LISTEN

TOP > ストーリー代表・CEO > 覚悟と責任を伴った決断が人を成長させる。確認はしても、質問はしない
ストーリー代表・CEO

覚悟と責任を伴った決断が人を成長させる。確認はしても、質問はしない

代表_マーキュリー

株式会社マーキュリー
代表取締役
陣 隆浩 / Takahiro Jin

デベロッパーの必需品「マンションサマリ」

当社の主力サービスは「マンションサマリ」という不動産マーケティングシステムです。三菱地所、住友不動産、大京など首都圏のデベロッパー(開発業者)の90%、関西圏、東海圏でも約60%にあたる約350社に導入いただいており、このシステム無くしては開発に支障をきたすと言っていただけるほどの役割を担っています。

どんなシステムかといえば、まずは分譲マンションが売り出される際に作られるパンフレットや価格表を独自のルートで入手します。そしてそれぞれのマンションの販売状況を毎月ヒアリングすることによって、その地域ではどのような階数、間取りのマンションがいくらで売れているのかをデータベース化していきます。このデータがマンション開発では極めて重要なのです。

デベロッパーはマンションを建てる土地を常々探しているわけですが、マンションサマリを見れば、土地の仕入れ価格、マンションの販売価格や平方メートル数、間取りなど、重要な判断ができるのです。今では大手デベロッパーの土地の仕入れなどの稟議書や企画書、提案書には、ほとんどマンションサマリのデータが添付されています。

これだけ業界内で普及したおかげで、新規契約のほとんどが紹介によるものです。人材は不動産業界内で流動することが多いので、当社のサマリを利用していた方が転職先で導入していただくケースも少なくありません。

その他にも「賃貸サマリ」「売買サマリ」「地質サマリ」「統計サマリ」などのサービスをご提供していますが、いずれも先方の倒産やマンション事業からの撤退以外では解約もほとんどないため、当社にとっては極めて安定した、主たる収益源になっています。

株式会社マーキュリー 代表取締役 陣 隆浩

野球、ラグビーで活躍後、大学1年で中退&起業

「社員の育成とは自信をつけさせること」というのが私の持論ですが、振り返ってみると私自身は小学生の頃から相当な自信家だったようです。学級委員と生徒会長を歴任しながら、スポーツも得意、それに少し目立ちたがり屋のところもあったと思います。当時、甲子園のアイドルとして持てはやされていた鹿児島実業高等学校の定岡正二さんの活躍に影響されて、私も鹿児島実業に行って野球をすると決めていました。まだ中学で身長もそれほどではなく、9番バッターだったので周囲からは反対されましたが、高校1年生の秋にはベンチ入りし、2年生の春には九州大会の優勝メンバーになっていました。

ところが…いよいよ次は甲子園というときに事件が起こります。野球部に限らず、その頃の体育会は上下関係が厳しく、下級生が先輩から理不尽な扱いを受けることも多くありました。私は正義感から「野球部を改革する!」と、同級生と共に行動を起こそうとしたのですが、結果的にはそれがきっかけで、野球部を辞めざるを得なくなりました。

野球を辞めてからは、遊んでばかり。ある時、先生から「エネルギーを持て余しているならスポーツをやりなさい」と諭され、すでに3年生ながら、以前から興味があったラグビー部に入れてもらいました。その年の鹿児島実業は花園(全国高校ラグビー)に初出場を果たす強豪でしたが、私は不遜にも「国立でプレーする」と公言していました。

当時高校生が国立競技場でプレーできるのは、全国の高校から東軍、西軍のベスト15が選出されて戦う高校東西対抗試合だけでしたが、私はあろうことか、今話題の五郎丸選手と同じ、フルバックとしてベストフィフティーンに選ばれ、更に高校日本代表入りを果たしました。

しかし、その後はラグビー推薦で明治大学へ入ったものの、高2の時から一緒に起業しようと話をしていて既に就職していた親友が「この会社で偉くなるには何年もかかる。自分たちで会社をやろう。オレも会社を辞めるから、お前も大学を辞めろ」と言い出します。推薦で入った大学を、結局6ヵ月で中退。母校には大変なご迷惑をおかけしたと反省しています。

