
「共感」が人をつなげ世の中を創る。リスナーズでその仮説を実証したい
役員リレーインタビュー
フラー株式会社
取締役CTO
藤原 敬弘 / Takahiro Fujiwar
小学5年生の頃、Windows98のパソコンが家に来て、インターネットの世界へ入っていきました。特に夢中になったのはチャット。当時北海道に住んでいたんですが、日本中の人と会話ができることに感動して、どんどんハマっていきました。そのうち参加するだけでは物足りなくなって、チャットを運用したり、箱庭ゲームを開設したり。もともとモノづくりが好きなんです。中学時代の趣味は釣りでしたが、釣りそのものよりルアーをつくるほうが楽しかった。高専時代はバンドを組んでギターを弾いていたけど、練習そっちのけでエフェクターを作って皆にあげていました(笑)。
自分の手を動かしてつくったものに対して、反応があるのが楽しかったですね。運用していたサイトでも、ちょっとしたデザイン変更にも気が付いてもらえるとうれしくて。人を楽しませる喜びを知ったことが、今の僕のベースになっていると思います。
高専卒業後、日立製作所に入社し、ストレージのソフトウェア開発に携わっていました。でも1年で辞めました。上司に「コードを書けるのは3年目くらいまで」と言われたんです。その後はマネジメントの道が待っていました。「これはやりたかった仕事と違う」「やはり自分の手でつくりたい」と。
当時、会社勤めをしながら、高専の同級生で当社のCFOである永井と一緒にWebサービスを開発していたんです。好きなアーティストや漫画家の新作が発売されたらメールで通知するサービス。朝5時にマックに行き、出社直前の9時までコードを書く生活を送ってました。退職後はそのサービスで起業しようとしたんですが、2人の力だけでは難しいと感じていたところ、渋谷から声をかけられて一緒にフラーを立ち上げたんです。
「自分がゼロから書いたコードをユーザーに届ける」というのが僕のモチベーションの根底にある。自分の手でサービスを生み出したくて、転職よりも起業の道を選びました。
最近、楽しいと思うのは、職場づくり・チームづくりですね。今はコードを書くだけでなく、上流工程に関わることが多いんですが、そのときに必要なのは多角的な視点。自分一人だとフォーカスが狭くなって、新しいアイデアにも限りがあります。でも渋谷や櫻井、永井と話していると、それぞれスキルも違えば物事を捉える観点も違う。新しいサービスをつくり、可能性を広げていくためには、チーム力が重要なんだと実感しています。
チームづくりで大事にしているのは、まず目標を掲げること。そして目標達成に向けて、メンバー一人ひとりの個性を活かせるようにすること。そのために全員が意見を出しやすい環境を整えることが、今の僕の役割かなと思っています。
また、僕がこだわってきたことの一つに、「ユーザーの反応」があります。自己満足で終わらないために、プログラムが完成する前にユーザーに触ってもらい、インタビューしています。そこで聞いた声はすぐに反映する。つくったものが世の中に認められてこそ喜びを感じられますから。
ただ、メンバーが全員、「ユーザーに喜んでもらうため」を目標にしなくてもいいと思っています。個として目指す目標やキャリアパス、将来像はそれぞれ違うはずだから、それを大切に活かしながら、サービスに向き合ってくれればいい。メンバーが自分の可能性や目標にコミットメントしていることを、僕はうれしく思いますね。
「共感」が人をつなげ世の中を創る。リスナーズでその仮説を実証したい
会社も、自分自身も。柔軟に形を変えながら、 長く・多くの人に価値を届けていきたい
「あなたにとってのサステナビリティとは?」持続可能な社会へ向けて、問いと対話を通じて変化を促す存在でありたい
タグ