
「楽しく働く」をモットーに最速で支店長へ。直感を信じ、女性のキャリアモデルを体現。
HENNGE株式会社
Executive Officer
汾陽 祥太 / Shota Kawaminami
私が執行役員を務めるHENNGE(ヘンゲ)株式会社は、「クラウド」を安全に使っていただくためのセキュリティサービスHENNGE One(ヘンゲワン)を主軸に事業を展開している、東京証券取引所マザーズ上場のベンチャー企業です。
創業はインターネット、IT業界の黎明期にあたる1996年。Yahoo!やライブドアが急成長を遂げる流れの中、学生によって起業されました。
現在の主軸となるHENNGE Oneがスタートしたのは2011年のこと。東日本大震災を機に日本国内のIT化が急速に広まる過程で、クラウドは、社会インフラや公共サービスの基盤として大きな期待を寄せられました。
クラウドの普及は、インターネットがあれば世界中どこからでも必要なデータにアクセスできる利便性をもたらす一方で、セキュリティが脆いと情報漏洩の危険性が高まることも確かです。
そこで私たちは、情報管理の安全性を高めたい企業の需要に応え、クラウドを守るセキュリティサービスをB to B向けに開始。今では従業員100人から約5万人規模まで幅広い企業ユーザーにおいて、世界中で160万人がHENNGE Oneを使ってクラウドにアクセスしていただくまでに成長しました。
京都で妹2人と、ごく幸せな家庭に生まれ育ちましたが、小さな町では「汾陽(かわみなみ)」という苗字が珍し過ぎて、少し窮屈な思いをしたことは、幼心に記憶しています。
早稲田大学進学を機に上京するのですが、3年生の時に大学院に進むか、就職するかの帰路に立ちました。理系だったため、ほとんどの学生は院進の一方、就職となれば、ゼミの教授のつてや大学のネームバリューで大企業行きは保証されている環境でした。
いずれの道も決めかねていた私は、学生起業した先輩がいることを思い出し、相談に行くと、彼は「これからはベンチャーだ」と言うのです。これが今のHENNGEとの出会いです。
それから22年間は、実にやり甲斐に満ちた日々でした。私が22歳だった時の話です。ある有名なIT企業へ、まだ着慣れないスーツを着て営業に行くと、青二才の私との商談に役職者が何人も出てきた上、裁量がないので一度持ち帰らせてほしいと言うのです。
彼らの目が、みんな死んでいるように見えた一方で、私には自分の裁量が与えられ、夢と希望を持って、自分で仕事を進められたわけです。時にはトラブルを起こし、取引先に毎朝7時に1ヵ月間通いつめるような出来事もありました。
しかし、本来であれば就職していたかも知れない名だたるITの大企業と、若い頃から大きな裁量権を持って、直接肩を並べて仕事ができた経験こそが、今の自分を作ってくれました。もしそのまま大企業に入っていたら、今頃はまったく違う人生を歩んでいるでしょうね。
「テクノロジーの解放」を掲げ、テクノロジーで社会をもっと良くしていきたいHENNGEでは、今後さらにグローバルなサービス展開に力を入れていく方針です。アメリカが牽引するIT業界において、いかに自社のセキュリティサービスを国外に普及させていくか、大きなテーマです。
私自身、シンガポールやタイに数年間身を置いて、営業活動をおこなう時期もありましたが、スケールが見込めず一時撤収。現在は台湾に子会社はありますがまだ発展途中です。それでも社内で英語を公用語とし、外国人エンジニアを積極採用することで活路を見出す努力を続けています。
私も、外国人メンバーとの会話が英語になったことから、35歳で英語学習を再開、TOEIC900点を達成しました。何かに取り組む時には「やり過ぎるくらいがちょうどいい」と自分に言い聞かせます。
社内でスタートアップ投資、M&Aの責任者を任されていることもあり、国際的な視点からグローバルに活躍できる人材となって、将来的には起業もしたいですね。
生年月日 | 1978年2月20日 |
---|---|
出身地 | 京都府京都市 |
血液型 | A型 |
星座 | 魚座 |
家族構成 | 妻、長女(8歳)、長男(4歳) |
座右の銘 | やり過ぎぐらいがちょうど良い |
早稲田大学理工学部情報学科(現 基幹理工学部・情報理工学科)を卒業し、HENNGE株式会社(当時:株式会社HDE)へ入社。営業担当、システムコンサルタント、プロダクトマネージャーなどを経て、2014年に執行役員就任。2015年から2017年9月にかけてタイへ赴任し、タイ・シンガポール・マレーシアなど東南アジア諸国を中心に担当。2017年10月より日本に軸足を戻し、執行役員 社長室 室長として社内外のリレーション構築に国内、海外を問わず活動中。また、会社公用語の英語化に伴い英語学習を35歳からスタート、TOEIC900点超えを達成。
インタビュー:垣畑 光哉/執筆:小島 毬/編集:垣畑 光哉・藤森 美紗子
「楽しく働く」をモットーに最速で支店長へ。直感を信じ、女性のキャリアモデルを体現。
「人」「食」「社会貢献」を起点にビジネス総合力を身に付け、即戦力として活躍
BtoB特化のマーケティングと営業DXという希少価値の高い領域で 企画から実装まで手掛けるプロ集団
文化とコミュニケーションの発信を通して、心が豊かになる時間を生み出す
タグ