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ストーリー代表・CEO

引越しを通じて、 ひとつでも多くの 笑顔を生み出したい

代表_アップル

14歳で引越業に入り、21歳で引越会社を創業

「お客様に喜んでいただく」という信条と
利便性を高めるシステム投資で、
2034年までに「引越し業界・日本一」を目指す

株式会社アップル
代表取締役
文字 放想 / Yukio Monji

格安でありながら、高品質な引越しサービスを提供

2006年の設立以来、増収を続けるアップル引越センター(株式会社アップル)。10周年を迎えての年間売上高は10億円近くに達した。創業者の文字放想(もんじ・ゆきお)が中古の2トントラック1台で始めた事業だったことを考えると、目覚ましい成長ぶりだ。

アップルの強みは「格安」でありながら「品質が高い」ことだ。

同社では、利用したお客様から寄せられるアンケートを重視。喜びや称賛の声を受けた社員を高く評価し、表彰する。お客様に喜んでもらえる行動を共有し、社内に広げていくことで品質向上に取り組んできた。顧客の満足度が高まり、再利用や紹介による受注が増えたことで広告宣伝費を抑えることができ、格安料金を実現できているのだ。

「『売上を上げること』を目標にするのではなく、『お客様に喜んでもらうこと』『気持ちよく新しい生活を始めてもらうこと』にとことんこだわっています。スタッフ一人ひとりがそれを目指して行動しているから、お客様に満足いただけているんです」

文字はそう自信を見せる。

とはいえ、「安さ」と「高品質」だけではない。成長の背景には、綿密なターゲット戦略もある。通常、引越業界では単身者、家族、オフィスという3つの分類で顧客分析が行われるというが、アップルではさらに細かく分類。特に単身者について、首都圏、関西圏、地方ごとに「予算に限りのある20代」と「予算に余裕のある30代」などに分け、「首都圏に住む30代の単身者」を主なターゲットに設定した。そうした人々にとっての利便性向上に取り組むことで、満足度アップにつながっているのだ。

お客様の利便性を追求し、最近リリースしたサービスの一つが、単身引越しECサイト「ラクニコス」。スマートフォンから3分で引越予約ができるサービスだ。住所、荷物などのデータを入力するだけで、引越し費用の確定金額がカレンダー表示される。アップルが持つ過去10年分の見積りのビックデータを活用し、訪問や電話でのやりとりなしで見積もりと引越予約ができるようにしたのだ。これまで「ネットで引越予約」をうたったWEBサイトはいくつかあるが、スマホ向けに最適化されたサイトは業界初である。


 

14歳で引越業界へ。さまざまな引越し会社でスキルを磨く

文字と引越し業との出会いは、14歳のときにさかのぼる。

中学1年生までは、どこにでもいる普通の真面目な少年だったという文字。ところが、1年生の2学期になると、思春期特有の反抗心から不登校になり、連日、悪友の家に入り浸って昼夜逆転の生活をするようになった。ある日、親の財布からお金を抜き出そうとしたのがバレ、父から愛の鉄槌を受けて「このままではいけない。生活を改めなければ」と痛感した。

その手段として選んだのは、「自ら働いてお金を稼ぎ、経済的に自立する」という道だった。だが、アルバイトとして雇ってくれるところはなかなか見つからない。年齢を2歳サバ読んで「中卒のフリーター」を名乗ったものの、もともと童顔の文字の嘘はバレバレだったのだ。そんな中、ある小さな引越し会社に面接に行ったところ「いつから働ける?」と雇ってくれることになった。

「自ら選んだというより、偶然に出会った仕事ですが、すぐにこの仕事の魅力に気づきました。引越業は、お客様の『人生の節目』をお手伝いする仕事。無事にやり遂げたときの達成感は大きかったし、何より、自分が一所懸命に荷物を運ぶことで、お客様から『ありがとう』の一言がもらえることがとてもうれしかったんです」

それから中学卒業までの2年間、ほとんど学校には行かず引越し作業に従事した。ある日、当時働いていた引越し会社の社長にこんなことを言われる。

「お前もオレみたいに学歴がないから、今はよくても将来は大学とかを出た人たちに抜かれるぞ。そうなりたくなかったら、自分で会社を興すか、伸びる会社で頑張らないとダメだぞ」と。その言葉が、文字の心にずっと残った。

以来、文字は「スキルアップ」を意識するようになる。さまざまな引越し会社を渡り歩いて、電話受付や見積もりの仕方、コールセンターでの指示や配車管理などの仕事を覚えていった。一時期はリサイクルショップの店長を務めるなどの寄り道もあったが、引越し業界で「喜ばれるサービス」や「効率的なオペレーション」のノウハウを積み上げていったのだ。

18歳のとき、あるオーナー会社の下で独立採算制の引越し業を始めてからは、年間の休日が5日しかなかったほど、がむしゃらに働いた。トラック2台から始めたその事業はトラック15台規模にまで拡大し、文字の月収は100万円に達した。だが、2年ほどでその会社を退職することになる。オーナー社長の「人はいつか辞めるから、辞めるまでこき使った方が得だ」という考え方に強い抵抗感を抱いたのだ。

