
一人ではできないことを、チームで実現させるスイミー経営
ダーウィンホールディングス
株式会社ダーウィンズ
CC統括本部 水道橋CCセンター長 ゼネラルマネージャー
児玉 達郎/Tatsuro Kodama
「コールセンター長って、ひとつの大きな商店を経営しているようなイメージなんです。営業、収支管理、仕入れ、発注、そして社員やアルバイトの採用、育成も任されているので、経営に必要な要素はほぼ僕の守備範囲です!」
そう語るのは、株式会社ダーウィンズの東京・水道橋のコールセンターでセンター長を務める児玉達郎。これまでに立ち上げた案件は200以上。現在は、11名の管理社員と、約150名のオペレーターをまとめる立場にある。
「仕事はなんでもそうだと思うのですが、特にコールセンターは人と人との繋がりが強く、それがビジネスの成果に直結します。だからこそ、運営方針として、メンバーにとって居心地の良いセンターを作ることを重視しています。例えば、ご家庭の事情で悩み、辛い思いをされているオペレーターの方が、『でも、職場に来るのは楽しい』と言って、仕事で高いパフォーマンスを上げてくれてたりしています。これからもそんな人たちが、生きがいを持てる場所を作り続けたい。微力ですが、社会貢献だとも思っています」
その言葉通り、児玉が優先するのは、「クライアントのためであるか」と同時に「メンバーのためになっているか」。両方に想いを巡らせながら、センター運営のさまざまな判断を行っている。これは、児玉だけの判断軸ではない。ダーウィンズという会社全体に流れる風土なのだ。
もともと別会社でコールセンター運営を行っていた児玉。その事業がダーウィンズに引き継がれ、そのまま移籍した。
「ダーウィンズの運営になって大きく変化したのは、働く一人ひとりに対する想いの深さ。社員だけでなくアルバイト全員とも4ヵ月に一度は面談をしますし、直属の上司には言いにくいことを別部署の社員が聞き役になって相談にのる“クロス面談”も実施しています。仲間を大切にする風土が根付いていますね」
そのほかにも、ある日は休憩室を使って無料のアロマセラピーを実施したり、メンバーが自宅で眠っている物を持ち寄ってチャリティーオークションを開催したりと、スタッフのリフレッシュにつながるようなイベントもあるという。しかし、このようなケアを大切にする一方で、ダーウィンズは一人ひとりに求めるレベルが非常に高い。個人が成長し、今よりもさらに高い業績・品質を生み出すことが前提にあると言えるだろう。
「管理者によく言っているのは、『主体性を持ってやっているか』ですね。コールセンターでは、一つの仕事に対して、関わる部署が複数あります。例えばトラブルが発生したとき、「あの部署が悪い」と思って何も行動しなかったとしたら、厳しく指導します。発生した事象をどれだけ自分ごととして捉えられるか、僕自身に対しても戒めています。メンバーが何事にも主体的に取り組めるように、信頼して大きく任せる、そして横から、下から、時には上から僕がサポートする。僕のマネジメントのキーワードは『併走』です」
児玉はこの方針のもと、水道橋コールセンターを任されてから、規模を以前の2倍にまで拡大している。目標は以前の3倍にすること。2017年3月に移転した新オフィスをスタッフで一杯にするべく、センター長として経営視点と現場視点の両方を大切にしながら運営を続けている。
「コールセンターは、ビジネスパーソンとしての基礎体力を鍛えられる環境だと思うんです。特にダーウィンズは、新卒の段階からひとつのチームを任せますし、業務プロセスの設計やクライアントとの商談・提案もします。アルバイトのマネジメントも1年目から任せますし、当然チームの業績管理も仕事のひとつ。ビジネスに必要な要素を短期的に集中して学べるから、若いうちに経験しておいて損はない仕事ですね。将来は会社を経営してみたいという人なら尚更だと思います」
そう語る児玉自身も、独立を志している。入社以前から『PCM』という心理学のメソッドを学び、トレーナー資格を持つ。自社のマネジメントや育成に活かす一方、外部でもセミナー講師を務めるなど、広く活動している。今後はビジネスとして本格的に立ち上げたい考えだ。自らの個性や興味を大事にしながら、経営のノウハウを磨き続けられる。これこそ、児玉がダーウィンズで感じている醍醐味だ。
インタビュー・編集/青木典子、森田大理 撮影/出島悠宇
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