
飲食が担うのは「心を繋ぐ」場所づくり 街コミュニティの中心となるレストランを目指す
株式会社アイドマ・ホールディングス
クラウド・メンバーズ事業部 事業部長
奥澤 裕人 / Yuto Okuzawa
「アイドマで働きはじめた頃、上司から言われたんです。『奥澤の発言は95%がネガティブだ』って。いつも最悪のことを想定して動くので、良い意味に捉えれば失敗をしない人。でも、上司からすれば失敗を恐れて挑戦しない人に見えていたのかもしれません」
こう語るのは、アイドマ新卒入社6年目の奥澤裕人。
他の企業であればまだ若手と言える年次でありながら、事業部長の重責を担う。
そんな奥澤が入社当時を振り返り、悲観的な青年だったと言うのには理由がある。
ちょうど就職活動の時期に大手メーカーが大量リストラを発表。
その頃、エンジニアを目指していた奥澤は、40から50代の技術者が会社を去っていくことをニュースで知り、会社員はどんなに個人が努力してもどうにもならないことがあると無力感を覚えてしまった。
しかし、そんな奥澤を変えたのはアイドマで営業をするなかで出会った顧客である中小企業の経営者たちだった。
「アイドマの仕事は、経営者が会社を今後どうしていきたいか、何に悩んでいるのかを伺いますし、経営の支援を通してお客様の最終的な夢に触れる機会に溢れています。そうした機会をたくさん経験するうちに、熱く想いを語る経営者の皆さんを応援したいと思いましたし、課題を解決して成功に導くこの仕事は、自分の人生を賭けてやる意味があると前向きな気持ちが芽生えてきた。何より、これは自分の意思で選んだ仕事なんだから、失敗を恐れて挑戦しないことの方が、自分の人生においてリスクだなと思ったんです」
加えて奥澤は、致命的なミスや事故は起きないように上司がカバーしてくれるからこそ、安心して挑めたとも語る。
そうした環境の中で揉まれるうちに、奥澤は新規事業やプロジェクトに自ら手を挙げ、いくつかのサービスの責任者も経験してきた。
停滞していたプロジェクトに切り込んで立て直したこともあれば、勇気ある撤退という決断をしたこともある。
そうした覚悟を伴う決断の積み重ねが、今の奥澤をつくっている。
「仕事は自分の領土。ただ待っているだけでは自分の領地は大きくならないと思います。自分ならその土地でこんなことができるとか、もっと広い土地が切り拓けると示すこと。上司の立場で考えてみても、実際に出来るかはさておき、この姿勢がある人に任せたいと思うはずだと、自ら手を挙げていた感覚です」
現在の奥澤が責任者を務めるクラウド・メンバーズ事業部は、主に主婦層をターゲットとした在宅ワークの求人メディア『ママワークス』を担っている。
ただ、奥澤たちが社会に提供しているのは、単に在宅ワークを起点とした企業と人のマッチングだけではない。
在宅ワークを中心とした新たな働き方を解決策の一つとしながら、既存の業務プロセスを進化させたり、経営・人事のあり方に変化をもたらしたりするような改革の実現こそが、今の世の中には必要なのだと語る。
「時間や場所に縛られない働き方は、これまでなかった新しいスタイル。だからこそ、ただその手法を提案するだけでは、企業も個人も上手く使いこなせず活用は進まない。これは、ママワークスの初期の失敗を踏まえた学びでもあります。だからこそ僕たちは自分たちの失敗経験も踏まえながらお客様の業務改革や人事改革にまで携わるコンサルタントでなければならないと思っています」
失敗をした者にしか語れないことがあり、そこには大きな価値があると奥澤は言う。
だからこそ彼が実現したいのも“努力をしたい人が努力できる社会”。
頑張りたいという気持ちが報われる世の中を実現するため、奥澤のチャレンジはこれからも続く。
インタビュー・編集:森田大理 西野愛菜/撮影:森モーリー鷹博
飲食が担うのは「心を繋ぐ」場所づくり 街コミュニティの中心となるレストランを目指す
お母さんと子どもが安心して通えて笑顔になれる場所を作りたい
幅広いスキルが身についたことで、産後も復帰してみようと思えた
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