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ストーリー代表・CEO

若い人たちが 自分らしく活躍し、 可能性を拡げられる 道を創る

代表_i-plug

企業から学生にアプローチする
新たな採用の仕組み
『OfferBox』を運営

最初の就職での「ミスマッチ」を解消。
離職率の改善を目指す

株式会社 i-plug
代表取締役社長
中野 智哉 / Tomoya Nakano

企業と学生の距離を縮める新卒採用・就活ツール

就職活動の面接。多くの場合、そこには緊張感が漂う。面接官はいかにして学生の本音を引き出すか、人物を見極めるかに考えを巡らせ、応募者の学生は「試されている」「失敗したらどうしよう」という不安を抱きつつ面接官の顔色をうかがう。

ところが、学生と面接官が会った瞬間から和気あいあいとしたムードで、お互いに「本音」を隠さずコミュニケーションが取れるという面接もある。そんな面接を生み出しているのが、株式会社i-plug(アイプラグ)だ。

通常、「就活」といえば、学生が企業へエントリーする。しかし、i-plugが運営する新卒採用サイト『OfferBox』は、企業側が興味を持った学生にオファーを送るシステムだ。学生はOfferBox内にプロフィールや自己PRを登録し、企業からの接触を待つ。他社との違いは、エントリーシートのように画一的な内容ではなく、「ありのままの自分を理解してもらうための情報」をプロフィールとして登録できるという点だ。幼少期から大学時代までのエピソード、普段の活動が伝わる写真や動画、研究スライドなどを使って、履歴書や職務経歴書では推し量れない「人となり」をアピールすることができる。

企業から学生へのオファーは「最大100人まで」という制限があるため、「数打てば当たる」方式は取れない。その分、企業は慎重な姿勢で、学生のバックボーンや人柄、強みなどを十分理解した上で「会いたい」と思う学生を絞り込み、個別にカスタマイズしたメッセージを送る。つまり、面談時点で、互いに一定以上の理解が得られているという仕組みだ。通常版のほか、語学力を有する留学経験者やグローバル学生に向けた『OfferBox Global』、理工系学生が専門知識や研究課題をPRできる『OfferBox Makers』、体育系学生専門の『OfferBox Athlete』も展開している。

また、適性診断の機能によって、企業は自社内で活躍している社員と似た行動特性を持つ学生を見つけることもできる。

「採用・入社がゴールではなく、3年後、5年後、その先まで活躍できるビジョンを持って採用活動、就職活動ができるようにしたい。新卒で就職した学生の3割が3年で離職しているという現実を変えていきたい」と、代表取締役社長・中野智哉は話す。

「基本的な知識があること、そしてその人の行動の基となるパーソナリティや価値観と会社が持つ文化とがフィットすること。それが、組織の中で長く活躍するために重要な要素だと思っています」

「企業と学生」というより「人と人」としてのコミュニケーションの延長線上にあるOfferBoxは、その企業で働く先輩とざっくばらんな話をする感覚に近い。しかも、企業からオファーを受けることによって学生たちは自信をつけ、本来の自分のままで面接に臨むことができる。実際、企業からは「OfferBoxの学生さんたちは、皆元気ですね」と評価されることが多いという。企業側が学生をふるいにかけるという日本の新卒採用のあり方に一石を投じたOfferBoxは、今や3000社以上の企業と約6万5000人の学生が登録する採用サイトとなり、新しい就活の形として定着しつつある。



ブラック企業勤務、ニート期間を乗り越えて得た「成功体験」

豊かな自然に囲まれた兵庫県揖保郡で生まれ育った中野は、伸び伸びと自由な幼少期を送った。現在の姿からは想像もつかないが、幼少期から丸々と太っていたという。

「まったく勉強しない子どもでしたね。高校の頃は、得意な数学の偏差値は70以上なのに、他の教科の偏差値は全部30くらい(笑)。なのに大学は理系に進まず、経営学部を選びました。祖父も父も事業家だったので、その頃から経営に興味があったんです」

しかし、大学に入ると授業には出ず、テニスに熱中。かろうじて卒業に必要な単位を修得して卒業したものの、就職活動をする余裕はなかった。卒業から2ヵ月後に中途採用求人に応募し、新聞折り込みの求人広告会社に就職した。

「分単位で日報を書け、トイレ休憩も報告しろ、募集要項に書かれていた給与額は嘘…という感じでかなりブラックな企業だったんですけど(笑)、仕事は好きでした。求人広告の営業として朝から晩までがむしゃらに働いて、お客様にも可愛がってもらえて、楽しかった。ただ、お客様をだますようなやり方を指示され、受け入れられずに辞めたんです。そこから10ヵ月、ニート生活を送りました」

この頃も太っていた中野は、ニート生活の中、「痩せよう」と一念発起。当時100kgに届きそうだった体重を、半年で25kg落とすというダイエットに成功した。身軽になって再就職活動に臨んだ中野が選んだのは、やはり求人広告を扱う会社だった。

