O2O・OMOマーケティング支援と
採用管理システム開発を全国に展開
今期から新卒採用を開始
理念に共感できる未来の社員との出会いを求めて
株式会社バリューワン
代表取締役社長
高桑 慎介 / Shinsuke Takakuwa
業界有数のサービス体制で、企業のマーケティング支援、DX化に徹底的に寄り添う
アプリやSNSなど、インターネットを介したオンライン上で接点を持ったエンドユーザーをオフラインでの購買行動に結びつけていくO2O(Online To Offline)。そこから、オンラインとオフライン(リアル店舗)の境界線をなくして顧客に最適なサービスを提供し、CX(顧客体験)の向上を実現するOMO(Online Merges with Offline)。
これらO2O・OMO分野で企業のマーケティング支援を行うのが、株式会社バリューワンだ。
同社は、店舗販促をはじめ多彩な事業を展開する「株式会社クラブネッツ」から2016年に分社独立。代表取締役社長を務めるのは、当時モバイルソリューション事業本部の本部長だった高桑慎介。
「近年、O2O・OMO分野が目覚ましく発展する一方で、集客・販促プロセスは複雑化しています。アプリ、公式LINE、メルマガ、SNS、イベント、サポート、分析、運用代行、事務局運営……。あらゆるチャネルを活用しなければならず、店舗や企業の負担は増え続けているのが現状です。我々の特長は、これら多岐にわたるマーケティング施策をワンストップで支援できることです」
店舗独自のアプリを簡単につくれる『Appli Mover』や、LINE公式アカウントの導入・運用、キャンペーンによる集客などのほか、AIチャットボットやQR決済、SNS販促など、店舗企業とエンドユーザーとのコミュニケーションを入口から出口まで一貫してサポート。その専門的なノウハウと対応力から、多くの企業から高い信頼を得ている。
そしてバリューワンにはもう1つ、事業の柱がある。求人事業会社に向けた採用管理システムの開発支援だ。地方の求人ポータルサイト運営企業と協業し、企業の採用活動を効率化するためのシステムを開発・提供している。
つまりマーケティング支援と採用管理システム開発、2つのSaaS型サービスが同社の主力事業となる。異なる2つのビジネスを両輪で回していく訳には、全国各地の企業と迅速に提携を進め、商材を取り扱う販売パートナーの拡大を図る狙いがある。
「当社の強みは、さまざまな業界の企業様を対象に、全国で総合的なマーケティング支援を行っていることです。我々のお客様には全国規模でチェーン展開している企業も多数あり、地域を問わず一定水準のサービスを提供するために、パートナー企業との連携は必要不可欠なのです」
ワンストップと全国対応。2つの強みで「攻め」の姿勢を打ち出しつつ、顧客満足度を高めるための「守り」がおろそかになってはならないとも高桑は言う。
「我々のサービスは継続することで効果を発揮します。しかしお客様の『ちゃんとサポートしてくれるだろうか』という不安は非常に強い。その不安を払拭できずに一過性のお付き合いで終わってしまうと、お互いにとってマイナスになってしまいます」
だからお客様へのサポートは絶対に手を抜かない。その想いからカスタマーサポート専任の部門を設け、安心してサービスを利用してもらえるよう尽力している。
「常日頃からお客様に寄り添おうというメッセージを発信していることで、社員も縁の下の力持ちとして、お客様を支える気持ちを強く持っていると感じます。コロナ下において、お客様を取り巻く環境が変化する中、事業のDX化を通じて貢献し、必要とされ続ける企業を目指していきたい。我々は常にクライアントである企業の目的を『ワガコト化』して仕事に取り組んでいます」
インターネット市場調査では「販促担当者におすすめのリピーター販促サービス」「安心して任せられる運用サポート」「紹介したいリピーター販促サービス」の3項目でNo.1を獲得。勢いに乗る同社は、より高いステージへと進むために、今期から初めての新卒採用にチャレンジする。
「これまで、当社のミッションである『私たちはオンラインコミュニケーションを活用し、店舗企業の進歩発展に貢献します』をひたすらに追求してきました。そして今、事業領域をさらに広げていくフェーズに入りました。我々は、変わっていかなければならない。そのために専門性を持ったメンバーや、会社の未来を創っていけるメンバーが必要だと考えています」

