
真面目におもしろいことをしよう!企業のビジネスが輝くような“世界観(ストーリー)”を世に展開し、顧客とのコミュニケーションを力強く後押しする
「世界3位」の実績を持つプロダンサー。
コロナ禍での挫折を乗り越え、企業支援の道へ
ピーエムジー株式会社
第一営業本部 三課 課長
赤津 諒 / Ryo Akatsu
「ダンスの仕事を続けていくのはあきらめる。別の仕事を探そう」
ダンスコンテストで世界第3位の実績を持ち、プロのダンスパフォーマー、ダンスインストラクターとして活動していた赤津諒。
人生で初めて大きな挫折を味わったのは2020年3月。新型コロナウイルス感染拡大が始まった時期だった。
赤津がダンスの道を歩み始めたのは14歳の頃。もともと音楽が好きで、「踊ればもっと楽しい」と気付き、友人たちと踊り始めた。高校卒業後はダンスの専門学校に入学すると同時に、インストラクターとしての活動も開始。それから29歳まで、全国各地でショーパフォーマンスやワークショップを展開、ダンススタジオの店長としてレッスンを行うなど、プロとして活動した。
「ブレイクダンスとUKジャズダンスをミックスした、日本ではほとんど見られないスタイルを売りにしていました。このスタイルを日本に広めるためにどうすればいいか、日々考えていましたね」
赤津が指導した子どもたちのチームはダンスコンテストで日本一に。そして、自身のチームも世界的コンテストで実績を残している。
日本で毎年開催される世界最高峰のストリートダンスコンテスト「JAPAN DANCE DELIGHT(ジャパン・ダンス・ディライト)」。世界各国での予選を勝ち抜いた42チームが出場し、パシフィコ横浜国立大ホールで開催された第26回大会ファイナルで、赤津のチームは第3位を獲得した。2019年夏の快挙だった。
ところが、それから約半年後、思いもよらなかった人生の岐路に立たされることになる。
ダンスコンテストの審査員の依頼を受けて台湾に滞在中、新型コロナウイルス感染症が急拡大。かろうじて帰国すると、「3密の回避」が叫ばれ、学校は休校となっていた。子どもや年配者のレッスン生も多かったダンススタジオは閉鎖を余儀なくされ、パフォーマンスをするステージも失ってしまった。
しばらくはオンラインでレッスンを続けたが、リアルとのギャップへの違和感が拭えず、先行きも見えない。赤津はダンスを生業にし続けることをあきらめた。
自分1人の生活なら続けていたかもしれないが、赤津には守るべき家族がいた。高校時代に出会い25歳で結婚した妻と当時5歳の息子だ。家族との生活のため、赤津は新しい仕事を探す決意をした。
初めて味わう大きな挫折感。しかし冷静に気持ちを切り替え、次の道を考えた。
「最初は漠然と、『困っている人を助けるような仕事がしたい』と考えました。そんな時、銀行に勤める父と話をしていて『これから景気が悪くなり、中小企業は特に厳しくなるだろう』と聞いて。中小企業を助けられる仕事とはどんなものがあるんだろう……といろいろ調べた結果、今の会社――PMGを見つけたんです」
PMG(ピーエムジー)株式会社は、企業の資金調達手段として「売掛債権早期資金化」のサービスを提供する会社。PMGが顧客から売掛債権を買い取る形で、短期の資金不足を乗り越えられるように支援する。
PMGはこの業界の中でも豊富な実績を持つこと、そして金融サービスにとどまらず、幅広く中小企業の支援に取り組んでいるところに魅力を感じ、2020年5月に入社した。
以降、建設業、運送業をはじめ、印刷業、食品卸業などさまざまな業種の顧客を担当。「工期遅れ」「原材料費の高騰」「店舗の業績悪化」といった事情による急な資金需要に対応してきた。
顧客の状況や課題はそれぞれ異なる。赤津は「相手がどのような点で悩んでいるのか」を正しくつかむことを意識しているという。そのスタンスは、前職で身に付いたものだ。
「全国各地でダンスのワークショップを開催していたんです。参加者は子どもから大人まで幅広く、スキルレベルやモチベーションもそれぞれ異なる。その場・その人に合わせた提案や教え方をするために、相手が求めているものは何かを意識して向き合ってきました」
ただし、エンターテインメントであるダンスとは異なり、PMGのサービスは経営危機に対処するもの。経営者との対話の場には、当然ながら危機感が漂い、相手はこちらに対して警戒心を抱いている。
初回訪問時、相手が肩の力を抜いて話しやすい雰囲気をつくるために、赤津は気軽な雑談から始める。地元が近ければ地域の話題を振り、遠方であればその土地の歴史や名物を調べておいて質問をする。社長が生まれた年、あるいは創業の年からこれまでにどんな出来事や社会変化があったかを調べていくことも。