「小さな求人広告枠でも、メッセージの打ち出し方を工夫すれば、企業の魅力が伝わって応募が増える。前の会社で経験した求人広告制作の面白さが忘れられなかったんです」

しかし、入社当初はまったく売れず、営業成績は600人中最下位。悔しさのあまり、周囲に教えを請いながら、始発から終電まで働いた。ずっと会社にいたため「あいつは会社に住んでいるんじゃないか?」という噂も立ったほどだ。やがて成果が上がり始め、神戸支社でトップになり、入社7年後には全国でもトップクラスに昇り詰めた。

25kgダイエットを達成したこと、売れない営業から売れる営業に変わったこと、それが中野が自分に自信を付けた2大転機だったという。


次の成長を求めて勉強。「経営者になれる」手ごたえをつかんだ

営業成績が月間売上高1000万円に届くようになると、中野は自身の成長に限界を感じるようになる。あらゆる業界を相手に、雑誌、フリーペーパー、Web、モバイルと多岐にわたる求人媒体を手がけ、「ここは応募何件集まるな」と、手に取るようにわかるようになった。それが面白くなかったという。日々の仕事がルーティン化し、かといって新商材を生み出せる立場にいるわけでもなく、行き詰まりを感じたのだ。

時を同じくして、リーマン・ショックが発生。求人市場は冷え込み、会社からは「早く帰るように」という指示が出た。それまで朝から晩まで働き詰めだった中野は、時間をもてあまし、グロービス経営大学院に足を踏み入れる。「1科目だけ受けてみよう」という軽い気持ちだったが、これが3つ目の、最も大きな転機となった。

受講生仲間は京都大学や大阪大学など、自分よりずっと高学歴で、上場企業の研究開発、経営企画やマーケティングなどの管理職クラス。営業職でしかもメンバークラスといえば中野しかいなかった。

「驚きましたね。『この人ら、まだ勉強すんの!?』と。僕はカメだったけど、彼らはウサギ。『ウサギはそろそろ休むんちゃうの?』と(笑)。話してみると、皆、人間的魅力もある。すごい世界があるなと感じて、自分も頑張ろうと思ったんです」

手始めに「クリティカル・シンキング(論理的思考)」を真剣に勉強した。理解するのに人の倍の時間がかかったが、ふとした瞬間から腹落ちし、そこから仕事のアウトプットががらりと変わった。物事の考え方がクリアになって、顧客への提案の質が変わり、大型受注を獲得。ある会社の募集支援では、一度に数百人規模の採用を成功させた。

学習の効果を体感した中野は、経営戦略の初歩、会計の基礎、ヒューマンリソースの基礎と、1年間に1科目ずつ、全部で4つの講座を受けた。

一心に学ぶうち、「経営者になりたい」という原点を思い出し、独立起業を決意。「勉強すれば自分を変えられる」という実感から、グロービス経営大学院の本科に入学し、MBA(経営学修士)を取得した。

グロービスで出会った仲間とともに、いくつもの事業プランを考案し、試行錯誤の末、現在のビジネスモデルへたどり着いた。

経営者となった今も、単純に「最終的な責任を取る役割」が加わったというだけで、求人広告の営業マンだった頃と変わらない感覚で働いていると、中野は言う。

リーダーとして皆を引っ張っていくという意識もそれほど強くない。自分たちが向かうべきところは学生と企業が教えてくれるはずであり、社風や制度は皆で作っていくものだと考えているからだ。一人ひとりがプロ意識を持って自らの役割をまっとうすることを前提として、働き方も社員に任せている。働いた分を自己申告することによって時給制で給与を支払う「時短正社員制度」はその象徴的な例だ。

「自分のスタイルに合った働き方で、責任ある仕事に取り組める。それが当社で働く一番の魅力でしょう。組織もルールもどんどん変えていき、ルーティンはシステム化してクリエイティブな仕事に集中できるようにする。だから、『変化していくこと』を楽しめる人には向いているし、刺激的な環境だと思います」

今後も、若者の早期離職を防ぐため、採用時のミスマッチ解消に取り組む。また、学生がより早い時期から成長していけるよう支援するビジネスを展開する方針だ。

「『自分の子どもに使ってもらえるサービスを創ろう』というのが社内の合言葉。まずは現在の離職率を軽減し、一人ひとりが自分の強みを活かして活躍できるようなマッチングの創出につなげていきたいですね」

 

リスナーの目線

MBAホルダーの仲間たちと起業…というプロフィールを見たときは理知的でシャープな人物像を思い浮かべましたが、素朴で温かな笑顔が印象的な方でした。過去の経験をお聞きし、過酷な労働環境や泥くさい仕事、いくつものコンプレックスを乗り越えてこられたからこそ、人を安心させるような包容力を備えられたのだろうな、と納得。高度な理論を駆使しつつ、人の気持ちに寄り添うからこそ、支持を得るサービスが生まれたのでしょう。

インタビュー・編集/青木典子藤巻史 撮影/田中振一

Profile

1978年、兵庫県生まれ。2001年、中京大学経営学部経営学科卒業。2012年、グロービス経営大学院大学経営研究科経営専攻修了(MBA)。株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア)で10年間、求人広告の法人営業、新卒採用面接や新人営業研修など人材採用・教育に関わる業務を経て、2012年4月18日に株式会社i-plugを設立。

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