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ストーリー代表・CEO

The Japan Times 会長の末松弥奈子氏と P.G.C.D. JAPANの野田泰平が 「JBIG」について語り合った

最新ストーリー代表_ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN)

 株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN,Inc)
代表取締役 CEO
野田 泰平/ Taihei Noda

株式会社ニューズ・ツー・ユーホールディングス代表取締役
株式会社ジャパンタイムズ代表取締役会長
末松弥奈子/ Minako Suematsu

どうして、「JBIG」をつくったんですか?

ホールディングスの目的は「サスティナブル」

野田泰平(以下、野田):末松さんは日本で最も歴史のある英字新聞社、ジャパンタイムズにおいて、日本を世界に向けて発信する活動をされていたことや、ホールディングス企業の先輩経営者として、以前から注目していました。

末松弥奈子(以下、末松):ありがとうございます。 私も、野田さんの製品への想いを聞いたとき「すごいな」と衝撃を受けました。20 世紀生まれの会社として、あるべき姿を追求し、理想論を持って会社を経営している人だなと感じています。

野田:末松さんは、なぜご自身の会社をホールディングス化しようと思ったんですか?

末松:私が会社を設立したのは、まだジャパンタイムズと出会う前の1993年。IT革命の夜明け前に、『News2u』という企業の情報発信を支援するサービスで事業を始めました。

ところが、Webメディアの発展とともに、フェイクニュースやステルスマーケティングが次々に登場し、「自分だけが得をすればいい」というような世界になってしまった。

性善説で情報発信を始めた私は、すごくがっかりしました。「本来思っていた世界と違う」「こうなったのはなぜなんだろう」と考えたとき、1つの事業会社では、どうしても目の前のビジネスを追わざるを得ないことが原因の一つではないかと思ったんです。

そこで、長期的な視点を持ち、一歩下がって「清く、正しく、美しい」インターネットを考えるためにホールディングス化したんです。野田さんはどうして『JBIG』をつくったんですか?

野田:一言でいうと、『P.G.C.D.』ブランドを「サスティナブル」な事業にしていくためです。

今、日本の企業の平均寿命は24年程度と言われています。こうした厳しい社会的状況を鑑みると、一事業だけの会社では、何かあったとき立ち直れないかもしれないですよね。

事業を続けていく中で浮き沈みもあるかもしれませんし、たとえば、工場が火事になって商品を作れなくなる可能性だってある。

この先ずっと、お客様に安定して商品をお届けしていくには、社会情勢に影響されることなく、企業として安定していることがとても大切です。

グループ企業であれば、予期せぬことが発生しても、いくつものブランドが助け合うことで、さまざまな影響を受け止めることができると考えました。

建築でたとえると、衝撃に耐える『耐震設計』ではなく、衝撃を拡散して受け止める『免震設計』。事業の核となるものを守りながら、しなやかに変化する必要があると思っています。

末松:多くの企業は「儲かりそう」とか「トレンドだから」とか、会社を存続させるためにいろいろ変えていきますよね。

時代に合わせることも非常に大切ですが、事業の本質をキープしていくには、未来を見据えたホールディングス化も必要だと思います。



「Japan Beauty Innovation」とは何ですか?

日本人の考え方が人類の資産になる

野田:P.G.C.D.の原点は、かつて琵琶湖が生活排水で汚染されていたというニュースにあります。汚染水の中には化粧品も含まれていることを知り、「人を美しくするものが地球を汚している」ことに大きな疑問を抱いたんです。

だから私たちは、創立以来ずっと石鹸にこだわってきました。石鹸なら容器も要らないし、ゴミも出ない。

余計な成分も配合しなくていい。私たちは、最小限のアイテムで美しくなる「究極のシンプル」を目指しているんです。

末松:「究極のシンプル」って茶道に通じるものがありますね。

野田:ホールディングス名の 『Japan Beauty Innovation』が指している 『日本の美』は、「侘寂(わび・さび)」だと思っているんです。

かつてジャポニズムが欧州を席巻し、美術分野で大きな変革をもたらしたように、侘寂の価値観が世界中に広がれば、今、世界中で問題になっている社会的課題も解決できるのではないかと考えています。

末松:極佗(ごくわび)ってご存知ですか?

野田:極佗?

末松:「人間は地球の中に存在する一つでしかない」という、侘寂のその先の考え方です。

私が設立した広島県・神石高原の大自然の中にある小学生対象のボーディングスクール(寄宿学校)で都会から来た子どもたちに「虫がいるので寝られません」と言われたことがあります。

そこで私は、「虫のほうがあなたを怖がっているのよ」と諭しました。極侘に通じる、こうした「共棲」の感覚はすごく大事だと考えています。

野田:侘寂、極侘のような考え方は、これからの世界にまさに必要ですよね。この日本人特有の感覚や価値観はもっと誇りに持っていいと思うんです。

末松:日本では「森羅万象すべてに神様が宿っている」と考えられてきましたよね。

海外の人には「お天道様が見ているから」という感覚はないのだそうです。

日々の生活の中で、贅沢をしない、無駄をなくすという観念は、こういった所から来ているのではないかしら。

日本は島国だから、限られた資源の中でどうしたらサスティナブルに生きていけるか、という意識をもともと持っているはずだと思っています。

野田:たとえば、今のアメリカ人と同じ生活を人類全員がやったとすると、地球が4.5個必要になるそうです。

でも、日本人的な価値観で生活すれば、そんな状況は改善できるかもしれません。

末松:日本人は、自分たちの根底にある価値観や観念、考え方を発信していくことが上手くはないですよね。

私は今、地方創生の一環として、日本の里山資本主義を世界に発信する『Japan Times Satoyama 推進コンソーシシアム』を運営しています。

そこで感じたのは、里山の人たちからすると、ごく当たり前の習慣や考え方でも、それを知らない人たちは驚嘆するんですよね。

でも、日常の中だと、その価値を客観的に説明できないので、私たちが第三者の視点に立って世界に発信しているんです。

日本人の生活のベースにあるのは自然・地球との「共棲」。この点においては、日本のほうが進んでいるのかもしれません。

ひょっとしたら人類の資産となるような、考え方や行動の一つになり得るかもしれません。

「できた」ことより、「やろうとする」ことが大事

野田:今、日本の企業は ESGやSDGs※2など、環境問題や社会問題に取り組む姿勢をアピールしているよう見えますが、本業と離れたところで “ちょっといいことしよう”というだけなら、それは違うと思うんですよ。

