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ストーリー代表・CEO

収益不動産再生ビジネスのパイオニア 空き家・空室問題の解決に ストイックに取り組む

最新ストーリー代表_不二興産

空室に頭を抱える不動産オーナーを
助けたい一心でスタート

CSR活動の一環として、
社員もボランティア活動に参加

株式会社 不二興産
代表取締役
猪子 能史/ Yoshifumi Inoko

アイデアを常に3つ用意すれば、リスクヘッジになる

地方を中心に人口減少が加速し、空き家やマンション・ビルの空室が増え続けている日本。この社会問題を解決すべく、近年さまざまな企業が中古物件を活用したサービスに乗り出しているが、不動産再生ビジネスにいち早く着手したパイオニア的存在が株式会社不二興産の代表取締役である猪子能史だ。不動産産業の未来について、猪子はこう話す。

「人口減少は一過性ではなく永続的な問題です。この先空き家や空室の増加に拍車がかかることは間違いありません。にもかかわらず、経済効果や景気対策として新築物件の着工が過剰におこなわれていますし、空き家に関する政策もあまり根付いていない。この状況が今後すぐに好転することはないでしょう。だから民間である私たちが市場に堆積している空き家ストック減少に率先して取り組み、不動産再生ビジネスのスタンダードを構築しようと考えています」

「新・大家ライフ」というサービスを通じて、不動産オーナーに向けた賃貸経営や相続対策などのコンサルティングをおこなっている不二興産。

本社を置く名古屋に近い三重や岐阜の人口減少が著しいエリアにある物件も数多く手がけてきた。その中で猪子が気付いたのは、「ハード面ではなく、ソフト面の差別化が成功のカギを握る」ということだ。

ここでいうハード面とは建物の外観・内装、設備のこと。ソフト面とは、管理体制や運営方法、さらには入居者を募る告知手段のことを指す。

どれだけハード面を充実させ、新築と同等レベルの建物に生まれ変わらせても、人のいない地域であれば集客は難しい。しかし、不二興産では人口の動向や周辺環境をチェックし、一つひとつのエリアや物件の特性に合った不動産経営を実践してきた。

「家具・家電を付けて、近隣企業の社宅として提供する」「住人自身に広告塔になってもらい口コミで広げてもらう」「ペット不可、外国人不可といった入居ルールを一変させる」――トライアンドエラーを繰り返しながら蓄積してきた満室化のノウハウは200以上にものぼる。

そしてこの多くは、社員のアイデアから生まれたものだ。

「わが社は社員自身で満室化の方法や手段を考えるスタイルです。『常に施策は三手打て』が私の口癖。3つあればどれかは上手くいく可能性が高いし、ひとつ失敗しても施策を練り直す時間のロスがないため空室期間を短縮できます。もちろんアイデアは尽きてくるものなので大変ではあります。ひとつの切り口からいくつかの案を絞り出したり、別の物件に転用したりできる。課題に向き合ってたゆまなく考え続けなければ、この仕事は上手くいかないんです」

他社に比べて、一社員に与えられる裁量権が大きいのも特徴のひとつ。別企業に勤務していた中途社員からは、あまりの自由度の高さに驚きの声が上がることも少なくない。

不動産の売買担当者というと、仕入れと販売は分業されている場合がほとんどだが、不二興産ではひとりの社員が一貫して担当する。物件に買取から精査、工事業者の手配、オーナーとの交渉まですべて自らの手で采配できるため、責任感と同時に達成感も大きいのだ。

「新築と違い、築年数や設備が物件によって異なる中古は、コストに幅をもたせておかないと調査などにどれだけお金がかかるかわかりません。だから一人当たりが使える予算も数千万、ときには数億なんてこともあります。するとちょっとした中小企業の予算と変わらず、ひとつの事業を動かしているようなもの。確かにビジネスという観点から見ると効率は悪いかもしれませんが、社員にはプロデュースする面白さやダイナミックさを体感してもらえますし、成長スピードは圧倒的に早いと思います」

ビルオーナーは、実は社会的弱者

創業当初は一般住宅や宅地分譲の事業も展開していた不二興産。収益不動産再生ビジネスに特化しはじめたのは、猪子のもとへ届く不動産オーナーの不安の声がきっかけだった。

空室だらけのアパート経営に追い詰められていたり、保有するビルの買い手が見つからずに困っていたりする人が多いと痛感し、そんなニーズに応えるべく踏み出した。

しかし当時は、今のように空室の多い中古収益不動産の再生販売事業が浸透しておらず、メインバンクからは融資を断られる事態に。「既存の事業で利益を出しているのに、なぜ人が集まらない不動産など買うのか」銀行や周りの人間からは反対意見が相次いだ。それでも猪子が諦めなかったのは、苦しんでいるオーナーをどうしても助けたかったからだ。