バブル崩壊でどん底に。その末に出会った新ビジネス

当時はバブル経済の真っ只中。親友と一緒に知り合いの不動産会社に入社して6ヵ月で、1億円もの資金を提供してくれるという人と出会い、2人で起業しました。バブルの波に乗って、22歳の頃には社員は100人、赤坂に55億円の自社ビルも買って「人生ってこんなに楽しいんだ!」と有頂天になりました。

そんな矢先、バブルがはじけ、ブラックマンデーの翌日は社内に貼られていた成約の短冊が半分落ちました。22歳の若者に保証人なしで120億円も貸していた銀行は、慌てて社長室に駆け込んでくる。自社ビルも30億円でしか売れない。あっけなく会社はダメになりました。

ぜいたく三昧を続けていた私は「この歳で人生は終わったのか」と思うくらい辛い思いはしましたが、すぐに高級車を手放し、ワンルームマンションに引っ越したのは正解でした。あのまま、ぬくぬく暮らしていたら、きっとゆでガエルになっていたことでしょう。

それから不動産業界でいくつか仕事をした後、29歳の時に今の会社の前身となるIT企業に出会いました。今のサマリと同じようなデータを提供していたのですが、初めて見た時に「こんなすごいシステムがあるのか!」と鳥肌が立ったのを覚えています。社長が知り合いだった縁もあり、そこへ入社したのですが、お客様のためになると思ってする営業はとても楽しかったです。

しかし2年後にあえなく会社は倒産。残ったメンバーとお客様のフォローを始めたのが今の会社の起こりです。お客様にしてみれば、リース契約で導入したシステムが突然使えなくなったうえに、リース料は払い続けなければならないわけです。憤慨するお客様に頭を下げて、「自分たちがデータを更新します」と提案し、納得していただきました。この時の商品のブラッシュアップと営業の強さが、今の圧倒的なシェアの礎になっています。

バブル崩壊でどん底に。その末に出会った新ビジネス

当社では「GO!GO!GO!(555)」と銘打ち、創業30周年の2021年2月期に売上500億円、営業利益50億円、社員500人という目標を掲げています。2015年にはそのための成長ドライバーとなる新規事業を立ち上げています。

1つは「マンションバリュー」というBtoCのサービスです。当社には新築分譲マンション25年分、250万戸のデータが蓄積されています。その250万戸のオーナーさんに、現在の売買価格、賃貸価格の相場を無料で見られるようにするサービスです。これは前述の価格表を持っている当社だからこそできるサービスで、マンションオーナーと、そのマンションを買いたい人、借りたい人とのマッチングを考えています。

もう1つ、「リアルネット」というBtoBのサービスもスタートしました。金融業界では誰もが1日1回は必ず見ると言われる「ブルームバーグ」というサイトがありますが、いわばその不動産版みたいなものです。不動産業界に従事している方々に登録してもらい、私たちと登録ユーザーが相互に情報発信。その中でさまざまなマッチングを実現していきます。

当社には「全員社長」というスローガンがあります。「自分がこの会社の社長、事業の責任者だったらどう動くか。それを常に考えてください」という全社員へのメッセージです。今、私が社長という役割を担っているのは、みんなより能力が高いからではなく、誰よりも多くチャレンジして失敗を経験しているからだと思うのです。「失敗」とは「敗けを失くす」と書きますよね。敗けない確率が誰よりも高いから、私が最終決断者をやっているにすぎないのです。

実際に現場はすべて社員に任せています。私の役割は新しいビジネスのアイデアを考えること。現在の新サービスも5年前から考えて、試行錯誤の結果、いくつもの失敗を重ねた末に生まれたものです。

また、覚悟と責任を伴った決断が最も人を成長させる行動だと信じているので、「確認はしても、質問はしない」のも弊社のルール。「AとBでは、こういう理由でAがいいと思います。よろしいですか?」というのは確認ですが、「お客様が値下げを要求しています。どうしたらいいですか?」というのは質問です。これだと自身が決断していないので、折角の成長の機会を活かしていないと思います。

