会社を知るとは、その会社の成長の〝源〟を理解すること

株式会社Speee

大塚 英樹Hideki Otsuka

代表取締役

これから社会に出るあなたへ

読者の中には「ビジネスに興味もなければ、バイトだって好きじゃないのに、就職して毎日働くなんてまっぴら」と思う人がいるかもしれません。でも、努力が評価されて嬉しかった経験はないですか。社会はよくできていて、頑張った人には必ずリターンがある。とくにベンチャーには、1年に何回もそのチャンスがある会社が多いです。

就職に際し、教育制度の充実度への関心が高いともいわれます。私は手取り足取り教えるのは、過保護だと考えています。教わるより、自ら学び、気付くことでしか、真の実力は身につきません。Speeeでは、一般社員が事業を経営レベルで共に考え、創る場を3つ用意しています。1つ目は、半年に一度の企画立案の社内公募。2つ目は、役員を交えたプロジェクトへの参加。3つ目は、ボードミーティングへ役員のアシスタントとして参画する「Board+」。事業調査や役員とのディスカッションに参画することで、自分の実力を肌で知り、力不足と感じるなら自立的にキャッチアップしてこい、という取り組みです。

これも個人的なおすすめですが、自分を高めるには、自分が〝カッコイイな〞と思う人を見つけ、その人を真似ることも近道です。私の場合は、高い志を持ちながら、物事を本質的に、かつ細かい粒度で思考する方を見るとカッコイイと感じます。

ところで、ベンチャー企業を就職先と考えたときに、どんな会社を選べばよいでしょう。間違いなくいえるのは、絶対的な選び方は存在しないということ。ただ、敢えてシンプルな目安を挙げるとすれば、伸びている会社を選ぶこと。会社が伸びているときというのは、
働いている人の視線の先にちゃんとお客様がいて、世の中に価値を提供することに集中できている状態です。逆に会社が停滞していると、働いている人の目は組織の内側に向きやすく、くだらないお家騒動や人的トラブルなどが起きるようになります。質疑応答の機会があれば、「御社の強みは何ですか?」と必ず聞きましょう。会社案内やホームページに書いてあるような、通り一遍の答えではダメです。あなたが納得できるまで聞いてください。伸び続ける会社には、必ず理由があります。売上や利益ではなく、ユーザー数や従業員数、製品数などでも構いません。とにかく、会社が大事にしているものが定量的に前に進んでいるか、なぜ前に進めているのかの〝源〞を確認してください。仮に顧客を1万社抱える会社なら、新製品を出せば初めから1万社の潜在顧客がいる、だから連続的に伸び続けられるのです。

就職は人生の大切な岐路のひとつ。教育制度や社風も大事ですが、会社の成長の〝源〞を理解することこそ、その会社を知ることです。後悔しない会社選びをしてください。

インタビュアーの目線

16歳でバフェットに薫陶(くんとう)を受け、経営者への道をまっしぐらに突き進んできたという大塚社長。経営書を読み漁り、若いうちから実践的なビジネススキルの研鑽に励んでこられた語り口は、まさに卓越した経営知識を持つ〝経営ギーク〟。20歳年長の経営者である私が、一言も口をはさむ余地はありませんでした。大塚社長の20年後が末恐ろしくもあります。(リスナーズ垣畑

書籍「10年後に後悔しない働き方 ベンチャー企業という選択 (2014年01月23日 第1刷発行)」から掲載】

Profile

1985年、埼玉県生まれ。メディア関連事業の会社を創業し、2011年に譲渡。同年、25歳で株式会社Speee代表取締役に就任。
2015年にAERAの「日本を突破する100人」に選出。2017年からREAPRA Venturesの外部アドバイザーを務める。
Speeeは「デロイト トウシュ トーマツ 日本テクノロジー Fast50」7年連続成長企業上位ランクイン。
Great Place to Work® Institute Japanが実施する「働きがいのある会社」ランキング上位連続受賞などがある。

Contact

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