LISTEN

TOP > ストーリー代表・CEO > SNSを活用して「ファン」を育てる。ファンと一緒にブランドを育てる
ストーリー代表・CEO

SNSを活用して「ファン」を育てる。ファンと一緒にブランドを育てる

代表_BOKURA

「個人の発信力」を活かし、
商品やブランドの魅力を拡散

自社のファンを見つけ出し
「コアファン」へと進化させ、
売上・店舗集客につなげる

株式会社BOKURA
代表取締役社長
宍戸 崇裕 / Takahiro Shishido

「声がけ」の仕方を変えることで、お客様の満足度が高まる

 

「アパレルショップでの『声がけ』を駆逐したい」

そう語るのは株式会社BOKURA代表取締役社長・宍戸崇裕だ。

アパレルショップに入ったとき、1人でゆっくり見たいのに、販売員から「ジャケットをお探しですか」「ご試着できますよ」「それ今日入ったばかりなんです」などと話しかけられ、うっとうしく思った経験が誰にでもあるだろう。宍戸は、そんな接客スタイルに抵抗感を抱き、「こんな習慣はなくなればいい」と日頃から思っている。そして、それと同じことがWeb広告の世界でも起きている、と言う。

ネット上のコンテンツやSNSでのやりとりを楽しんでいる最中に、突然割り込んでくる広告。企業側はコストを投じて商品をPRしようとしているのに、受け手側には「ウザい」「ジャマ」としか感じてもらえない現実がある。

そこで、「ユーザーを喜ばせるコミュニケーションを仕掛けることで、商品やブランドのファンを増やす」をコンセプトに、SNS活用のコンサルティングおよび運用代行を手がけているのがBOKURAだ。

同社には、「SNSをどう使えばいいかわからない」「Web広告代理店から言われるがままに広告を打ってきたが、効果を感じられない」「公式アカウントを設けたが、運用がうまくいっていない」などの相談が寄せられる。現在のクライアントは、製薬、出版、エンターテインメントなどの大手企業のほか、知る人ぞ知るファッション・雑貨ブランド、老舗の菓子店など。業種は多様だが、共通しているのは「ファンをもっと大事にしたい」という想いを持つ企業だ。

「僕らは、クライアント企業の『ファン』を探し出して『ラブレター』を送ります。受け取ったファンはますますその企業を好きになり、『コアファン』になる。今はSNSというツールを使い、個人が発信力を持てる時代。コアファンとなった方々が自主的に商品の魅力を発信してくれるようになり、クチコミで評判が広がっていくんです」

同社がSNSマーケティングを支援して成功した事例の一つに、ハンドクリームの定番『ユースキン』がある。その取り組みは、インスタグラムで「♯ユースキン」の投稿を読み込むところから始まった。ユースキンを愛用しているコメントに対して、公式アカウントから「使っていただき、ありがとうございます!」「唇割れが治ってよかったです」などとリプライしたり、フォローしたりする。普段愛用しているブランドからコメントやフォローを受ければ、悪い気はしないもの。「ユースキンさんがわざわざリプをくれた上にフォローまでしてくれて、今年も断然ユースキンにする!!」などと、ファン宣言してくれる人が現れ、その友人やフォロワーたちにもユースキンのプラスイメージが波及していく。

このようにSNS上でのコミュニケーションを続けていくと、ファンの中にインフルエンサー(多くの人に影響力を持つ人)が見つかることがある。ユースキンの場合は、アイドルグループ・SKE48の松村香織さんが長年の愛用者であることを発見。松村さんに「認定コアファンになってください♪」とアプローチすると、SKEまとめサイトやAKB48最速ニュースに「SKE48松村香織がユースキン認定コアファンに!?」という記事が乱立。松村さんのファンだけでなく、AKBグループのファンにも認知が広がった。さらに、ユースキンからプレゼントした商品を松村さんがライブ配信サービスで紹介してくれたことで、普段ハンドクリームを使わない男性たちまで購入行動を起こすことになった。

「インフルエンサーに自社商品と報酬を渡してSNSで紹介してもらう…という広告手法もあります。でも、実際に長年愛用している人の発信だからこそ愛着やリアリティが伝わる。これからの時代、やみくもに広告を打つよりも、自ら周囲に宣伝してくれるような『コアファン』を増やす方が、PR効果が長続きし、広告費も抑えられます。そうして節約できた分のコストを商品開発や人材育成に回せば、よりよい商品を生み出せるし、サービスの向上を図れる。そうすればファンはずっとファンでいてくれるはずです」

