リスン通信

会社案内パンフレットの作り方|マーケティングのプロが徹底解説

更新日:2019年02月28日


 
「会社案内パンフレットの作り方ってどんな感じなんだろう?」
 
と思い、軽い気持ちでこのページを訪れた方は、どうかドン引きしないでください。
 
突然ですが、『会社案内パンフレットの作り方』の全体プロセスを書き出すと下記の通りになります。
 

■会社案内パンフレットができるまでの全体プロセス
 
1.目的
1-1.そもそもなぜ作るのかを決める
1-2.読者のペルソナを決める
1-3.読者の状態がどうなるのが理想かを決める
1-4.会社案内の配布方法を決める
 
2.企画
2-1.読者の状態をパターンで分別する
2-2.読者の状態を理想に近づけるための方法を洗い出す
2-3.「2-2」を実現するために必要な「リソース」を想定する
2-4.「2-3」で想定した内容をもとに予算にする
2-5.プロジェクトの開始から納品までのスケジュールを決める
 
3.デザイン
3-1.全体ラフを決める
3-2.コアメッセージを決める
3-3.コアイメージを決める
3-4.コアメッセージの要素分解をする
3-5.コアイメージの要素分解をする
 
4.レイアウト
4-1.展開(魅せる方法)
4-2.配置(読ませる方法)
4-3.強調(印象を残す方法)
4-4.全体レイアウトを決める
 
5.ライティング・撮影
5-1.撮影現場・商品を選ぶ
5-2.取材内容(ヒアリング事項)を決める
5-3.写真ディレクション
5-4.ライティング
 
6.チェック・修正
6-1.誤字・脱字チェック
6-2.校正
 
7.印刷
7-1.印刷データ
7-2.紙の指定
7-3.納品場所

 
これはあくまで「概要」ですが、気が遠くなりそうなレベルで考えることがありますよね…。
 
ちなみに、すべてを細かく説明していくと、1冊の分厚い本ができあがることになってしまいます。
 
「やべえ、こんなにあるの…全部やらなきゃいけないのって難しすぎでしょ…」
 
とひるんでしまった方は、ご安心ください。
 
今回の記事では、会社案内パンフレットの作り方を1から10まで教える訳ではありません。
 
あくまで制作会社に会社案内パンフレットの制作を依頼する前提で、必要最低限おさえておくべき会社案内パンフレットの作り方について記事にしていきます。
 
よって、この記事を読むと役に立つであろう想定読者は、
 
・初めて会社案内パンフレットを作ろうとしている方
・会社案内パンフレットの発注担当の方
 
に限定しております。
 
「あ、自分のことだ。それなら読めそうかな」
 
と思った方は、ぜひとも続きをご覧ください。
 

会社案内パンフレットを作る目的とは

 
ここだけの話ですが、
 
あなたの会社が『会社案内パンフレットを作る目的』はなぜですか?
 
と聞くと、
 
「なんとなく」
「他の企業も作ってるし」
「昔からあるから」
 
という理由で作られているケースが多々あります。
 
『会社案内パンフレット 作り方』と検索してこの記事を訪れた方にとっては、
 
「そんな目的意識がない方なんてほんとにいるの?」
 
と思われるかもしれませんが、実在します。
 
会社案内パンフレットは、今で言う「ホームページ」と同じ役割を担っていました。
 
あえて分類するとしたら、
 
・デジタルな会社案内=ホームページ
・アナログな会社案内=パンフレット
 
です。
 
今やインターネットの利用者も爆発的に普及し、ほとんどの会社がホームページを所持したことにより、アナログな会社案内の価値は「相対的に低下した」のは紛れもない事実でしょう。
 
しかし、会社案内パンフレットが利用される場面は、まだまだ多くあります。
 
たとえばセールスマンが初対面のお客様に対して、自社を説明する際に、ホームページを見せながら説明する人はほとんどいないでしょう。
 
事実、多くの会社では、対面において「会社案内パンフレット」が利用されています。
 
採用の場面でも同じでしょう。パワポで作られた資料よりも、上質なパンフレットで作られた資料の方が「ちゃんとしている会社だな」という印象を残せることは間違いありません。
 
では、改めて確認します。
 
あなたの会社が「会社案内パンフレット」を作る理由はなぜでしょうか?
 