「ビルオーナーと聞くと社会的には強者と思われがちですが、私が相談を受けたオーナーたちはむしろ弱者です。本当に困っている彼らを救うために、空室の多い収益不動産再生をビジネスとして成立させたい一心で取り組みました。目の前の利益を追いかけるだけなら、確かに成功事例のないビジネスなんて始めない方がいいかもしれません。でも困っている人の役に立つ企業の方が存在価値は高いですし、結果的に長く存続する。ビジネスの面白さはそういうところにあると思うんです」

「社会貢献」の姿勢はCSR(企業の社会的責任)活動に表れている。不二興産の社員は、定期的にケアホームや障害者支援施設を訪問し、食事や運動、外出などを介助するボランティア活動に参加。いくつかの公益財団法人などに利益の一部を寄付している。

「社員の成長のためならコストや時間を惜しまない」のが猪子流の育成方法。学習意欲の高いメンバーには学ぶ場を積極的に与えている。

英会話レッスンの受講サポートや外部講師によるマーケティング講習など、本人の希望に沿ったプログラムを用意。個人のスキルを伸ばすことが、会社の可能性拡大につながると考えている。

ビジネススキルだけでなく、人間力の底上げを図れる取り組みも実施。多角的な視点を培えるよう、朝礼では新しい発見や良い経験を発表するグッドアンドニューという時間を設けた。

自分の本質を見極められるマインドフルネスのセミナーへの参加も促し、人間力に磨きをかけられる環境を整えている。

「仕事をしていると壁にぶつかることは当然あります。そのときに克服しようという強い気持ちや諦めないマインドを持っている人こそが最も強い。だから社員にはどん欲にインプットしてもらいたいですし、向上心を忘れないでほしい。できるだけその手助けをして、目標に向かって一緒に走っていくのが私の役目だと思っています」

日本全国、さらには海外へ進出

「チャレンジすることが好き」と自身について話す猪子。プライベートでは雪山キャンプやフルマラソン、スカイダイビングにも果敢に挑戦する。公私に渡ってストイックな姿勢の猪子だが、社員から粘り強さを学ぶ場面も多い。

猪子から厳しい言葉をかけられたり、業務で行き詰まっても、めげずに自分の任務に真摯に向き合う姿を見ていると「自分も負けていられない」「彼らの原動力になろう」と改めて背筋が伸びるという。猪子と社員、お互いの存在がビジョンに向かう力の源となっているのだ。

社員同士の絆も強い。ミーティングを密におこない、情報共有を欠かさないため、それぞれの方向性にズレがない。業務の中でメンバーの課題点やミスに気付けば、あやふやにせず、本人に指摘しあえるのも、信頼関係が構築されているからこそだ。

もちろん仕事を離れれば、食事会や飲み会で気楽に話せる気の置けない仲間たちである。

現在は名古屋・東京・大阪に拠点を置いている不二興産。今後国内では仙台・札幌・福岡への展開が決まっており、海外への進出も視野にいれている。おのずと責任者や管理職ポジションが増えるため、どの社員にもキャリアアップのチャンスがある。

新たに設置する拠点先では、蓄積してきた満室化のノウハウだけでなく、不動産の用途目的を変更して再生させるコンバージョンにも力をいれる考えだ。「オフィスビルをシェアハウスに」「アパートを介護施設に」――時代のニーズや周辺環境の変化を読み取りながら、ひとつの中古物件を転用して収益性アップを図る。「日本一」と自負する不動産再生技術の拡大が、猪子の目標だ。

「ミッションを果たすためには、ビジネスを長く続けていかなければいけません。そう考えたとき、やはり一番重要なのは人材力です。2045年にはAIが人類の知能を超えるシンギュラリティが到来するなんていわれていますが、どれだけタスクを完璧にこなせるAIでも感情を持つことは難しいはず。人の心を動かせるのは、結局人間的感情だと思うんです。だから社員には創造力や精神力といった人間力を高めてもらい、未来でも活躍できる人材になってほしいですね」


リスナーの目線

猪子さんを突き動かしているのは『義憤』とも言うべき想い。まるでマグマのような熱量を胸の内に溜め込んでいるからか、どんなに険しい試練も物ともせず、さらなる高みへと前進。オフではおどけて、人一倍笑顔を振りまく一面もあり、そんな剛柔のギャップがとても魅力的な方でした。

インタビュー、編集/堤真友子、西野愛菜

撮影/後藤敦司

Profile

1968年、愛知県生まれ。高校卒業後はフリーターとして働く。着物の販売営業職を経て24歳の時に販売仲介業を主に手がける不動産会社に転職。支店長まで昇進した後、31歳のときに独立、有限会社不二興産を設立する。2009年に株式会社不二興産へ組織変更。2015年に東京支社を、2018年に大阪支店を開設するなど着実に業容を拡大。不動産業界のキャリアは約26年。宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、2級福祉住環境コーディネーター、相続診断士など多数の資格を保有。自身でも23年の大家業の経験をもつ。

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