「自分の人生に本気になろう」新卒採用に懸けた想い
新卒採用には、高桑自身の強い思い入れがある。
高桑の実家は都内で代々続く家業を営んでいた。しかし父の代で経営が立ち行かなくなり、廃業を余儀なくされた。
「その後、母が病気になって家族全員が大変な苦労をしたのですが、当時の私は家族のピンチに何の力にもなれませんでした。自分の無力感と社会の厳しさを痛感するうちに、周りの人たちを助けられる人間になりたい、そのために自分の人生にもっと本気になろう、と決意しました」
そして出合ったのが当時社員10人未満のクラブネッツだった。時は2004年、上場ラッシュが続くなど空前のベンチャー企業ブームで、高桑も自然とベンチャー企業に興味を抱いていたという。
「新しいことにチャレンジして経験を積み、誰よりも早く成長したい。そのチャンスがある環境を探していました。純粋に、ベンチャーはかっこいい、と思っていましたしね」
入社後の目覚ましい活躍を評価され、新サービス、新規事業の立ち上げ責任者としてのチャンスをつかんだ。その後、システムの開発や自社販売体制の構築、販売パートナーの構築など、現在のバリューワンの基礎となるビジネスモデルを作り上げ、独立を果たす。
これから始める新卒採用には、そんな自分の経験を重ね合わせている。自分の人生に本気になりたいと思う若者に、成長と成功のチャンスを提供したい。そしていずれは自分と同じように、一企業のトップとして自らの信念を全うしてほしいと、高桑は考えている。
「これまで一緒に歩んできた仲間たち、パートナー、協力会社の皆さん。そして何より、私たちを必要としてくださるお客様が、本当にたくさんいてくれた。多くの方々に支えられて、ここまで来ることができました。私も、次の世代のために道をつくりたいと思っています」

お客様のお役に立てること、会社と自身の成長を感じられることが、仕事の醍醐味
バリューワンという社名は、「顧客に価値を提供し、一番に寄り添える存在でありたい」という意志を込め、メンバーたちと一緒に決めたものだ。
「お客様に頼りにされ、お役に立てることがうれしくて仕方ないんです。今は経営者として組織の育成を優先していますが、この原点だけはずっと変わりません」
数年前、組織運営が立ちゆかなくなったことがあった。社員同士で「何を目指すべきか」という価値観に相違が生まれ始めていたのだ。目先の業績が良くても組織が機能しなければ持続性はない。もう一度、皆が同じ方向を向いて進めるよう原点に立ち返り、社名に込めた想いを経営理念として再定義した。
会社として大切にすべき価値観をミッション・ビジョン・バリュー、そして行動指針に落とし込んだ。同時に、社員たちが言いたいこと、考えていることにも真剣に耳を傾けた。
「設立からまだ6年の若い会社ですから、組織もビジネスも、足りないものは自分たちでどんどん作っていかないといけないんです」
こうした難局を乗り越え、社員全員がフラットに意見を言い合える風土が醸成されてきている。今では社内のデジタルシフト化や生産性向上、評価指標や社内制度の拡充、リモート環境の構築、コミュニケーション不足の解消まで、さまざまなことに社員たちが自ら取り組んでいる。
「社員たちには仕事を『ワガコト化』してほしいんです。行動指針にも『ひとりひとりが会社の代表であること』とあるように、当事者意識を持ってもらいたい。何も考えずに指示に従うだけの作業と、何のためにそれをやるのかを理解して主体的に取り組む仕事には、雲泥の差があります。それは成長スピードをも大きく変えるのです」
そう話す高桑の視線の先には、売上高100億円を目指すという長期の目標達成がある。売上を基準にしているのは、それが社会から必要とされている指標になるからだ。
「目標達成には、既存社員の力が不可欠です。新卒採用は、既存社員の成長にもつながると考えています。会社組織としての仕組みの構築や環境構築など、後輩ができれば先輩としての自覚が生まれます。仕事を教えたり良い見本になろうとしたり、これまでになかった意識が芽生えますからね」
高い目標への挑戦を通して成長し、飛躍する。高桑は、それこそがバリューワンの仕事の魅力だと語る。
「意思と行動力を持つ人がどんどんチャンスをつかみ、成長の手応えをダイナミックに感じられることが、バリューワンでの仕事の醍醐味。若手でもリーダーシップを取ってチームを率いていけるように、皆でバックアップしていく風土ができています。成長意欲の高い方には、これ以上ないエキサイティングな環境です」
今後は2本の柱に加えて、広告部門やHR tech部門を立ち上げ、さらに事業領域をスケールさせていく計画だ。既存のインフラや顧客アセットを活かしつつ、バリューワンにしかできない新たな価値を生み出していく。
「実現すれば、これまで以上にワクワクする仕事ができるようになるでしょう。我々のビジョンに共感してくれる方、将来の幹部や役員として明日のバリューワンを背負っていける方。あるいは、私のように自ら立ち上げたビジネスで市場に挑戦し、お客様に価値を提供し続けたいという想いを持っている方。チャンスは惜しみなく提供します。臆さず、手を挙げてチャレンジできる、リーダーシップのある方々との出会いが楽しみです」

リスナーの目線
「話すのは得意じゃない」と謙遜気味に笑う高桑さんですが、インタビュー開始してすぐに、その朗らかな笑顔と温かい人柄にすっかり引き付けられました。苦境に立たされても常に自分の力で道を切り開いてきた一方で、決して慢心することなく、お客様や仲間たちパートナー企業に支えられてきた、と繰り返し感謝の言葉を述べる姿に強い感銘を受けました。
Profile
1978年東京都生まれ。2004年、株式会社クラブネッツに入社。執行役員、東日本営業本部本部長、上席執行役員モバイルソリューション事業本部長を経て、2016年7月に株式会社バリューワンを設立。代表取締役社長に就任する。
Contact
東京都渋谷区東3-14-15 MOビル5F
https://valueone.jp/
Staff
インタビュー・執筆:安部亮多/編集:勝木友紀子
撮影:後藤敦司