
真面目におもしろいことをしよう!企業のビジネスが輝くような“世界観(ストーリー)”を世に展開し、顧客とのコミュニケーションを力強く後押しする
自宅教室がお母さんの駆け込み寺のような場所になればうれしい
定年後の実現したい目標に向かって
この20年を使い
地域に根ざしたコミュニティを作っていく
自宅教室Lucia主催
ハーバリウム・乳児用Tiny Teeth™️の歯固め
手形足形ロゼット考案校
インストラクター
阿部 淑惠 / Yoshie Abe
正社員で会社勤めをしながら、「ハーバリウム(観賞用植物標本)」「乳幼児向けTiny Teeth™歯固め」「手形足形ロゼット」のインストラクター事業を自宅教室でおこなっています。この3つの習いごとができる自宅教室を開いた理由として、「お母さんとお子さんが安心して、気軽に参加できる場所になれば」という共通の想いがありました。
そのためハーバリウムも歯固めも安全性にこだわり、高品質で純度の高い材料を使用している団体と提携できるよう、それぞれの業界についてリサーチし、インストラクターの資格を取得しています。
ハーバリウムと歯固めのインストラクターを始めたきっかけは、どちらも作っていてとても楽しくて、私自身が好きだったからということに尽きます。ハーバリウムも歯固めも、これまで何百個作ったかわからないくらいです。デザインやいろいろな色を組み合わせることが好きなんですよね。
ハーバリウムを習い始めたのは、3人目を妊娠しているときでした。お花がもともと大好きだったこともあり、インテリアとして家で飾れるものを作りたいと思い立ち、ハーバリウムの資格を持つ方のところに通い始めました。そのうちすっかり夢中になってしまい、私も資格を取りたいと考えました。
歯固めは、3番目の息子が生まれるときに知りました。3人目の子どもともなると、おもちゃも服もおさがりである程度揃っていますよね。だから、なにか記念になる、オリジナルな手作りのプレゼントを作ってあげたいと思いました。実際にわが子へ作ってみて、安全性、素材共にとても気に入ったので、インストラクターの資格を息子の1歳の誕生日に取得しました。
所属している『一般社団法人 日本ハーバリウム協会(JHA)』の材料は、お母さんとお子さんに安全なオイルを採用していて、なおかつハーバリウムの中に入っているお花をきれいな状態で長期間保存できる純度の高いものを取り扱っています。
中に入れるお花によって期間に差はあるのですが、私が作ったものは3年経った今でもお花の発色が当時のまま。オイルも濁らないという状態を保っているので、長い間自作のハーバリウムを楽しめています。
シンプルなハーバリウムであれば30分ほどで気軽に作れますし、少し凝ったものをじっくりと2時間くらいかけて作ることもあります。お子さんにも人気があって、2歳半くらいであればママと一緒に、幼稚園の年中さん以降ですと一人で作っていたりしますね。私の娘も大好きで、これまで多くのハーバリウムを一緒に作ってきました。
ハーバリウムのインストラクターになって3年半ほどですが、これまで700〜1000人の方にワークショップを開催しているほか、企業イベントにも呼んでいただいています。
また、Tiny Teeth™️歯固めのインストラクターの資格も、やはり安全面を一番に考えて『一般社団法人 日本歯固め玩具協会』で取得しました。木でできたおもちゃとビーズ、紐をつなげて作るのですが、使用する材料が小さいものも多いので、万が一壊れてしまったら赤ちゃんが誤飲をする可能性があります。
私自身も自分の子どものために作りたくて始めたので、その点はすごくシビアに確認しましたね。資格を取る際には強度に関してのデータも学びましたので、私自身は納得して自分の子どもに贈ることができました。この歯固めは、本当に欲しい方へ届けることができたらと思っています。
一般社団法人 日本歯固め玩具協会は、今後ピンクリボンやホワイトリボンの団体(※ピンクリボンプロジェクト ほほえみ基金)とも一緒に活動をしていく予定で、そういった意味でも本当に困っているお母さんの支援を考えている協会だと感じています。
歯固めは一人ひとり慎重に安全面を確認しながら作成するので、多くの方に一度に教えることが難しく、これまでの2年間で300人くらいの方にワークショップを開催しています。またシニア・マネージャーとしては、200人ほどの生徒さんに教えています。
この事業での一番の喜びは、ありきたりかもしれませんが、ワークショップを楽しんだお客さんが笑顔でご自宅へ帰宅してくれることです。日常の中のたった1時間や2時間ですが、リラックスしてもの作りを楽しむことで、お母さんやお子さんの笑顔につながればうれしいですね。