そもそも「なぜ作るのか」を決める

 
この記事を書いているリスナーズ株式会社では『会社案内パンフレットの制作』をしておりますが、
 
「1円の利益にもならないものを作るのなら、会社案内パンフレットを作るのは止めたほうがいいです」
 
と正直に申し上げます。
 
なぜなら営利目的の企業において「利益にならないこと」=「役に立たないこと」は求められていないからです。
 
営業であれば「一人でも多くの顧客に選ばれる」ために。
 
採用であれば「一人でも多くの求職者に選ばれる」ために。
 
会社案内パンフレットが、「売上」や「採用」に影響をもたらすツールでなければ、厳しく言えば『無価値』なのです。
 
では、売上や採用に影響をもたらすツールを作るためには、まず何を考えなければならないのでしょうか。
 
考える際のプロセスは大きく3つです。
 
・読者のペルソナを決める
・読者の状態がどうなるのが理想かを決める
・読者に届ける配布方法を決める
 
これらについて徹底的に議論を尽くしていくことが必要です。
 

読者のペルソナを決める

 
「会社案内パンフレットを届けたいと思う読者は誰でしょうか?」
 
この答えは各チームによって変化すると思います。
 
たとえば、「営業チーム」と「採用チーム」では、届けたい人(主なターゲット)がまったく違いますよね。
 

 
この図のように、営業チームと採用チームでは、「目的」も違えば、「伝えたいメッセージ」も違います。
 
さらに、深い質問をしていきましょう。
  
「あなたの会社の営業チームが『理想とする読者のペルソナ』はどんなイメージですか?」
  
なぜ「理想とする読者のペルソナ」をイメージするかというと、読者の『価値観』と『コンテンツ(中身)』を可能な限り合わせたいからです。
 
会社案内で伝えるコンテンツが、『読者の価値観に合わない』とまるで響きません。なぜなら、価値観とは『物事を判断するときの基準となる最大の要素』だからです。
 
たとえば、私たち大人にとって「金(Gold)」は、とても高価で価値のあるものだと認識し、大事にしますよね。
 
しかし、3歳の男の子にとっての「金」は、「キラキラした綺麗なもの」という認識でしかなく粗雑に扱ってしまうことでしょう。
 
つまり、人はそれぞれ「知識量」や「体験」によって価値観がバラバラなのです。
 
よって後に作ることになるコンテンツの「良し悪し」を判断するためにも、下記の例の通りにペルソナを埋めていくことが必要となります。
 
たとえばこの記事のコンテンツをつくるためにも、きちんとペルソナを設定しております。
 

 
<ペルソナ(例)>
 
■性別:男性
■年齢:28歳
■職種:メーカー系/総務
■役職:係長
■学歴:大卒
■どんな「悩み」や「問題」を抱えている?:
上長から「会社案内パンフレットが古くなったから担当やってもらえる?」と言われたものの、作り方がまるでわからない(悩み)。
 
制作会社に提案の依頼をしようにも、まず何を頼めばいいのかもわからない(問題)。
 
そんな状態で呼ぶのは失礼だし、最低限の作り方を調べておこうと思い、ネットで検索したところ、この記事に辿り着いた。

 
このように定義することで、人の顔や心境を想像しながら、すらすらと書くことができています。
 
「あの人も読むし、この人も読むし」
 
と想定する人が多くなると迷いが生じます。
 
また、最大の問題は広く浅いコンテンツしか書けなくなることです。
 
その結果、誰にも響かないものができあがる危険性すらあるのです
 

■ペルソナは複数にしてもいいの?