新入社員には1年間、毎週課題本を出し、レビューを書いてもらっています。毎週木曜の朝9時から1時間、私も参加して、その内容をどう業務に落とし込んでいくか、ディスカッションをします。本は毎年、社員たちの意見で入れ替えますが、松下幸之助さん、稲盛和夫さんの引き寄せの法則的な本から、私が信奉する「思考は現実化する」へと続きます。私が野球やラグビーで成功できたのも、大反対されても自分の思いがあったからです。能力なんて関係ない。強い願望を持つことが大事だと思っています。

会社の方針などを網羅したフィロカードには「強烈な願望と成し遂げる覚悟を持ち、サービス精神とチャレンジ精神が旺盛で、颯爽としたいい奴が集う、このコミュニティーに対し、1人1人が貢献し盛り上げようと切磋琢磨している」と書かれています。実際にそれを具現化し、行動してくれる人に来てもらいたいですね。「これはやっちゃダメ」と私は言ったことがありません。こういう人間になりたい、こういう状況を作り出したいという思いと「やっちゃいましょう」の精神を持っている人を待っています。

リスナーの目線

一見するとセルロイドの眼鏡が似合うクールな二枚目。聞けば、学級委員長や生徒会長、全国レベルのスポーツ選手、そしてバブル期の栄華と、神様に二物も三物も与えられたような人生の陣さんですが、その反面、常人では体験できない地獄も味わっているという振れ幅が、社員への寛容な包容力に表れているようです。新たに打ち立てた挑戦もスマートにやり遂げてしまいそうですね。

Profile

1986年明治大学を1年で中退し、不動産会社に入社。その6ヵ月後に親友と2人で起業。一時はバブルの波に乗り業績も急上昇しつつも、バブルがはじけあえなく倒産。1996年に再起を懸け、当社の前身となるIT企業に入社するも2年後に倒産。残ったメンバーと会社を設立、2003年3月株式会社マーキュリーの代表取締役に就任。現在は上場を視野に入れながら、「不動産情報革命」をテーマに不動産業界の常識を覆す新たなサービスを展開し、不動産取引に関わる多くの人の満足を創造するべく邁進している。

関連キーワード

代表_マーキュリー

「いいね!」
最新情報をお届け

関連ストーリー

タグ

人 (375) 社員_アセットガーディアン (20) 社員_ダーウィンホールディングス (7) 価値観1 (6) 最新ストーリー (6) 社員_スターティアグループ (6) 社員_ワークスイッチコンサルティング (6) 01 社員ストーリー (5) 社員_メディカルネット (5) 社員_メディケアー (5) 社員_プリマベーラ (5) 社員_D&I (5) 社員_ブルーコンシャス (5) 社員_ハコブホールディングス (5) 01 レビュー (4) 代表_ダーウィンホールディングス (4) 社員_ネットビジョンシステムズ (4) 社員_ジブラルタ生命保険 (4) 社員_SB C&S株式会社 (4) 特集一覧 ピックアップ (3) 社員_フラー (3) 代表_メディカルネット (3) 代表_ブラス (3) 社員_シーアールエス (3) 代表_インジェスター (3) 社員_Surpass (3) 代表_Surpass (3) 社員_ゆうしん (3) 代表_w2ソリューション (3) 社員_コールフォース (3) 社員_識学 (3) 社員_プルデンシャル生命保険 (3) 社員_コムセンス (3) 社員_テレマーケティングサポート (3) 代表_スターティアグループ (2) 代表_INSIGHT LAB (2) 代表_フラー (2) 代表_SHGホールディングス (2) 社員_デパート (2) 代表_プリマベーラ (2) 代表_エボラブルアジア (2) 代表_メディケアー (2) 代表_フリープラス (2) 代表_Fusic (2) 代表_武蔵 (2) 代表_株式会社HARES (2) 代表_メディカル・イノベーション (2) 代表_株式会社ハロネット (2) 代表_株式会社サーキュレーション (2) 代表_アルサグループ (2)

カテゴリ

ピックアップストーリー