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ストーリー代表・CEO

すべては「日本を元気にする」ために

代表_ネオキャリア

株式会社ネオキャリア

代表取締役
西澤 亮一 / Ryoichi Nishizawa

22歳で起業。十数年で売上250億超の企業に成長

「国内で最も成長したベンチャー企業」として1位に選ばれたネオキャリア(※EY JapanJob Creation2015)。2016年時点、6年連続で対前年売上130%以上を達成。売上百億円以上規模の国内上場企業で130%以上を3年連続で実現したのは、現在のところ8社のみだ。

そんな圧倒的成長力を誇るネオキャリアを率いるのが、代表取締役の西澤亮一。西澤が起業したのは22歳のとき。大学卒業後、社会人になってわずか8ヵ月目のことだ。

2000年の創業当時9名だった組織を、国内外のグループ会社16社、連結従業員数1698名(※2016年5月末時点)、売上252億円(2015年度)という規模に拡大させた。しかし、まだまだ道半ばだと言う。

「野球に例えるなら、草野球チームから始めて、甲子園の常連校、甲子園で優勝、アジア大会、世界大会へと進んでいくのが目標。今は、甲子園でベスト4~8まで来たというところでしょうか」

次男なのに「亮一」と名付けられ、幼い頃から「一番にこだわれ」と言われて育った。小学生時代は、かけっこでも空手でも一番。中学ではサッカー部のキャプテンを務めた。中学では勉強を怠り、高校に入って最初のテストの成績が360人中、下から5番目という挫折を味わう。しかし気を取り直して勉強に励み、2年・3年次にはトップになった。「やればできる」という自信が、意識の根底にある。

大学を卒業する頃は就職氷河期。山一證券の廃業が記憶に新しい時期であり、「どんな会社に入っても潰れることはある」と冷静に世間を見ていた。

「20代で『ビジネス筋肉』をとことん付けられる環境で働きたいと思っていました。20代でより大きな仕事、責任ある仕事を経験したかった。金融機関を中心に就職活動をしましたが、結局選んだのはベンチャーキャピタル。若い人にも起業を促す会社だったので、『同世代ビジネスパーソンの中で一番になる』という目標に早く近づけると考えたんです」

倒産の危機、リーマンショックの衝撃を乗り越え…

入社1年目にして、早くも起業のチャンスをつかんだ。人材サービス会社から出資を受けた縁で、人材紹介と採用コンサルティングを行う会社を9人のメンバーで創業。西澤は取締役のポジションに就いた。

「『とりあえず会社をやろう』というノリでスタートした、おままごと集団だった」と、西澤は当時を振り返る。理念も目的もなかった若い組織は、たちまちピンチに陥った。創業から1年数カ月の間に損失が膨らみ、倒産寸前に。代表が退職し、売上の半分以上を稼ぎ出していた西澤に白羽の矢が立った。社長に就任した西澤は、創業メンバー全員の給与支払いを凍結し、出資者や取引先に頭を下げて回ると同時に、営業活動に奔走。1年半後、すべての返済を完了させた。

「当時は自分のためでなく、組織のために頑張っていた。株主に迷惑をかけてはいけない。仲間を路頭に迷わせてはいけない。その一心で本気になれたから、復活できたんです。その後の業績は順調に推移。お客さまに認められること、仲間が増えていくことが、『単純に楽しい』という時期でした」

その数年後、「リーマンショック」という転機が訪れる。人材マーケットが一気に冷え込む中、これから会社をどう運営していくべきかを模索。半年をかけて、自分の考え、この会社が目指すべきものを書き出した。それを全社員に伝えたことで、組織の土台がより固まった。

また、市況の分析も行った結果、人材派遣のニーズは健在で、地方経済は首都圏より下げ幅が小さいことに目を留める。派遣ビジネスに参入し、地方拠点の展開にも乗り出すと、その戦略は的中し、業績は急速に伸びていった。

 

業界、社会の「あるべき姿」が見えてきた

「僕はどちらかというとリアリスト(現実主義者)であり、壮大な夢を語るようなタイプじゃない。正直なところ、以前は業界をこうしたい、社会をこう変えたいなんてことはまったく考えていませんでしたね」

しかし、売上百億円を超えたあたりから、業界の課題、社会の問題が自然に見えてくるようになったという。同時に、人材業界でこれまでと同じ戦い方ではトップはとれないと判断。2012年10月、会社の方向性を大きく転換した。成長マーケットを見定めて、そこを掘りに行くことを決意したのだ。