そして、自身の経歴と挫折も、包み隠さず話をする。赤津がまず心を開くことで、社長も徐々に胸の内を語ってくれるという。
「皆さん、家族と従業員を守るために考えを巡らせ、悩んでいらっしゃいます。でも本音を吐露できる相手がいない。『赤津君のように喋りやすい人が話し相手になってくれると、気持ちが少し楽になるよ』と言っていただけるのはうれしいですね」
中には、「このままでは会社の存続が厳しくなる」「取引先に迷惑をかけてしまう」と、切羽詰まって訴える社長も。そんな状況から救うことができると、「本当にありがとう」「本当に助かりました」といった言葉をかけられる。
大きな金額を利用したある運送会社は、一時的資金難を乗り越えたのちに売上が回復し、PMGとの契約を解除した。しかし、自宅が近いこともあり、社長は今でも時々赤津を食事に誘ってくれるという。「あの大変な時に助けてもらった恩は忘れられないよ」と。
仕事の相手とこんな関係を築くことができる。前職では感じることのなかった、この仕事ならではのやりがいだ。
「また頑張ろう、お客様のためにできることを精一杯やろう、と気持ちが引き締まります。転職して自分が変わったことの一つは『責任感』。一つの企業を救えるか救えないかという瀬戸際の部分のサービスを手がけることで、しっかり責任を持って、誠心誠意向き合うようになりました。金融のプロとしてはまだ経験が浅いけれど、お客様に対して親身になれること、全力で取り組めることは、自分の強みだと思っています」
PMGでは、一時的な資金調達の支援にかぎらず、経営課題を根本から解決するための支援も行っている。長期融資に移行するためのコンサルティングや販路拡大の支援、事業再生などだ。
赤津も顧客のニーズをくみ取り、必要に応じて他部署の専門家につなぐ。しかし、自分自身でも課題解決に役立つ提案ができるようになりたいと考え、「日々勉強中」だという。以前は読まなかった日経新聞に毎日目を通すようになり、専門知識が不足している時には社長に教えを請う。
そして、銀行マンである父からも学びを得たいと考えている。同じ金融業界。これまで仕事の話などしたことがなかったが、父の知見と経験を聴いて学ぶことで、顧客の支援に活かしていきたいという。
「実は小学生の頃は、『親父のようにはなりたくない』と思っていたんです。朝は僕よりも早く起きて仕事に出かけ、夜は僕が寝た後に帰ってくる。そんな仕事はしたくないな、と。でも、今は素直に尊敬できる。父の大変さが分かるし、僕らを守るために必死で働いてくれていたんだな、と思います」
コロナ禍という予期せぬ環境変化に翻弄された中での、不本意だった転職。しかし、この先コロナ禍が収束しても「ダンスの仕事には戻らない」と、赤津は明言する。
踊ることをあきらめたわけではない。今も土日開催のイベントに招かれ、ステージでパフォーマンスをすることもある。その活動は「趣味」と割り切り、第一線のプロダンサーとして収入を得るつもりはないという。
「本音を言えば、ダンスの仕事を続けられるものなら続けていきたかったです。けれど自分で離れる決断をし、PMGで働くことを選択し、中小企業を助けるプロになる覚悟を決めた。だから、1社でも多くの企業を助けることを今後の目標として、この道を進んでいきます。この仕事はおもしろいし、すごくやりがいもありますから」
公開日:2022年6月10日
YouTubeで赤津さんのダンスチームのパフォーマンス動画を観てみました。鳥肌モノのかっこよさ!そして、このレベルまでパフォーマンス技術を磨き上げるのに、どれほどの鍛錬や努力を重ねたのだろうと想像しました。お客様への対応スタンスを尋ねたとき、「全力で取り組む」と語った赤津さん。ダンスへの強い情熱が「中小企業の支援」へと向けられ、「全力」が発揮されれば、きっと多くの企業が救われることでしょう。
埼玉県上尾市出身。14歳からダンスを始め、高校卒業後はダンス専門学校へ。チームでのダンスパフォーマンス、全国各地でのワークショップ、ダンススタジオの運営など、プロのダンサーとしての活動を行う。コロナ禍を機に、2020年5月、ピーエムジー株式会社に入社。売掛債権早期資金化サービスの営業として、中小企業の短期的な資金調達の支援を手がける。家族は妻と小学生の息子。
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インタビュー・執筆:青木典子/編集:佐々木久枝
撮影:中島はるか
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