
「楽しく働く」をモットーに最速で支店長へ。直感を信じ、女性のキャリアモデルを体現。
株式会社D&I
取締役
小林 鉄郎 / Tetsuro Kobayashi
株式会社D&I・取締役の小林鉄郎は「この業界は課題が山積です。だからこそ、私たちがやれることがたくさんある」と力を込める。新卒で入社した人材ベンチャー企業で杉本と出会い、障害者雇用の新規事業立ち上げに携わったことをきっかけに、障害者雇用事業に可能性を感じ、杉本とともにD&Iを創業。以来、営業として主力サービスの拡大、新規事業立ち上げに注力し、現在は全事業の統括を担っている。
仕事に取り組む上で、小林が最も大事にしているのは「顧客目線からのサービス」。目の前にいるお客様から、ふとこぼれ出てきた悩みを解決する。そんな姿勢を貫いてきた。例えば、放課後デイサービスとして好調な『テラコヤキッズ』は、ある1人の障害を持つ少年との出会いがきっかけで生まれた。
学習塾を開校した当初、授業時間外にもかかわらず、ふらりと来ては事務所の隅で所在なげにしている中学生がいた。放っておくわけにもいかず、小林は軽作業を頼んでいたが、なぜ頻繁に訪ねてくるのかわからなかった。保護者に話を聞くと、その子は中1になったばかりだったが、先生との折合いが悪く、「学校に行きたくない」と悩んでいたという。
「自分の居場所がないと感じていたこの子にとって、塾が心の拠り所でした。障害者は自分の感情を上手に表現できないので、何かあったら気軽に来られる場所が必要と考え、『放課後等デイサービス』という福祉サービス形態の『テラコヤキッズ』を立ち上げました」
『BABナビ』はじめ、新サービス立ち上げの際には、企業、障害者、双方の課題解決を第一に考える。2017年に開始した『ワクサポ』も2018年4月の障害者雇用促進法改正を見すえ、「障害者を雇用したけど対応方法がわからない」という悩みを持つ企業に向け、いち早く開始したサービスだ。「できる、できない」で判断せずに、新規事業が社会に役立つか、会社として今、実行すべきなのかを見極めることも小林の重要な役割だ。
「新規事業をどう継続し、発展させていくかを考えたとき、D&Iの強みである高いコンサルティング力、お客様に寄り添ってサポートする姿勢は“コンシェルジュ”に通ずると思いました。そこで現在、『最強のコンシェルジュ集団』を合言葉に、他社にはない障害者雇用のサポート体制の構築に力を入れています」
小林は、毎月メンバーと業務を振り返り、皆の意見を反映しながら事業を進めている。
今でこそ社内は活発な雰囲気だが、以前はトップダウン型の組織だった。小林自身、前職で典型的な営業会社を経験していたため、成果を厳しく追求することがあった。内心では自分のマネジメントスタイルに疑問を抱いていたが、なかなか変えることができず、気付いたときには、社内に緊張感が張り詰めていた。
笑顔を失った皆の姿を見た小林は自己反省し、それからはメンバーに権限を委譲。若手社員たちがディスカッション形式で意見を交わしながら、主体的に取り組み、自ら成長できるような組織づくりを目指すようになった。
「法改正を機に、マーケットが大きく変わるタイミングを迎えました。これはD&Iにとって大きなビジネスチャンス。私の役割は会社の方向性を皆に示し、意見を吸い上げて事業戦略に反映させること。雇用事業ではコンシェルジュサービスのほか、IT化が遅れているこの業界のマーケティングをけん引するため『BABナビ』をはじめ、IT投資をさらに強化していきます。テレワーク(在宅雇用)の推進など、働き方の多様性を全国に広めることもミッション。障害者人材を紹介して終わりではなく、その先の就業の定着や障害者自身の成長を支援できる企業でありたい。皆で一緒に、数年以内にD&Iの雇用事業を業界シェアNo.1まで高めていきます」
インタビュー・編集:青木典子、三本夕子/撮影:平山諭
「楽しく働く」をモットーに最速で支店長へ。直感を信じ、女性のキャリアモデルを体現。
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