、賃貸・管理不動産、ビザサポートなどの直接サービスを行う「TheHatena Solutions Inc.」、インベストメント・ホールディング会社「Cou.A Investment Holding Inc.」の3社に分社化。情報業で培った人脈と最新の情報をもって、多くの日本人の起業進出をサポート。起業家としてだけではなく、2児の母親として、海外移住・親子移住などの相談サポートも行っている。

Contact

Infopot.Inc

2F Henry Hotel, Maria Luisa Road, Banilad Cebu City
http://cebupot.com