現在、ネオキャリアは、もともと主軸であった人材事業のほか、ヘルスケア、海外、WEB(HR Tech)領域へと事業を展開している。ヘルスケア事業領域では、保育と介護に関連する施設や人材を支援、海外事業領域ではアジアへの展開を図る企業やアジアで働きたい人を支援する。WEB(HR Tech)事業領域ではテクノロジーを活用し、企業の経営や事業戦略に対し、ビッグデータなどの分析にもとづいた支援や提案を行う。

これらの領域は、一見するとバラバラに見える。しかし、ただやみくもに伸びそうなマーケットに手を出しているわけではなく、実はすべて1つの「軸」にもとづいている。

それは「日本を元気にする」という使命感だ。



「東京オリンピックが開催される2020年以降、日本という国が下り坂に入ることは皆何となくわかっていて、不安を感じているでしょう。これを改善するためには2つの方法がある。1つは、国の衰退を防ぐために労働力を増やすこと。若者・女性・シニア・外国人・ロボット、この5つの労働因子を活性化することが重要です。そして、もう1つの策は、成長著しいアジアマーケットに『出稼ぎに行く』ということ。日本国内のマーケットは縮小していくけれど、アジアの消費に関しては、2050年には全世界の60%以上を占めると言われています。日本からアジアの果実を獲りに行き、日本に税金を納めれば国力の維持につながる。我々が取り組んでいる事業はすべて、この2つの策を実現させるものなんです。

こうした意義、目的を意識している人材会社やベンチャー企業は、他にはあまりないと僕は思っています。今、なぜ会社をどんどん大きくしているかというと、影響力をより高めて、描いている世界観を本気で実現するため。どんな会社よりも、『マーケットリーダーになる』という使命感と誇りを持って取り組んでいるという自負があります」

先にも触れた通り、西澤は「夢」を描くタイプではない。西澤の目には、練りに練った戦略の先にある「現実的な成果」として、明確なビジョンが映っているようだ。

「レンガを黙々と積む作業をしている人たちがいるとする。『何のためにしているの?』と聞かれたとき、答えは人それぞれでしょう。『命令されたから』『壁を作るため』『建物を作るため』『この町にまだない教会を作るため』『この町の人たちを笑顔にするため』――この中で一番ハッピーなのは最後の人だと思うし、レンガ一つ積む作業も楽しんで、エネルギッシュに取り組めるはず。我々のビジネスは、参加する人たちにとって『日本が元気になる』というビジョンを実感できるものだと思います」

 

ベンチャー企業の価値とは、成長し続けること

「ネオキャリアの成長力はなぜこれほど強いのか」。

西澤は他の経営者やメディアの取材記者から度々問われる。

「成長を続けるために必要なのは、『健全な危機感』と『高い目標設定』であると考えています。『理想は高く、現実は泥臭く』も同じような意味でしょうか。今の自分でいいのかいけないのかという感覚値を持つこと、届かなそうで届きそうな位置に目標をセットすること。全メンバーがそれを兼ね備えるような風土を形成しています」

社員の自立性・自発性の高さも同社の強みのひとつだ。社員に対し、「自分で宣言させる」「やりたいやり方でやらせる」「やりたいことに手を挙げさせる」といったように、自立性・自発性を促進するような制度や仕組み、風土を備えている。

社員に対し、権限移譲もどんどんする。会社の目標、方向性という土台を全員が共有したうえで、各事業を任されたメンバーが全権限を掌握し、自立的に事業を伸ばしていく体制が出来上がっている。「自分がやりたい」というムードが社内に満ちていて、社員が自ら成長機会を自らつかみにいくカルチャーが醸成されているのだ。

「僕自身、20代のときに厳しい環境に身を置き、全権限を持って仕事ができたことが、今の自分につながっている。できるだけ若いうちに責任ある仕事を任せることで、『成長したい』と願う若手を応援していきます」


 

リスナーの目線

驚異的とも言える急成長ぶりが取り沙汰されることの多い同社ですが、それは周到な計画性と、泥臭いまでの実行力が両輪で回っているからこそ、積み上げられてきた結果なのだと気付かされます。しかもこれだけ成長をしながら、西澤社長の視線はまだ遥か彼方へと向けられているところに、人材業界、そして日本というフィールドを超越したポテンシャルを強く感じさせる取材でした。。

Profile

1978年生まれ。2000年11月、新卒同期9名で株式会社ネオキャリアを設立。2002年、代表取締役に就任。「人材・ヘルスケア・Web・グローバル」領域にて、世界を代表するサービスカンパニーの実現を目指す。2012年より人材紹介を中心とした海外事業をスタート。国内28拠点、海外8ヵ国11拠点へ展開し、従業員数1300名を超えるグループ企業として成長をし続けている。

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