やるべきことをやれば結果は必ずついてくる
株式会社エイ・エヌ・エス 代表取締役 赤澤 博史

株式会社エイ・エヌ・エス

赤澤 博史Hirofumi Akazawa

代表取締役

2015.10.06

強い欲求や興味が﹁能力がある﹂人をつくる

最近は保守代行という新規ビジネスが好調です。近年、基幹業務システムの開発企業は減少傾向にあります。また、現存している企業でも経営者やエンジニアの高齢化が進んでおり、システム開発・保守を行える人材が減少してきています。最悪、廃業や倒産、M&Aなどに至るケースも少なくありません。

すると、その企業が開発した基幹業務システムを利用している会社は、非常に困った事態に陥ります。会社の心臓部にあたるシステムがブラックボックス化してしまい、何かトラブルが発生した場合に誰も解決できなくなるのです。

そこで、当社でその保守を代行します。他社が開発したシステムは、プログラムの解析などかなり高度な技術力が求められますが、当社はそのノウハウや技術を有しています。

同業他社の場合、自社開発でないシステムの保守は非常に面倒ですので、新たなシステム導入を薦めるのが一般的です。しかし、当社はあくまでお客様の利益や利便性を最優先に考え、使えるシステムは使っていただくというスタンスで臨んでいます。

次の一手は、海外市場でのサービス展開です。現在、ベトナムに現地法人を設立し、技術者の養成を行っています。5年以内にはミャンマーへの進出も視野に入れています。

ただし、決して無理はしません。当社の長い存続を実現するため、ポリシーとしているのは「身の丈経営」です。何か地味なようですが、背伸びをせず、徐々に成長するのが一番重要だと思います。もちろん、もっと社会に貢献するには、現在の身の丈のままではいられません。経営者の能力が身の丈の基本ですので、私自身さらに修練を積み、身の丈を伸ばしていこうと思います。

皆さんも、自分の能力や身の丈を伸ばす努力を怠らないでほしいと思います。一般的に「能力がある」というのは、1人で高い成果を上げられることを指すと思います。では、成果を上げるにはどうするか。まずは行動しなければなりませんが、やみくもに行動しても成果は上がりません。何らかの情報を元に適切な判断をしてこそ、意味・意義のある行動が生まれます。さらに突きつめれば、判断のための情報が非常に重要ですので、興味のある分野を細かく観察しておくことが大切です。

能力がある人の典型で考えてみましょう。たとえば、イチロー選手。彼は「世界で活躍する」という非常に高い欲望を持ち、それに成功した人です。その成果をもたらしたのは、単に彼の才能によるものではなく、トレーニングやコンディショニングなどの研究(=情報)を緻密に積み重ね、実行してきたことにあるでしょう。

彼と同様に、成果に対する高い欲望や、仕事への興味を持てば、人間は自ずとその分野の観察や研究をします。それを元に試行錯誤しながら行動に移していけば、おそらく誰もが成果を上げられる、つまり「能力がある」人になれるわけです。

ですから、学歴の高低くらいで自分の能力を推し量るのは早計に過ぎます。たしかに、学歴の高い人は何らかの能力が高いため、容易に70点くらいは出すかも知れません。しかし、それ以上の点数をたたき出すのは、何よりもその仕事への興味や欲求が高い人です。仕事が好きで好きでたまらないオタク級の人になると、90点以上も難なく出します。
私はスキー場のアルバイト時代にこの事実に気づき、当社に入社後も常に高い成果を目指してきました。お客様から「ありがとう」という声をもらいたいという欲求を抱き続けてきました。社員にも「自分の欲求と仕事を関連づけてほしい」とよく言います。

会社員の仕事は地味ですし、成果も抽象的なため、今一つ本気になれない人が多くいます。そのため、「できない」人が量産されるのです。だったら、成果に対する欲望が煮えたぎるような職業を探せばいいですし、すぐには希望の職業に就けなくても、その端緒となるような仕事を見つければいいでしょう。何らかの欲求や興味をもって仕事に取り組む。そうすれば、皆さんもきっと「能力がある」人になれるはずです。

インタビュアーの目線

若々しい外見とは裏腹な落ち着き払った話しぶりでありながら、言葉の端々に熱を感じさせられる赤澤さん。その背景には、親子二代にわたる四半世紀の業歴と、「企業経営は継続である」という地に足の着いたベンチャースピリットがありました。このハイブリッドな経営が現在のビジネスモデルを作り、会社の文化にもなっているのですね。

書籍「これから働くならこの会社でしょ (2015年09月18日 第1刷発行)」から掲載】


Profile

1978年、東京都生まれ。大学卒業後、株式会社エイ・エヌ・エスに入社。エンジニアとして、多数の新規プロジェクトに参画。
その後、プロジェクトマネージャーを経て、2007年に代表取締役に就任する。2010年、システムアウトソーシング事業を新たにサービス化した「IT-Trust」を開発し、業界の注目を集める。2011年、企業の利益アップをサポートする「IT-Trustセミオーダー版」を新たにリリース。2012年8月にはベトナムに進出し、オフショア開発事業に取り組んでいる。趣味は、ゴルフ、食べ歩き、旅行(石垣島など)。ブログ更新中→http://ameblo.jp/ans-net/

Contact

株式会社エイ・エヌ・エス

東京都中央区新川2-1-5 THE WALLビル6F(2015年10月より)
http://www.ans-net.co.jp/(IT-Trustサービスサイト)
http://www.ans-corp.jp/(基幹システム・オーダーメイド開発の専門会社ANS)

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