 
なお、「会社案内パンフレット」を複数のチームが利用することもあるでしょう。
 
その場合においても、たった1人の最優先するペルソナを決めてください。
 
「でも、営業チームのペルソナを優先されたら、採用チームでは使えなくなっちゃうよ…」
 
というのであれば、単純な話ですが、各チームごとに作ればよいのです。
 
各チームごとに成果が出るのであれば、各チームごとに予算を割り振ってでもやるべきですからね。
 

読者の状態がどうなるのが理想かを決める

 
「会社案内パンフレットを渡して、読んでくれた人がどうなることが理想ですか?」
 
この問いに対する答えは、作るチームの目的によってバラバラでしょう。
 
「自社が何をやっているのか、ざっくりでも理解してくれたらいいな」(理解
「とにかく自社のことを忘れないでほしいんだよね」(記憶
「初回取引のために必要になることも多いから、信頼してほしいんだよね」(信頼
「読者が自社と取引したくなるようにしたいんだよね」(行動
 
下の回答になればなるほど、コンテンツのレベルが高くなりますが、成果は出やすくなります。
 
コンテンツのレベルとは、「誤解/不可解→理解→納得→共感」の順に上がっていきます。
 
わかりやすく表にすると、下記のようになります。
 

 
会社案内パンフレットを作る前に、目指すポイントに印をしておくとよいでしょう。
 

会社案内の配布方法を決める

 
会社案内パンフレットを作っても、読者に届かなければ意味がありません。
 
まず、確認すべきは利用シーンです。
 

・商談
・オフィス受付
・店舗
・商品添付
・ポスティング
・展示会/合同説明会

 
など多くの利用シーンがあります。各利用シーンの中で、それぞれの配布数の想定を立てます。
 
そして配布数が最も多い利用シーンにおいて、最適なパンフレットの形状や品質を決めます。
 

<決めておくこと>
・サイズ
・形態
・ページ数
・紙質
・印刷方式

 

企画

 
前章で目的を明確にしておけば、制作会社に提案や見積を依頼する際のコミュニケーションが驚くほどスムーズになっていることでしょう。
 
あとはもう簡単です。制作会社を探して、その中から選ぶだけです。
 

制作会社を探して選ぶ

 
制作会社を探すのは簡単です。インターネットで検索して、問合せをすれば、企画やサービスを提案をしてもらえます。
 
しかし、「読者の状態がどうなるのが理想か」で決めた、『求めるコンテンツのレベル』が高くなればなるほど、実現できる制作会社が限られてしまうので、選ぶのが難しくなります。
 
選ぶ際のポイントは「過去事例」や「実績」以外にありません
 
会社案内パンフレットの現物を見ながら、
 
「これなら理解できるな」
「これなら共感できそうだな」
 
とコンテンツレベルを確かめつつ、制作会社を選ぶことが大事です。
 
※レベルの高いコンテンツを希望される方は、別記事「社員が自発的に配り始める『会社案内』をつくるための挑戦」をご覧の上、弊社にもお声がけいただけますと幸いです
 

ネット上で見ることができる会社案内

 
自社のホームページで会社案内パンフレットのPDFデータを公開しているところは意外と多く存在ます。
 
「自社のイメージに近いな」
「これならよさげだな」
 
と思うものをあらかじめ見つけておくと、制作会社にも「こんな感じで作れますか?」と聞くことができるので、オススメです。
 
■関連記事:おしゃれでかっこいいデザインの会社案内PDF【21選】
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工程表を作る


 
会社案内パンフレット制作は依頼してからが大変だったりします。
 
制作会社とのやり取りの他に、社内で関わる人が多く複雑な指揮系統になる場合は、工程表を作ることをオススメします。
 
・誰が
・何を
・いつから、いつまでに
 
を一目でわかるようにしておいて、関係者全員にも全体の流れがわかるよう共有しておくとベストです。
 

会社案内パンフレットの作り方まとめ

 
会社案内パンフレットの作り方について、ざっと自分がやるべきことが見つかったかと思います。
 
この記事の他にも参考になる記事がいくつかありますので参考にしてくださいませ。
 

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