会社の核である事業そのものが、社会的課題を解決するものでないと、これからはダメなんじゃないかと私は感じています。

末松:日本は本来、「三方良し」の考え方を当たり前にしてきたと思うんですよ。

今、やっと日本人的な価値観が欧米に認められつつあったのに、ESGやSDGsなどの国際ルールや方向性づくりで先を越されてしまったんです。

日本人は10のうち、9をやっていても1できていないと「ウチはまだまだできていませんから」と言ってしまう。

でも欧米は1しかできていなくても10やろうとしていれば、「10やります」と言い切る。

だから発信が苦手な日本企業は、「何もできていない」というレッテルを貼られてしまうのです。それはとても残念なことですよね。


「恩送り」の精神で「世界を幸せにする人を増やす」

野田:私たちは『JBIG』のフィロソフィーとして 『Pay forward』を掲げています。

過去に『Pay back』するのではなく、私たちがいただいた恩を未来のために送っていけるような事業をするという決意表明です。

末松:「恩送り」ですね。誰かから受けた恩を、自分が別の人に送って、送られた人がさらに他の人に渡して、「恩」を世の中に循環させていく。

「恩送り」や「情けは人のためならず」といった考え方も、古くから日本に定着していますよね。

野田:私たちの事業が、自分たちだけを幸せにするのではなく、これから生まれてくる人たちに対してもいい物、いい環境として残せるものにしていかなければいけないな、と。

だからこそ、グループとして「世界を幸せにする人を増やす」ことが使命なんです。

私たちのお客様たちが、製品を通じて、世界をもっともっといい方向にしてくれたなら、その影響はさらに大きくなるはず。

「世界の人を幸せにする」のでなく、「世界を幸せにする人を増やす」。そんな願いをこの言葉に込めました。

末松:とてもすてきな考えですね!

野田:私たちの社会的責任目標は「人も地球も美しく」すること。そして成果は「究極のシンプル」です。

日本人が受け継いできた「引き算の美学」のように、凝縮して研ぎ澄まされてきたものには、世界を変える力があると考えています。

現代社会では、あらゆる技術が進化しているにもかかわらず、物は増え続けている。そんな状況に一石を投じたいと思っています。

これまでなかったものをつくるのが、私たちの仕事。だからこそ、ものづくりにすごく時間がかかります。

実際、固形石鹸でシャンプーをつくるのに4年かかりました。本質を追い求めていかないとサスティナブルな事業はできません。

末松:野田さんの製品づくりの話を聞いていると、「共感力」という言葉をすごく感じます。プロダクトを通じて、お客様と価値観を共有されているんですね。

野田:私は、顔の見えない『ブランド経営者』って、気持ちが悪いと思っているんです。だから、私の執務室は全面ガラス張り。

いらっしゃったお客様からも見えるし、私もお客様を見ることができます。

通信販売のブランドだからこそ、何を考えてものづくりをしているのか、お客様にも感じていただけるように努めていきます。

末松:野田さんは常に正論で、事業に向き合っていると感じます。「こうあるべき」といった理想論や問題意識を持ちながら成功している会社は少ないと思います。

『JBIG』だからこそできる社会との関わり方があると思うので、これまで培ってきた信念を貫いてほしいですね。

野田:ありがとうございます。そう言っていただけて、うれしいです。これからも頑張ります。



 

注釈

※1【EO:Entrepreneurs'Organization】
1987年に設立された世界的な起業家ネットワーク。現在は58カ国、13,000名以上の起業家が参加している。日本支部にあたる『EO JAPAN』は6チャプター、500名を超える会員で構成され、その中でも『EO Tokyo』は世界トップの規模を誇る。

※2【ESG·SDGsとは】ESGは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字。企業の長期的な成長にはこの3つの観点が必要だという考え方。SDGsは、2015年の国連サミットで採択された、国連加盟193カ 国が2030年までに達成するために掲げた持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)。17 の目標と169のターゲットが設定されており、政府・企業・市民社会に全世界的な行動を要請している。



Profile

【野田 泰平】
株式会社JBI GROUP(JBIG)代表取締役 Founder CEO、株式会社ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン(P.G.C.D.JAPAN,Inc)代表取締役 CEO。
1979 年福岡県⽣まれ。
<学歴>
kuwasawa Design School 卒業
Globis 経営⼤学院 卒業
<学位>
建築学⼠ BARCH (Bachelor of Architecture)
経営学修⼠ MBA (Master of Business Administration)

【末松弥奈子】
株式会社ニューズ・ツー・ユーホールディングス代表取締役、株式会社ジャパンタイムズ代表取締役会長。
ITの黎明期からインターネットによるPR事業を立ち上げるとともに日本の里山を広く国内外に発信する「Satoyama推進コンソーシアム」の運営や、広島の豊かな自然の中にインターナショナルスクールを設立するなど、幅広く活躍中。

編集/高橋奈巳、西野愛菜

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