
病院を飛び出した理学療法士が鳥取県でつくる「つながり」
株式会社カスタマーリレーションテレマーケティング
新卒採用課 課長
秋月 達也 / Tatsuya Akizuki
関西エリアで最大級規模のコールセンター運営を担っているカスタマーリレーションテレマーケティング(CRTM)。入社者の多くは、電話をかけて商品・サービスの案内をおこなう「テレマーケティング」業務からスタートする。
新卒採用責任者の秋月達也は、テレマーケティングの仕事の難しさをこう語る。
「商品の特徴や魅力を『声』だけで伝えるのは大変です。説明を理解していただけないこともあれば、言葉遣いの誤りを指摘されることも。会話以前に、『忙しいときに電話してこないで』と冷ややかに電話を切られてしまうことも少なくありません」
電話コミュニケーションがうまくいかないこと以上につらいのは、クライアント企業が期待する成果を挙げられず、業績目標を達成できないこと。CRTMは成果を正当に評価する会社だ。目標を達成して着実に昇格していく仲間と、うまくいかない自分を比べ、焦りを感じてしまうこともある。
しかし、CRTMには、「悩みを長引かせない」「孤独な戦いをさせない」風土があるという。
「僕たちの会社の魅力は『風通しの良さ』。つまずいたとき、悩んだとき、すぐに誰かに相談し、助けを求めることができるんです。先輩たちも皆、同じ道を通ってきているので、後輩の様子を見て『今こんなことで困っていそうだ』と察知し、自分から声をかけますね」
直属の先輩や上司に相談しづらいケースもあると想定し、電話&メールでの相談窓口も設置。人事担当者が対応し、その場でアドバイスをしたり、後日面談を設定したりする。新卒入社者に対しては、入社後1年間、2~3ヵ月に一度のペースで人事による面談も実施している。
「悩んだらすぐに誰かに相談できる」――そんな環境づくりの工夫は他にもある。
食事会や達成会、運動会などのイベントを多数開催。また、社内サークル活動を公式認定して補助金を支給する「アオハル制度」を設け、同じ趣味を持つ社員が集まって活動することを後押ししている。
「イベントやサークル活動を通じ、部署・年齢・役職の枠を越えてさまざまな人と交流し、仲良くなれます。気の合う人や尊敬する人を見つけることができる。悩んだときに相談できる相手が増えるというわけです。謙虚な姿勢で『教えてください』と言える人、受けたアドバイスを素直に吸収できる人は、成果を挙げて早く成長しています」
「悩むことも多い厳しい仕事だけど、だからこそビジネスパーソンとして、人間として大きく成長できる」と秋月は言う。
秋月自身、採用を担当する前はテレマーケティング業務に従事し、そこでコミュニケーション力が養われたと実感している。
「受話器から聞こえてくる声のトーンの変化で、感情が変化しているのを察することができるようになるんです。『この点に不安を感じているんだな』『この点に興味がわいたんだな』といった心の動きをつかみ、それに合わせた情報提供や提案ができるようになる。あいづちのバリエーションを工夫し、相手が話しやすい雰囲気を作れるようになる。相手の理解レベルに応じて説明の仕方を変えるなど、『伝える』スキルも高まる。こうしたコミュニケーションスキルは、どんな業界・商材の営業にも活かせるし、プライベートの人間関係づくりにも役立ちます」
お客様から厳しいことを言われても、「怒られた」ではなく「教えていただけた。ありがたい」と捉える。そうすれば前向きな気持ちで向き合うことができ、対話を楽しめるようになるのだという。
「コミュニケーションや提案のスキルを磨くことで成果が挙がり、クライアントに喜ばれることがこの仕事のやりがい。そして、若いうちからマネジメントを経験し、20代で役員クラスなどのポジションに就けるチャンスがあるのが、CRTMで働くやりがい。早く成長したい人にとってはうってつけの環境だと思います」
インタビュー・編集:青木典子、西野愛菜/撮影:石本文子
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