自宅教室を開く前から、今の仕事を終えて定年になったら、自分はどういう生き方をしたいかを考えていました。私は家にずっといることが性格的に向いていないので、それなら何かパートでもするのかなと、いろいろ想像していたんです。そこから子どもを1人、2人と産んで子育てをするうちに、世間の虐待に関するニュースが気になるようになりました。そういうニュースを耳にする度に切ない気持ちになって。なぜ虐待してしまったのか、そうなる前にだれかに相談できなかったのかと考えるようになりました。
そして、そういう方たちや世の中のお母さんのために何か支援ができないか、と漠然と考え始めたんです。
これは私自身が3人の子どもを産んで育てる中で、ずっと思ってきたことでもあるんですが、今の時代「育児や毎日の小さな悩みごとを気軽に相談できる場所が少ない」と感じています。核家族が増えたり、地域内での関係性が希薄になったりと、何もかもをお母さんが一人でしなければならない。だから、そういう人たちが気軽に集まれる場所を作りたいと考えました。
ただ、そういった地域に根づいたコミュニティを60歳になってから立ち上げるとなると、周囲に認知されるのも時間がかかるのではと思ったんですね。もし、そういう場を作りたいのなら今じゃないかと思いました。そんなことを考えているうちに3人目を妊娠。そのタイミングで会社が副業可能になりました。
とはいえ、具体的にすぐ何かをしたいというアイデアはまったくありませんでした。ただ、もともとお花が大好きだったので頻繁にハーバリウムの習い事に通っていて。その教室の先生が自宅教室をされていた方でした。
そこで「こうやってお花を通じて、近所のママ友や悩んでいる方が遊びに来てくれる場所を作るのはどうだろう」と思い立ちました。今から少しずつ活動すれば、「あそこに行けばいつでも気軽に相談ができるし、お花もできるお家だ」と、定年後にも定着するかなと思ったんです。そこから自宅教室をオープンするための準備を始めました。
ハーバリウムや歯固めの自宅教室は、お母さんやお子さんにとって楽しくもの作りができて、妊娠期のつらさや毎日の育児から開放される時間になればと思っています。作りながら愚痴を言ったり、相談ができる場所の一つになればうれしいですね。
ただ、自宅教室は自分が楽しいから教室を開いているというのもありますし、将来の目標の一つの取っ掛かりになればという感じでもあります。60歳を超えて退職したら、この自宅教室は誰かの悩み相談所のような場所になってもよいかなと考えています。
この自宅教室を始めてから、品川区に住むママのネットワークが広がったり、区を取り仕切る自治体や議員さんなどとの関わりが増えてきました。今後はそういったつながりを活かしながら、地域内のコミュニケーションをもっと円滑にしたり、地域に住む家族のリアルな声を届けたり、子どもを支援できるコミュニティを作るといった活動もしていきたいと思っています。
どのお母さんも感じていることかもしれませんが、各地域にある児童相談所のような「いつでも相談に来てください」という場所は、意外と気軽に行きづらいという側面があると思うんです。「そこに行って何を話したらいいんだろう」とか「これって相談するほどのことかな?」と身構えてしまう。私自身そういうことを億劫に感じていました。ほかにもSNSやメールでの相談も、文面だけだと捉え方によって傷ついてしまったり、理解の行き違いも起こりやすい。
そういうことを考えていくと、お母さん方に必要なのはやはり気軽に会話ができる場所かなと考えていて。それこそ、「OKGoogle!」って思いつきでSiriに質問して、すぐに答えが返ってくるような。そんな気軽なコミュニケーションが取れる、リアルな場所の提供が必要だと感じています。お母さんやお子さんが安心して立ち寄れる場所を、この定年までの20年間を使って地域内にも作っていきたいですね。
取材中、これまで作られたたくさんの作品をていねいに紹介してくださった阿部さん。その様子からは、阿部さん自身が心の底から楽しんでこの事業に取り組んでいることが伝わってきました。子育てをする親なら誰もが感じたことのある不安や焦りを前向きに昇華させ、同じような悩みを持った人たちを支援したいとアクションを起こす、そのバイタリティ溢れるお話に勇気をいただきました。
・Tiny Teeth™️ 認定講師 (シニアマネージャー兼務東京・神奈川ブロックマネージャー)
・petapeta- art®︎アドバイザー
・日本ハーバリウム協会(JHA)認定講師 フォローアップ校 マスターインストラクター
・手形足形ロゼット考案校
・UN-DECOR認定講師
・hikoロゼット認定講師
・loconature デコディフューザー認定講師
インタビュー・執筆:佐々木久枝/編集:垣畑光哉/撮影:新見和美
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フリーランスを活用する企業のリアルな声を、事業開発に活かす新しい営業職
2年間で4つの新規事業を担当。「ゼロから創る」へのチャレンジを続ける
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