 

自動車、不動産業界を経て気付いた「関係を深める」大切さ

今ではWeb上でのプロモーションを手がける宍戸だが、「モノ」を販売していた経験も持つ。最初の就職先は自動車ディーラー。リース営業部で、車のリース契約を獲得する営業を務めていた。しかし当時、会社の営業方針に疑問を抱いていたという。

「担当エリア内の会社に飛び込み営業して来いとか、テレアポを取りまくれとか、そんな指示を受けました。そんなやり方では効率が悪い、それよりも一度結び付いたお客様と関係を深めることに時間を費やすほうが生産的ではないか、と考えていました」

顧客とコミュニケーションを重ねるうちに、さまざまな本音も聞けた。一口にリースといっても、相手のニーズは多様。会社からは営業トークマニュアルを渡されたが、「営業トークは一律であっていいはずがない」と思った。この頃の実体験が、「大勢に一方的に広告を打つ」ではなく「個人に合わせてメッセージを発信」を重視する今のスタイルにつながっているようだ。

高業績を挙げていたが、車の販売以外のスキルも身に付けたいと考え、大手不動産会社へ転職。土地活用の提案や、不動産会社に自社チェーンへの加盟を促す営業を行った。

ここでも宍戸は「非効率さ」に葛藤を覚える。担当エリアを決められ、その範囲内でアプローチをかけるよう指示されたが、本当に困っている人や会社はその範囲外にいて、自社のサービスや仕組みが助けになるかもしれない――求めている人にちゃんと届かないもどかしさを感じた。

「『数打てば当たる』方式の営業では、どうしても機械的になりがちです。そうした手法はAI(人工知能)やロボットに任せておけばいい。私たちがやりたいのは『感情を込めた』営業活動です。今いるお客様に感情を込めて接する。それによって信頼を得て、次の信頼につなげていく。その信頼の連鎖は、自分が想定する範囲を超えて、意外なところにもつながっていくものだと思います」


SNSマーケティングの新しい形を目指して起業

顧客志向の営業スタンスで不動産会社でも高業績を挙げた宍戸は、次のチャレンジとしてモバイルSEOのベンチャー企業に転職する。特定のワード検索に対し、クライアント企業のサイトを上位表示させるというサービスで、トップクラスの技術を持つ企業だった。宍戸はここで、ネット検索するユーザーの行動や心理を学んだ。

やがてフェイスブックやツイッターといったSNSが台頭してくると「検索の時代ではなくなる」と感じ、新たな分野を目指した。転職した先は、「ネットパトロール」を手がける企業。ブログや掲示板、SNSにおける不正な書き込みや投稿を監視して炎上や風評被害を防ぐサービスを提供していた。宍戸は「2ちゃんねる」をはじめとした掲示板の監視と不適切投稿への対処を担当。ここで、個人や企業のSNSでの発信が炎上につながり、事業運営やブランドイメージにダメージを与える事例を数多く体験する。

SNSでの「守り」を経験した宍戸は、SNSを上手く活用する「攻め」のノウハウを得たいと考え、SNSマーケティング支援会社へ。SNS上のキャンペーンの企画・運用のノウハウを身に付け、営業マネジャーを務めた。

しかし、思うような効果が得られないこともあった。SNS上でキャンペーンを仕掛けると、懸賞目当てで一時的にフォロワー数が急増する。しかしその多くはキャンペーン終了後にフォローを解除してしまう。もちろんターゲットの設定や懸賞の内容を工夫することで成功する例もあるが、「ファン」の獲得・定着はなかなか難しいことを実感した。

「アパレルショップの『試着いかがですか?』と同じだと気付いたんです。SNSは双方向性のツールなのに、企業がプロモーション活動をしようとすると、結果的には一方通行になって流れてしまっている。そんな事態を防ぎ、企業やブランド、商品のファンを確実に増やしていけるようにしたかった。だから、BOKURAを創業したんです」

現在はSNSを活用したい企業からの依頼を受け、コンサルティングや運用代行を手がける。クライアント企業のユーザー層に応じて口調やトーンを使い分けながら、コメントの投稿や返信、ダイレクトメッセージの送付などを行い、「ファン」を「コアファン」に育てている。前職で培ったキャンペーン企画・運用ノウハウを活かし、実店舗への集客も実現している。