厚待遇を捨て、21歳で株式会社アップルを設立。100万円を元手に、中古の2トントラック1台と2DKのアパートの事務所からスタートした。19歳で結婚して子どもも生まれていたため、「とにかく生活費を稼がなければ」の一心だった。


「会社は何のためにあるのか?」を真剣に問い続けた日々

アップルは1期目から7000万円、2期目には1億5700万円と急速に売上を伸ばしていった。3期目には支店も開設した。しかし、すべてが順調だったかというと、そうではない。創業して5年が経とうとするころ、「何かが狂い始めた」という。

「売上が上がり、人が増えていく過程が楽しくて、ただただ走り続けていました。でも、ふと立ち止まって『何のために仕事をするのか』と自問したとき、目的がないことに気付いた。『生活するためのお金を稼ぐ』という当初の目的はすでに達成していて、その時点での目的・目標を見失っていたんです」

拡大に伴って現場に目が届きづらくなり、スタッフが好き勝手に行動するようになっていたことも、文字を悩ませた。現場は「やることやっていればいいだろう」という風潮に傾き、社内の空気が悪化した。顧客からは、それまで考えられなかったようなクレームが寄せられるようにもなった。文字は「どこかのタイミングで会社をやめてしまおう」とさえ考えるようになった。

しかし、人との出会い、そして勉強の機会を得たことで、考え方が変わっていく。

それまで出会った先輩たちに話を聞きに行ったり、さまざまな本を読んだりして「会社は何のためにあるのか?」、「自分の人生とは何なのか?」を問い続けた。そうして、一つの理念にたどり着く。

「引越しを通じて一つでも多くの笑顔を生み出し、笑顔あふれる世の中にする」――それを自分が果たすべき「使命」と定めた。

「理念と同時に、目標も考えました。そして、自分が50歳になる2034年までに『年商500億円の日本一の引越し会社になる』という具体的な目標を打ち立てた。どうしたらそれを実現できるかを考え始めたら、メチャクチャ楽しくて、ワクワクしてきたんです」


マニュアルがなくても、「信条」があれば正しい行動ができる

引越しは、多くの人にとって人生のターニングポイントであることが多い。その体験は、良きにつけ悪しきにつけ、強い印象を残す。それだけに、依頼者にとって愛着のある家具や持ち物を旧居から新居に移す作業には、細心の注意を要する。

「引越しは一つとして同じケースはなく、お客様一人ひとりによって状況が異なります。そのため、『こういうときはこうする』という方法論を完璧にマニュアル化することはできません。だからこそ、現場で正しい判断を下すための基準が必要。それは、『人としてどうあるべきか』という信条なのです」

この信条を明文化し、共有するため、文字は「クレド(信条)」の作成にとりかかった。

「第1条 目的があれば何も怖いことはない」「第18条 自分の力を信じる」など、最初は24条ほどからスタートし、今は31条を定めている。すべてのスタッフに浸透するように、毎日の朝礼で1日1条ずつ読むことを習慣づけている。

最初は、「社長、何を言い出したんだ?」と反発されることを不安にも思った。しかし、伝え続けていくと、共感を呼び、「社長の考え方が好きだ」「ここが自分の働く場所だ」という声も聴こえてきた。「引越し屋で正社員になるのはちょっと」と言っていたアルバイトスタッフも「やはり社員になりたい」と正式入社してきた。

もちろん、信条だけで年商500億円を目指せるわけではない。システムへの投資や、引越しに付随する新サービスの導入を進め、顧客の利便性と業務効率を高める取り組みを進めている。幹部の育成にも力を入れていく方針だ。

「私たちは単なる引越し会社ではなく、引越しを通じて“笑顔”を生み出す会社です。お客様の笑顔はもちろん、仲間である従業員とその家族、関係の取引先などすべての人を笑顔にすることができ、社会から必要とされる会社になることが使命。戦わずとも『選ばれる』会社を目指していきます」



リスナーの目線

32歳という若さで社長をつとめる人はどんな人なのだろう、と興味津々で文字社長にお会いすると、「こう見えても社会人歴18年、社長歴10年です」という自己紹介を受け、一瞬にして惹きつけられました。半生をお聞きすると「がむしゃら」なイメージで、「理念」へのこだわりの強さを実感。その一方で、事業戦略は極めて理論的かつ合理的と、意外なギャップが。「日本一」という目標が「現実的」と感じさせられました。

インタビュー・編集:青木典子、内藤孝弘 撮影:田中振一

Profile

1984年生まれ、神奈川県出身。
14歳(中学校2年生)の時から引越し会社で作業員のアルバイトを始める。
その後、何社もの引越し会社でアルバイトや社員として働く。
2006年、21歳の時に株式会社アップルを設立。現在に至る

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