
病院を飛び出した理学療法士が鳥取県でつくる「つながり」
株式会社インフォマート
事業推進2部 セールスオペレーションチーム
福原 涼介 / Ryosuke Fukuhara
※以下記事は、2022年2月24日時点の内容です
株式会社インフォマートは、発注書や請求書など紙の帳票類を電子データ化し、Web上でやりとりができる、BtoBクラウドサービスのプラットフォームを展開している。サービスの利用企業社数は、2021年12月末現在で67万社に上る。
ここで日々顧客に接している一人が、2020年に新卒入社した福原涼介だ。福原はインサイドセールスチームに所属し、企業間の請求書のやりとりを電子データ化して、業務を効率化する「BtoBプラットフォーム 請求書」の営業を担当している。そんな福原の職場は、オフィスではなく自宅だという。
「新型コロナウイルス感染症の流行初期に入社したため、入社時からずっとテレワークでの勤務です。自宅からお客様に電話をして、ニーズの確認やサービスの説明などを行い、その後、必要に応じてフィールドセールス部隊に引き継ぎます。
社内でのやりとりは、コミュニケーションツールで行っています。入社直後は『これで十分なコミュニケーションがとれるのか?』『業務への理解が深まるのか?』と不安だらけでした」
しかし、いざ業務を始めてみると、その不安はすぐに消えた。テキストのコミュニケーションだけで完結することがなかったからだ。必要なときには、コミュニケーションツールに備えられているテレビ会議機能を使い、直接不安や疑問をぶつけられる環境が用意されていた。
入社2年目になる今もテレワークは続いているものの、不便はないと福原は言う。だが、過去には悩み苦しんだ時期もあった。
福原は埼玉県さいたま市の出身。大学卒業後、入社に合わせて上京した。しかし社会人としての第一歩は、決して楽なものではなかった。
「私を含めて同期8人が、インサイドセールス活動のスタートを切りました。ところが私一人だけ、KPI目標を達成できない時期が2カ月近く続いたんです。『周りに置いていかれるのでは…』『チームの足を引っ張っているのでは…』と焦る気持ちと、何が問題点なのか分からない不安がどんどん募っていきました」
そんな福原を救ったのは、インフォマートが掲げている行動指針の一つ「なぜなぜ5回」だった。福原は現状で課題になっていることや、自分なりに見つけた問題点などを、ノートに吐き出すように書き出した。可視化された問題を見つめながら、ひたすら「なぜ」の問いを繰り返したという。
それと並行して、自社で導入しているツールを用いて、顧客との電話記録も活用した。
「電話記録は、議事録形式のテキストで残るんです。自分が対応した通話だけでなく、チームメンバーが対応した通話の内容まで見ることができ、さらには顧客とのトーク比率まで算出されるようになっています。それらを見て気付いたのは、実績を上げている人の話す量の少なさでした。
ほかにも、先輩に電話記録を共有してフィードバックをもらうなどの工夫もしました。そうすると、少しずつ最大の問題点が何かが見えてきたんです。結果、分かったのは『自分には顧客視点が足りていなかった』ということでした」
それまでは、顧客のことを一番に考えたアプローチができていると自分では思っていた。しかし実際には、一方的な営業活動ばかりしていたのだ。この気付きは、福原のその後を大きく変えた。顧客のニーズにしっかりと耳を傾けることに取り組んだ福原は、いつしかチームを引っ張る一員になるまでに成長した。
チームでも要の一人となった福原は今後の目標をこう語る。
「直近の目標は、後輩の育成指導を任せてもらえるような人材になること。まだ直属の後輩がいないので、後輩の手本となれるように日々の業務に取り組んでいます。また、今は請求書に関するサービスをメインに扱っていますが、ゆくゆくはほかのサービスでも貢献できるようになりたいですね。インサイドセールスチームや営業部全体を支え、さらには引っ張っていく大黒柱のような存在になって、いずれは長期目標を実現したいと考えています」
福原の長期目標は、インサイドセールスとマーケターとしての「プロフェッショナル」になること。
「インサイドセールスを業務内容で見ると、営業とマーケティングの二面性があるんです。これらを極めて、いずれはどんな環境でも両面から活躍できるような人材になりたいと考えています。組織内でインサイドセールス部門が新たに立ち上がる際には、自分が支えられるような存在でいたいですね」
これらの目標を実現するためにも福原は、いま目の前にあるひとつひとつの仕事に丁寧に対応することを大切にしている。そして最後に、こう言って笑った。
「お客様はもちろんのこと、後輩からも気軽に相談してもらえる存在でありたいです」
公開日:2022/02/24
インタビュー・執筆:浜田みか/編集:金指 歩
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