最近では、室町時代から550年続く老舗和菓子店から依頼を受けた。「美味しければ売れるという時代ではない。お客様をもっとおもてなししたい。そして500年後も羊かんを食べてもらいたい」という想いを聴き、自分たちの存在意義を実感した。

「まず、自分自身がその商品やブランドの想いやこだわりを深く知り、ファンになる。そして、ユーザーさんにいかに喜んでもらうかだけを考え続けていると、自然とポジティブな気持ちになります。当社メンバーも『入社前と入社後で心の持ちようがすごく変わった』と言います。何より、ユーザーさんとのコミュニケーションの中で『ありがとう』『このブランドが大好き』『ずっと使い続けたい』の言葉をたくさん受け取ることができるのは、すごくうれしいですね。そんな幸せな気持ちを、多くの企業のマーケティングや広報担当の皆さんに味わっていただきたいと思います」

 

リスナーの目線

インタビューでは冷静に理論的に、淡々と話される宍戸社長。しかしユーザーさんとのやりとりとなれば、一人ひとりのキャラや感情を汲み取ってリアクションする、感性の豊かさがうかがえました。夢は「自分の葬式に1万人の人に来てもらうこと。毎年1000人の人に私のことを思い出しながら飲んでもらうこと」だとか。人とつながることに大きな価値を置いておられ、そのためにも信頼を獲得する…という決意が感じられました。

インタビュー・編集/青木典子    撮影/出島悠宇

Profile

1980年生まれ。自動車業界、不動産業界での営業経験を経て、2009年、モバイルSEOを手がける株式会社Speeeに入社。 2011年よりSNSなどのコミュニティ監視大手、イー・ガーディアン株式会社にて、ソーシャルメディア運用事業の立ち上げを行う。 その後、2012年アライドアーキテクツ株式会社にて、ソーシャルメディアマーケティング事業部マネジャーとして、200社 以上のクライアントのマーケティング支援、コンサルティングなどを行う。マーケターMTGという、 SNS運用担当者を集めたワークショップを月一で開催(のべ 200名以上参加)。 リテラシーを上げながら、担当者同士の横のつながりを生み出す活動も行っている。著書に『ファンと一緒にブランドを育てる SNSマーケティング実践法』(LISTEN出版)がある。

  • 働きたい応募
  • もっと会社を知る資料ダウンロード
  • その他
    お問い合わせ

関連キーワード

代表_BOKURA

「いいね!」
最新情報をお届け

関連ストーリー

タグ

人 (375) 社員_アセットガーディアン (20) 社員_ダーウィンホールディングス (7) 価値観1 (6) 最新ストーリー (6) 社員_スターティアグループ (6) 社員_ワークスイッチコンサルティング (6) 01 社員ストーリー (5) 社員_メディカルネット (5) 社員_メディケアー (5) 社員_プリマベーラ (5) 社員_D&I (5) 社員_ブルーコンシャス (5) 社員_ハコブホールディングス (5) 01 レビュー (4) 代表_ダーウィンホールディングス (4) 社員_ネットビジョンシステムズ (4) 社員_ジブラルタ生命保険 (4) 社員_SB C&S株式会社 (4) 特集一覧 ピックアップ (3) 社員_フラー (3) 代表_メディカルネット (3) 代表_ブラス (3) 社員_シーアールエス (3) 代表_インジェスター (3) 社員_Surpass (3) 代表_Surpass (3) 社員_ゆうしん (3) 代表_w2ソリューション (3) 社員_コールフォース (3) 社員_識学 (3) 社員_プルデンシャル生命保険 (3) 社員_コムセンス (3) 社員_テレマーケティングサポート (3) 代表_スターティアグループ (2) 代表_INSIGHT LAB (2) 代表_フラー (2) 代表_SHGホールディングス (2) 社員_デパート (2) 代表_プリマベーラ (2) 代表_エボラブルアジア (2) 代表_メディケアー (2) 代表_フリープラス (2) 代表_Fusic (2) 代表_武蔵 (2) 代表_株式会社HARES (2) 代表_メディカル・イノベーション (2) 代表_株式会社ハロネット (2) 代表_株式会社サーキュレーション (2) 代表_アルサグループ (2)

カテゴリ

ピックアップストーリー